就活・転活の基礎知識
メール編
就職・転職活動中、応募先企業とメールでやりとりをする機会は多くあります。
・会社説明会の申し込みメール
・会社説明会の連絡の返信メール
・会社説明会後のお礼メール
・面接連絡へのお礼・確認メール
・面接後のお礼メール
・内定のお礼メール
・入社日の連絡への確認メール
この他にも、面接日の変更や、面接や内定辞退のお詫びメールなども発生する場合があります。
今や、ほとんどの企業が面接などの連絡はメールで通知します。
メールの返信方法を知っておくことが内定への近道です!
「件名→宛名→挨拶→本文→結び→署名」
この基本さえ覚えていれば、どんな内容のメールにも対応出来るはずです。
①件名
件名は必ず書くようにしましょう。
ひと目見ただけでメールの内容がわかるよう簡潔にすることがポイントです。
会社説明会の申し込みついて/山田太郎
面接のお礼(●●大学 山田太郎)
用件+(学校名)+自分の名前をお忘れなく!
また、企業からのメールに返信する場合、件名は変えず自分の名前を添えて返信した方がベストです。
RE:●●●●●●/山田太郎
≪NG例≫
「お世話になっております」「お疲れ様です」「ありがとうございます」「返信をお願いします」など。
これらは迷惑メールと勘違いされたり、相手に用件が全く伝わりません。
②宛名
株式会社●●●●
採用ご担当者様
●●株式会社
人事部 △△様
会社名・部署名・担当者名は正確に書きましょう。
③挨拶
お世話になっております。山田太郎でございます。
はじめてご連絡させていただきます。私、山田太郎と申します。
◯◯大学 ◯◯学部山田太郎です。
まずは自分を名乗った後、以下のような挨拶を続けて書きます。
今回は面接の機会をいただき、ありがとうございます。
ご連絡をいただきありがとうございます。
④本文
≪面接日程の連絡の場合≫
・日程の候補を送る場合
今回は面接の機会を頂き、ありがとうございます。
大変申し訳ないのですが、現職の業務の都合上、
下記日程で調整いただくことは可能でしょうか。
●月●日(●)10時~12時
●月●日(●)13時~18時
●月●日(●)16時以降
・企業からの日時指定に対しては
面接日のご調整をいただき、ありがとうございました。
下記の日時、承知いたしました。
●月●日(●)15時に、御社にお伺いさせていただきます。
⑤結び
「お忙しい中、お手数をおかけいたしますが」や「お忙しい中恐縮ではございますが」などを添えて文章を締めましょう。
「宜しくお願いいたします」だけよりも印象がアップします。
⑥署名
ビジネスメールでは署名を付けるのは常識です。
名前、住所、電話番号、メールアドレスの順番で改行して並べるのが一般的です。
******************************
山田太郎
東京都□□区Δ-Δ-Δ
電話:090-××××-××××
e-mail:△△@××.com
******************************
************************************
●●大学 ●●学部●●学科
山田太郎
神奈川県○○市□□区Δ-Δ-Δ
電話:090-××××-××××
メールアドレス:△△@××.com
************************************
まだまだ気をつけたいメールマナー
・携帯電話のアドレスでのやりとり
携帯メールは、企業側のメールの設定によっては、迷惑メールとして振り分けられてしまったり、受信拒否されてしまったりなど、メールが不達になってしまう可能性があります。
またビジネスメールはPCでやりとりするものというマナーもあるため、
採用担当者によっては携帯メールを好ましく思わないケースもあります。
携帯電話宛にメールが届くと確かに便利ですが、
PCアドレスから携帯電話への転送も出来るので、
アドレスの登録はできるだけPCのアドレスを使用しましょう。
・返信が遅い
メールは遅くても24時間以内に返すというのがマナーです。
就職・転職活動中はこまめなメールチェックは必須です。
忙しくて回答できない、検討に時間がかかる場合などは、
メ-ルを受け取った旨の返信をするだけでも相手を安心させ、好感度も増します。
・メールアドレスが苦笑を誘う
takkun-love.forever@××.com
syu-syokusitai@××.com
友達同士でのメールのやり取りではどのようなメールアドレスでも構いませんが、
応募先企業が苦笑してしまうようなアドレスは避けた方が良いでしょう。
メールアカウント作成初期に設定した表示名も要注意です。
ニックネーム「差出人:やまぴょん」 苗字だけ「差出人:山田」
・改行がない
改行がないととても読みづらく、読むのが面倒だと思われてしまいます。
1行は30字以内に収め、3~4行ごとに改行すると読みやすくなります。
・記号を使わない
「!」や「?」を多用するとくだけた印象になってしまいます。
顔文字はもちろんNGです。
半角カタカナや機種依存文字は文字化けする恐れがあります。
最後は誤字・脱字がないかよくチェックしてから送信するように心がけましょう。
求人票の見方
就職活動をしている人であれば、いくつも見ているであろう求人票。
自分の希望に合っているか、企業の出す条件に当てはまるか、内容をよく確認しなくてはなりません。
マスコミ業界の、特に制作現場で働く場合、「勤務時間」が不規則になるなど勤務形態に特徴があるため、業界ならではの求人の表記も見られます。
求人票の見方を、改めて確認してみましょう。

業種・事業内容
業種の項目には「放送」「映像」「エンターテインメント」「広告」「出版」「WEB」など、おおまかな業界区分が表記されていることが多いでしょう。
これに対し、事業内容の項目には「番組制作」「CM制作」「映像編集」「芸能プロダクション」「イベント制作」など、会社の事業について、業種より詳しく記載されています。
いずれも、会社が主にどんな事業をしているか、この項目で確認できます。
求職活動の際には、会社がどんな事業を行っているかを確認し、その業界について調べておくことも大切です。
職種
マスコミ業界の職種には、例えば「番組ディレクター」「映像編集オペレーター」「WEBデザイナー」「イベントディレクター」「芸能マネージャー」などがありますが、会社の事業内容と職種の項目をあわせて見れば、どんな仕事をするのかが大体わかるはずです。
マスコミの業種や職種などは、「マスコミのお仕事とは」のページでもご紹介しています。
雇用形態
雇用形態の項目では、「正社員」「契約社員」「アルバイト」など、会社との雇用契約のかたちが確認できます。
「正社員」とは一般的に、期間を設けずに雇用される契約です。
ときどき「賞与も退職金も貰えるのが正社員だ」と勘違いされる方もいますが、賞与や退職金は会社の定めによるので、必ずあるものではありません。
マスコミ業界の求人では「契約社員」の募集が多い傾向があります。
給与
給与の項目では、月給制、時給制、日給制などの給与形態や、給与の額、手当の種類などが確認できます。
ときどき「年俸制」という表記も見られますが、年俸制だからといって、1年分の給与をまとめて受取れるわけではありません。
月割りにして、毎月受取ることになります。
勤務地
会社の所在地と勤務地が異なることは、よくあります。
例えば番組制作会社に入っても、実際にはテレビ局内で勤務をしたり、他の制作会社に派遣されて勤務したり、ということがあります。
勤務時間
基本となる始業時間と終業時間が表記されていますが、マスコミ業界では特に、担当業務によって勤務時間帯が変わることはよくあるので、「担当番組による」などと注意書きがされているものも多いです。
フレックスタイム制(1ヶ月の総労働時間だけ決められていて、労働者自身が始業終業の時刻を決定する)や、変形労総時間制(1ヶ月や1年のうちに繁忙期と閑散期がある場合、平均して法定労総時間になるように勤務時間を決める)
裁量労働制(プロデューサーやディレクターの職種で、その性質上、業務の遂行方法や時間配分をその労働者の裁量にゆだねる)、という勤務態もあります。
加入保険
求人票に記載されている「加入保険」とは、会社が加入している保険のうち、採用された従業員に適用される保険の種類のことです。
健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険がすべて適用される状態のことを「社会保険完備」と表記することもあります。
必要な経験・スキル
この項目では文字通り、企業が求める経験やスキルを記載してあります。
特定のアプリケーションソフトの使用経験を必須としている求人も、よく見られます。
必須条件に満たないにもかかわらず、そのことに断りを入れずに応募をするのは、求人企業を混乱させ印象を悪くする可能性があります。
チャレンジしたい場合は、「実務経験は無いが、現在勉強中」など、根拠となる事実を伝えて応募するのが良いでしょう。
上記で求人票の主な項目を確認しましたが、項目名や表現の仕方は求人票によって異なります。
内容をよく読み、興味のある仕事をどんどん見つけていきましょう。
面接編
採用担当者とのメールのやり取り
通年採用などの場合は、企業へ応募して採用担当者と直接メールのやり取りをする機会も多いと思います。
その際、メールの書き方として最低限、気を付けなければならない事があります。
まず基本中の基本ですが、必ず本文中に(文末にはフルネームで)自分の名前を入れましょう。携帯メールから送信する際に、家族や友人にいつもメールするような軽い感覚で、名前を入れずに用件だけを入れて送ってしまうケースがあるようです。当然採用担当者は、応募者のメールアドレスをアドレス帳に登録しているわけではありませんので、メールアドレスから検索して応募者の氏名を調べなければなりません。
また、件名や担当者名なども忘れずに入れましょう。担当者名が分からない場合は、“ご担当者様”で問題ありません。
マナーとして、絵文字や感嘆符(!)の使用は避けましょう。また文字化けの危険性もあるため、メール形式はHTML形式ではなくテキスト形式に設定しましょう。
そして、採用担当者とメールでやり取りをしている間は、毎日メールの受信を(迷惑メールフォルダも含めて)確認しましょう。

▲悪いメール例

▲面接希望日時について

▲面接日時変更のお願い
マスコミ業界の採用には、人事ではなく現場の方が関わっている事もあるため、多忙な中でのメールのやりとりとなるケースが多いです。担当者からのメールを受信後、出来れば翌日中には返信するよう心がけましょう。やり取りの内容からすぐの返事が難しければ、事情を説明した上でいつまでに返事が出来るかについて返信するよう心がけましょう。
面接時の服装、持ち物について
まず面接時の服装について。これはスーツ着用が基本です。
マスコミ業界では、まれに「普段着でお越し下さい」と事前に指定されるケースもありますが、指定がない限りはスーツ着用が基本です。また普段着でと指定があったからと言って、ラフなTシャツ・短パンなどと言った服装は出来るだけ避けた方が良いでしょう。襟付きのシャツやジャケット着用など、ある程度きちんとした服装で臨んで下さい。
持ち物については指定されたものは必須ですが、指定がなくても筆記具やメモ・ノート類は準備しておきましょう。いきなり筆記試験やアンケート用紙への記入を求められる事もあります。
面接前日までにしておくこと
何の準備もないまま面接当日を迎えると、予期せぬトラブルに遭遇したり、慌ててしまい面接で失敗する事があります。「面接で何を聞かれるのか」に気を取られがちですが、以下の準備を整えておきましょう。
● スーツや靴など服装の準備を整えておく。
● 面接時間、場所、担当者の名前を確認しておく。
● 企業へ提出した履歴書と職務経歴書の内容をもう一度確認しておく。
● 企業の情報をホームページや資料などで確認しておく。
● 企業に対する質問や伝えたいことをまとめておく。
● 自己紹介を求められた場合に備えてあらかじめ準備しておく。
面接会場へは何分前に到着する?
時間厳守は当然ですが、あまり早く到着しすぎるのも問題です。
もちろん時間には十分な余裕を持って会場へ向かってください。万が一、交通機関の乱れや、やむを得ない事情で少しでも到着に遅れが予想される場合は、必ず前もって先方へ連絡を入れましょう。時間を過ぎてからの連絡ではあまり効果がありません。
また、会場へ早く到着したからと言って、早めに中へ入って待たせてもらうのは失礼にあたります。どんなに早くても5分以上前の入室は避けましょう。
面接会場へ到着したら、一切の気は抜けない!
面接会場へ到着した時点で、既に面接が始まっていると考えて下さい。
面接担当者以外にも、受付けで対応される方、面接部屋へ案内してくださる方、場合によってはお茶を出してくださる方など、様々な方と接する可能性があります。全ての方に対して礼儀を忘れずに、常に笑顔と感謝の気持ちを持ち続けて下さい。
どんなに面接内容が良かったとしても、面接前の態度が悪かったせいで、人によって態度を変える人間と評価されてしまう可能性もあるのです。
会場へ到着したら、コートなどは必ず脱いだ状態で建物に入りましょう。入室する際、特に案内がなければ下座と言われる手前の席に着席し(案内があった場合は無理に下座に座らず指示に従いましょう)、担当者の到着を待ちます。

担当者が入室したら必ず起立し、担当者の自己紹介終了後に自分の自己紹介をしましょう。「○○○○と申します。本日は宜しくお願い致します。」
また、退室時には「本日はお時間を頂き、ありがとうございました。」とお礼も忘れずに!
面接が終わってからも気は抜けません。部屋を出てすぐに携帯電話で話をしたり、建物の外へ出るや否やタバコ.に火を点けるなどもってのほか。せめて最寄りの駅に着くまでは気を抜かずに面接会場を後にしましょう。
面接での自己紹介は事前にシミュレーションを
面接は質問に答えるだけではありません。時には、冒頭に「それでは自己紹介をお願いします」と言うような振られ方をする事もあります。
いきなり言われて困ってしまった!なんて事のないように、事前にある程度準備をしておきたいですね。
自己紹介は長すぎても短すぎてもいけません。簡潔に、かつアピールとなるような自己紹介が求められます。
学生であれば、どのような勉強をしているのか、部活動やアルバイトなど力を入れて取り組んだ活動はあるのか、社会人であれば当然これまでの職務経歴を簡単に説明する必要があり、そこから身に付けたご自身の強みをアピールしたいところです。
また、しっかりと面接官の目を見て(面接官が複数名いれば全員へまんべんなく視線を向ける)、ハキハキと話せるよう日ごろから準備をしておきましょう。

面接での質問はあり?
面接の途中や最後に「何か質問はありますか?」と聞かれる事がよくあります。
質問は相手企業に対する興味の表れと受取られますので、「ありません」「大丈夫です」と即答せずに、本当に質問する事がないかどうか、少し考えてから返事をしましょう。
なければないで問題ありませんし、無理やりな質問は逆効果です。事前に企業のホームページや会社概要をきちんと見ておけば分かるような質問もNGです。
事前に質問内容をある程度準備しておく事も重要です。
番組制作会社の面接で「御社では何の番組を制作されていますか」と質問する方も多いのですが、ほとんどの番組制作会社ではホームページに制作番組名を載せています。事前に確認しておき、出来れば番組を視聴しておくと良いでしょう。
応募書類編
履歴書の書き方って?
履歴書については、手書き・パソコンどちらで作成する事が望ましいか、とたびたび議論されます。
風潮としては概ねパソコン作成で問題ないとされていますが、手書きを求められるケースもまだまだあります。
マスコミ業界では、特に芸能プロダクションで手書きの履歴書を求められる事が多いようです。
手書きの場合は、字の上手下手に関わらず、出来るだけ丁寧に書く事を心がけて下さい。誤字をなぞってごまかしたり、修正液を使うなどはもってのほかです。
パソコン作成の場合は、作成日付や志望動機欄の内容にご注意下さい。ときどき、他社向けの内容をうっかり修正しないまま出される方がいらっしゃるようです。
履歴書は選考に使われるだけでなく、採用された場合入社後しばらく保管される事になります。後々詐称が明らかとなった場合は解雇につながる可能性もありますので、事実をきっちりと記載しましょう。

書類選考を通過すれば通常面接へ進む事になります。面接では履歴書の内容について改めて確認されたり、質問を受ける事もありますので、企業へ提出する前に必ずデータの保存(手書きの場合はコピー)をしっかりと行いましょう。
職務履歴書の書き方って?
さて、職務経歴書について。こちらの場合は基本的にパソコン作成が望ましいとされています。
マスコミ業界では、基本的なパソコンスキルを必須としている会社も多く、職務経歴書である程度の文書作成能力を見られる可能性があります。
自宅にパソコン環境がない、プリンタ環境がない、と言う理由で手書き作成される方も多くいらっしゃいますが、
それでも出来るだけパソコンで作成される事をお勧めします。パソコンをお持ちでなければ、インターネットカフェのパソコンで作成する事も出来ますし(ソフトウェアの導入は店舗によりますので、事前にご確認ください)、プリンタをお持ちでなければ、今はコンビニなどで利用頂けるネットプリントと言う大変便利なシステムもあります。
職務経歴書の書式は基本的に自由ですが、サイズはA4で通常1〜2枚、多くても3枚くらいまでに収めましょう。 書類作成のポイントとしては、いかに目立つかではなく、選考担当者に読みやすく分かりやすく伝わるかどうか、と言う点です。勝負するなら中身(内容)でないといけません。

サンプルは職務経歴書として最低限必要とされる内容ですが、これを元にあなたの強みをアピールできるような内容に仕上げて下さい。
書類選考を通過すれば通常面接へ進む事になります。面接では職務経歴書の内容について改めて確認されたり、質問を受ける事もありますので、企業へ提出する前に必ずデータの保存(手書きの場合はコピー)をしっかりと行いましょう。
履歴書用の証明写真
書類選考は、基本的に経歴や実績などを書面でアピールするものですが、証明写真の重要性については意外とおざなりにされがちです。
細かい事ですが、
● スーツやジャケット着用などきちんとした服装で撮られているか。
● 髭やヘアスタイルなど身だしなみはきちんと整えられた状態か。
● 既定のサイズに綺麗にカットされているか、丁寧に貼り付けられているか。
● 何ヶ月以上も前の証明写真を使用していないか。(通常3か月以内とされています)
など、基本的な事がなされていないケースが多々あります。
最近は証明写真機でもとても綺麗に撮って頂く事ができますが、写りに自信のない方は面倒でも写真スタジオなどでプロの方に撮影をお任せしましょう。
また、普段は眼鏡を着用していないにも関わらず、証明写真を撮る際にあえて眼鏡を着用する方がいらっしゃいますが、これはNGです。普段眼鏡を着用する事が多い方でも、コンタクトと併用しているのであればやはり眼鏡は外された方が良いでしょう。
マスコミ業界の書類選考だからと言って、奇をてらったりする必要は全くありません。
当たり前の事がきちんと出来る事が重要なのです。
また履歴書に貼る際には、万が一提出先で写真が剥がれ落ちても問題のないよう、裏面へ氏名の記入をお忘れなく!

