マスコミ業界AtoZ

面接編

採用担当者とのメールのやり取り

通年採用などの場合は、企業へ応募して採用担当者と直接メールのやり取りをする機会も多いと思います。
その際、メールの書き方として最低限、気を付けなければならない事があります。

まず基本中の基本ですが、必ず本文中に(文末にはフルネームで)自分の名前を入れましょう。携帯メールから送信する際に、家族や友人にいつもメールするような軽い感覚で、名前を入れずに用件だけを入れて送ってしまうケースがあるようです。当然採用担当者は、応募者のメールアドレスをアドレス帳に登録しているわけではありませんので、メールアドレスから検索して応募者の氏名を調べなければなりません。

また、件名や担当者名なども忘れずに入れましょう。担当者名が分からない場合は、“ご担当者様”で問題ありません。

マナーとして、絵文字や感嘆符(!)の使用は避けましょう。また文字化けの危険性もあるため、メール形式はHTML形式ではなくテキスト形式に設定しましょう。

そして、採用担当者とメールでやり取りをしている間は、毎日メールの受信を(迷惑メールフォルダも含めて)確認しましょう。


▲悪いメール例


▲面接希望日時について


▲面接日時変更のお願い

マスコミポイント!

マスコミ業界の採用には、人事ではなく現場の方が関わっている事もあるため、多忙な中でのメールのやりとりとなるケースが多いです。担当者からのメールを受信後、出来れば翌日中には返信するよう心がけましょう。やり取りの内容からすぐの返事が難しければ、事情を説明した上でいつまでに返事が出来るかについて返信するよう心がけましょう。

面接時の服装、持ち物について

まず面接時の服装について。これはスーツ着用が基本です。

マスコミポイント!

マスコミ業界では、まれに「普段着でお越し下さい」と事前に指定されるケースもありますが、指定がない限りはスーツ着用が基本です。また普段着でと指定があったからと言って、ラフなTシャツ・短パンなどと言った服装は出来るだけ避けた方が良いでしょう。襟付きのシャツやジャケット着用など、ある程度きちんとした服装で臨んで下さい。

持ち物については指定されたものは必須ですが、指定がなくても筆記具やメモ・ノート類は準備しておきましょう。いきなり筆記試験やアンケート用紙への記入を求められる事もあります。

面接前日までにしておくこと

何の準備もないまま面接当日を迎えると、予期せぬトラブルに遭遇したり、慌ててしまい面接で失敗する事があります。「面接で何を聞かれるのか」に気を取られがちですが、以下の準備を整えておきましょう。

● スーツや靴など服装の準備を整えておく。
● 面接時間、場所、担当者の名前を確認しておく。
● 企業へ提出した履歴書と職務経歴書の内容をもう一度確認しておく。
● 企業の情報をホームページや資料などで確認しておく。
● 企業に対する質問や伝えたいことをまとめておく。
● 自己紹介を求められた場合に備えてあらかじめ準備しておく。

面接会場へは何分前に到着する?

時間厳守は当然ですが、あまり早く到着しすぎるのも問題です。

もちろん時間には十分な余裕を持って会場へ向かってください。万が一、交通機関の乱れや、やむを得ない事情で少しでも到着に遅れが予想される場合は、必ず前もって先方へ連絡を入れましょう。時間を過ぎてからの連絡ではあまり効果がありません。

また、会場へ早く到着したからと言って、早めに中へ入って待たせてもらうのは失礼にあたります。どんなに早くても5分以上前の入室は避けましょう。

面接会場へ到着したら、一切の気は抜けない!

面接会場へ到着した時点で、既に面接が始まっていると考えて下さい。

面接担当者以外にも、受付けで対応される方、面接部屋へ案内してくださる方、場合によってはお茶を出してくださる方など、様々な方と接する可能性があります。全ての方に対して礼儀を忘れずに、常に笑顔と感謝の気持ちを持ち続けて下さい。

どんなに面接内容が良かったとしても、面接前の態度が悪かったせいで、人によって態度を変える人間と評価されてしまう可能性もあるのです。

会場へ到着したら、コートなどは必ず脱いだ状態で建物に入りましょう。入室する際、特に案内がなければ下座と言われる手前の席に着席し(案内があった場合は無理に下座に座らず指示に従いましょう)、担当者の到着を待ちます。

担当者が入室したら必ず起立し、担当者の自己紹介終了後に自分の自己紹介をしましょう。「○○○○と申します。本日は宜しくお願い致します。」
また、退室時には「本日はお時間を頂き、ありがとうございました。」とお礼も忘れずに!

面接が終わってからも気は抜けません。部屋を出てすぐに携帯電話で話をしたり、建物の外へ出るや否やタバコ.に火を点けるなどもってのほか。せめて最寄りの駅に着くまでは気を抜かずに面接会場を後にしましょう。

面接での自己紹介は事前にシミュレーションを

面接は質問に答えるだけではありません。時には、冒頭に「それでは自己紹介をお願いします」と言うような振られ方をする事もあります。
いきなり言われて困ってしまった!なんて事のないように、事前にある程度準備をしておきたいですね。
自己紹介は長すぎても短すぎてもいけません。簡潔に、かつアピールとなるような自己紹介が求められます。
学生であれば、どのような勉強をしているのか、部活動やアルバイトなど力を入れて取り組んだ活動はあるのか、社会人であれば当然これまでの職務経歴を簡単に説明する必要があり、そこから身に付けたご自身の強みをアピールしたいところです。

また、しっかりと面接官の目を見て(面接官が複数名いれば全員へまんべんなく視線を向ける)、ハキハキと話せるよう日ごろから準備をしておきましょう。

面接での質問はあり?

面接の途中や最後に「何か質問はありますか?」と聞かれる事がよくあります。
質問は相手企業に対する興味の表れと受取られますので、「ありません」「大丈夫です」と即答せずに、本当に質問する事がないかどうか、少し考えてから返事をしましょう。

なければないで問題ありませんし、無理やりな質問は逆効果です。事前に企業のホームページや会社概要をきちんと見ておけば分かるような質問もNGです。
事前に質問内容をある程度準備しておく事も重要です。

マスコミポイント!

番組制作会社の面接で「御社では何の番組を制作されていますか」と質問する方も多いのですが、ほとんどの番組制作会社ではホームページに制作番組名を載せています。事前に確認しておき、出来れば番組を視聴しておくと良いでしょう。

応募書類編

履歴書の書き方って?

履歴書については、手書き・パソコンどちらで作成する事が望ましいか、とたびたび議論されます。
風潮としては概ねパソコン作成で問題ないとされていますが、手書きを求められるケースもまだまだあります。

マスコミポイント!

マスコミ業界では、特に芸能プロダクションで手書きの履歴書を求められる事が多いようです。

手書きの場合は、字の上手下手に関わらず、出来るだけ丁寧に書く事を心がけて下さい。誤字をなぞってごまかしたり、修正液を使うなどはもってのほかです。

パソコン作成の場合は、作成日付や志望動機欄の内容にご注意下さい。ときどき、他社向けの内容をうっかり修正しないまま出される方がいらっしゃるようです。

履歴書は選考に使われるだけでなく、採用された場合入社後しばらく保管される事になります。後々詐称が明らかとなった場合は解雇につながる可能性もありますので、事実をきっちりと記載しましょう。

履歴書サンプルをダウンロード(PDF)

書類選考を通過すれば通常面接へ進む事になります。面接では履歴書の内容について改めて確認されたり、質問を受ける事もありますので、企業へ提出する前に必ずデータの保存(手書きの場合はコピー)をしっかりと行いましょう。

職務履歴書の書き方って?

さて、職務経歴書について。こちらの場合は基本的にパソコン作成が望ましいとされています。

マスコミポイント!

マスコミ業界では、基本的なパソコンスキルを必須としている会社も多く、職務経歴書である程度の文書作成能力を見られる可能性があります。

自宅にパソコン環境がない、プリンタ環境がない、と言う理由で手書き作成される方も多くいらっしゃいますが、
それでも出来るだけパソコンで作成される事をお勧めします。パソコンをお持ちでなければ、インターネットカフェのパソコンで作成する事も出来ますし(ソフトウェアの導入は店舗によりますので、事前にご確認ください)、プリンタをお持ちでなければ、今はコンビニなどで利用頂けるネットプリントと言う大変便利なシステムもあります。

職務経歴書の書式は基本的に自由ですが、サイズはA4で通常1〜2枚、多くても3枚くらいまでに収めましょう。 書類作成のポイントとしては、いかに目立つかではなく、選考担当者に読みやすく分かりやすく伝わるかどうか、と言う点です。勝負するなら中身(内容)でないといけません。

職務経歴書サンプルをダウンロード(PDF)

サンプルは職務経歴書として最低限必要とされる内容ですが、これを元にあなたの強みをアピールできるような内容に仕上げて下さい。

書類選考を通過すれば通常面接へ進む事になります。面接では職務経歴書の内容について改めて確認されたり、質問を受ける事もありますので、企業へ提出する前に必ずデータの保存(手書きの場合はコピー)をしっかりと行いましょう。

履歴書用の証明写真

書類選考は、基本的に経歴や実績などを書面でアピールするものですが、証明写真の重要性については意外とおざなりにされがちです。

細かい事ですが、

● スーツやジャケット着用などきちんとした服装で撮られているか。
● 髭やヘアスタイルなど身だしなみはきちんと整えられた状態か。
● 既定のサイズに綺麗にカットされているか、丁寧に貼り付けられているか。
● 何ヶ月以上も前の証明写真を使用していないか。(通常3か月以内とされています)

など、基本的な事がなされていないケースが多々あります。

最近は証明写真機でもとても綺麗に撮って頂く事ができますが、写りに自信のない方は面倒でも写真スタジオなどでプロの方に撮影をお任せしましょう。

また、普段は眼鏡を着用していないにも関わらず、証明写真を撮る際にあえて眼鏡を着用する方がいらっしゃいますが、これはNGです。普段眼鏡を着用する事が多い方でも、コンタクトと併用しているのであればやはり眼鏡は外された方が良いでしょう。

マスコミポイント!

マスコミ業界の書類選考だからと言って、奇をてらったりする必要は全くありません。
当たり前の事がきちんと出来る事が重要なのです。

また履歴書に貼る際には、万が一提出先で写真が剥がれ落ちても問題のないよう、裏面へ氏名の記入をお忘れなく!

芸能マネージャーについて

“芸能マネージャー”は、マスコミ・エンタメ業界の中でも特に人気の高い職種です。主に芸能事務所の社員として、所属タレントのマネジメントを行います。事務所やタレントによって、マネジメントの方法は大きく異なります。

タレントとマネージャーの関係は?

タレントとマネージャーは必ずしも1:1の関係とは限りません。1人のタレントを複数で担当する場合や、複数のタレントを1人で担当する事もあります。
また、同じタレントを長年に渡って担当する事で一緒に成長していくケースもあればタレントの仕事や成長に合わせてマネージャーが変わる事もあります。

マネージャーと付き人の違いは?

マネージャーが一般的に芸能事務所に雇われるのに対し、付き人はタレント個人に雇われるのが一般的です。
タレントと付き人はどちらかと言うと師弟関係にあり、付き人はタレントの身の回りの世話をしながら、自らもタレントを目指して芸を磨きます。
マネージャーはタレントの仕事面を全面的に任されます。いわゆる「仕事を取ってくる」事が重要な任務です。
但し、担当するタレントによっては、付き人に近い事まで任されたりドライバー(運転手)を務める事もあります。

現役マネージャーたちの悩み

キャリアトレインには転職を希望する現役のマネージャーさんも多く相談にみえます。
転職を希望する理由は一体なんでしょう。
長時間労働?待遇面に不満?いえいえ、マネージャーになる方たちにとってこの辺りは大きな問題ではないようです。
最も多い理由は、“人間関係”の悩み。
マネージャーさんたちは、日頃人間関係に多くの悩みを抱えています。

タレントとの人間関係

マネージャーはタレントの成功が自らの成功でもあります。
そのため、タレントの成功を心から望んでいます。
しかし、タレントも人間。必ずしもマネージャーに対して好意的に接してくれるとは限りません。
そんな相手に対しても成功のためには尽力しなければならない…大変ですよね。
それでもマネージャーは会社員です。会社に対して「あのタレント嫌いだから担当を変えて」とはそうそう言えません。

クライアントとの人間関係

営業職なら誰でもクライアントと良好な関係を築くためにさまざまな努力を重ねるものです。
マネージャーたちにとって、クライアントとなるのはテレビ局のプロデューサーだったり、出版社の編集者だったり、イベント会社や広告代理店など業界関係者がほとんど。
昼夜問わず多忙を極める業界人を相手に、いかにタレントを売り込んでいくかは難しい問題です。
タレントのパフォーマンスが悪ければ、タレントに代わってクライアントに頭を下げなければなりません。

社内の人間関係

意外に思うかも知れませんが、これを理由に挙げる人は多いのです。
芸能マネージャーは大変な仕事です。それゆえ、一筋縄ではいかない個性的なタイプの人も多いのです。
また、この世界でキャリアを積んだベテランのマネージャーは、独自のマネージメントルールを持った人も多く、
新人には特について行く事が難しいケースも多いようです。
タレントを育てる事に一生懸命で、後輩のマネージャーを育てる余裕がないと言う話もあります。

いずれにしても、芸能マネージャーにはタフな精神力とコミュニケーション能力が求められます。

芸能マネージャーの仕事内容

芸能事務所や担当するタレントによって異なりますが、以下、仕事の一部をご紹介していきます。

● タレントのプロフィールを持って、テレビ局やラジオ局、制作会社、出版社、イベント会社。
● キャスティング会社等、さまざまな媒体やクライアントに対して売込みを行う。
● タレントに同行し、打ち合わせに同席したりオーディションや収録現場に立ち会う。
● タレントのスケジュールを管理する。タレントが多忙であればあるほど、高い調整力が求められる。
● タレントのメンタル面をフォローする。公私に渡って相談に乗ったり、時には厳しい指導やアドバイスもする。
● タレントの送迎も行うが、これは担当するタレントによる。
● 新人発掘のためにさまざまな手段で情報収集をしたり、街頭でスカウトをする事もある。
● 事務所と一緒にタレントの方向性を考え、自ら企画を立てて売込み先に持ち込む事もある。

どんな人が向いている?

以下の人物像は多くの芸能事務所で求められています。

● 社会人経験を通じて、挨拶やビジネスマナーをしっかりと身に付けている。
● 人に対する得手不得手を極力持たず、誰にでも人当たり良く接する事が出来る。
● エンタメには常に関心を持ち、タレントが目指す夢を共有する事が出来る。
● 空気を読みつつも、積極的に前へ出る事が出来る。
● 責任感が強く、物事を途中で投げ出さない。最後までやり遂げる事が出来る。
● 清潔感はとにかく大事。タレントだけでなく、美意識の高い芸能界でマネージャー自身も好感を持たれる努力を怠ってはいけない。
● 営業マインドは常に持ち、タレントを支えるだけでなく、売り込む意識を持っている。

大手芸能プロダクションは新卒採用が主流ですが、中小規模のプロダクションには中途採用の募集がたくさんあります。

芸能マネージャーの面接ポイント!

芸能事務所の面接は、事務所毎に独自の採用基準があるため、一概にこうだとは言えません。
ここでは多くの事務所で共通して問われる資質や仕事に対する考え方の一部をご紹介します。

やはり志望動機が重要!

「なぜ芸能マネージャーになりたいのか」感覚的にこの仕事を希望している人も多く、
ズバッと答えられないと言う意見が多いようです。
例えば芸能事務所の面接であまりウケない志望動機に「人を支えたいから」「人の世話をするのが好きだから」と言った回答があります。
一見優等生的な考えですが、「もっと他の仕事があるのでは?」と切り返されてしまいます。
あなたの希望する仕事が「なぜ芸能マネージャーでなければいけないのか」を考える必要があります。
ちなみに、単なるミーハーは疎まれますが、多少のミーハー心は“芸能界への関心度合い”であるとして歓迎される傾向があります。

エンタメに対する興味

「好きな映画は?」
「好きな本は?」
「好きな舞台は?」
単にその人の趣味嗜好を知りたいわけではありません。エンタメに対する興味度合いを聞かれているわけです。
例えば「うちの○○と言うタレントにどう言った仕事を取ってくるか」と言う問題に直面した時に、エンタメに興味が薄い(もしくは特定のジャンルにしか興味がない)と、実際の仕事でタレントに幅広い方向性を提案できません。
芸能マネージャーになりたいのであれば、普段からエンタメに興味・関心を持ち続ける事は重要です。

やっぱり見た目も大事!

美男美女でなければマネージャーになれないと言う事ではありません。
ただ、清潔感やセンスと言った要素はマネージャーにとって非常に重要なのです。
時にはタレントのビジュアルにアドバイスも行いますので、美意識は高く持っていた方が良いでしょう。