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『転勤』の目的とタイミング!マスコミ・エンタメ業界では?
『転勤』って聞いたことはあるけど、いまいちピンとこない方もいるかもしれません。
国内外に支社を持つ企業や、働く場所が一つではない企業に入社すると、勤務地が変わる可能性が出てきます。
『転勤』の有無は、業界・職種・雇用条件によっても異なります。
例えば某企業では、ある特定の地域内にしか配属されることはない「地域正社員制度」というものがあります。
ただし、同じ正社員でも全国転勤を伴う正社員とは、給与やキャリアステップに違いが出てきます。
はっきり言ってしまえば、給与水準が低くなり、本筋での出世の見込みがないということになります。
企業によって制度の内容は異なりますので、転勤の有無によって差が出るとは言えませんが、一例として紹介しました。
求人票を見ると、勤務地の箇所に下記のような記載があるものもあります。
「転勤なし」
「転居を伴う転勤はありません」
「転勤の可能性あり」
企業がハローワークに求人申込みを行う場合、
入社後に勤務地が変更になる可能性、つまり『転勤』がある場合は、記載が必須となりました。
※2024(令和6)年4月1日:職業安定法施行規則の改正
以下、2項目の記載が必須になりました。
①従事すべき業務の変更の範囲
・採用後、業務内容を変更する予定がない場合は、「仕事の内容」欄に「変更範囲:変更なし」と明示。
・将来の配置転換など、雇入れ直後の業務と異なる業務に配置される見込みがある場合には、同欄に変更後の業務を明示。②就業場所の変更の範囲
・採用後、雇入れ直後の就業場所と異なる就業場所に配置される見込みがある場合は、転勤の可能性を「1.あり」とした上で、転勤範囲を明示。
転勤にも色々ある
『転勤』とは、勤務する場所が変わることを言いますが、その中身には色々とあります。
①片道切符
元いた勤務地に戻れるかわからない転勤のこと
②期間限定
短期・長期でも転勤の期間が決まっていること
③幹部候補
幅広い業務経験を積むために転勤を繰り返すこと
④特命担当
プロジェクト単位で転勤が発生すること(任務完了で元いた勤務地に戻る場合がある)
⑤本人希望
U・Iターンなどで従業員が望んで転勤すること
また、仕事内容や勤務地などが変わるという意味では、『異動』や『出向』も転勤の種類の一つです。
『異動』
勤務地が変わることも言いますが、“人事”異動で所属部署や仕事内容、地位、役職などが変わることも含まれます。
『出向』
所属している企業に在籍したまま、別の企業で働くことを言います。(在籍出向)
所属している企業との雇用契約を解消し、出向先の企業と雇用契約を結ぶこともあります。(移籍出向または転籍)
転勤の目的
なぜ、企業には『転勤』という制度があり、わざわざ勤務地や仕事内容などを変える必要があるのでしょうか?
コロナ禍以降、働き方が見直されたことにより、『転勤』を廃止する企業も続々と出ています。
【参照】
キャリアトレインブログ(2022年2月14日)
「社会人6割超が「転勤は退職のキッカケになる」と回答!マスコミ・エンタメ業界の転勤事情は?」
『転勤』は従業員にとって負担に感じられる部分もある一方で、企業と従業員の双方に大きなメリットがあることも事実です。
企業にとって転勤制度を設ける目的は、大きく5つあります。
①生産性向上(適材適所)
②人材育成(従業員のスキルアップ)
③欠員補充(退職などによる欠員補填)
④マンネリ化(組織活性化)
⑤不正の防止(癒着や悪い習慣を発見)
昇進や昇格によるものや、現地では採用できない人材を異動させるという目的の転勤もあります。
転勤のタイミング
転勤の辞令がでやすい時期というのが1年間のうちにあります。
転勤の時期は企業によって異なりますが、一般的に下記の時期は多くなります。
■4月・10月
3月・9月に決算期を迎える企業
■2月・8月
販売系(アパレルなど)はセール終わりに発表
■6月・7月
4月入社の新入社員研修が終えるタイミング
転勤が通例となっている企業では、これらの時期になると、「そろそろかなぁ」と思う方もいるのではないでしょうか。
マスコミ・エンタメ業界は転勤がない!?
番組制作会社や芸能プロダクションなど、マスコミ・エンタメ業界の企業の多くは【東京】に本社を置いています。
全国に支社があるような企業もありますが、企業規模が大きいか、全国規模で人材派遣事業を行っているような企業です。
そういった企業の数は多いというわけではないので、東京本社のマスコミ・エンタメ業界の企業に入社した場合は、東京での勤務が中心となるため、転居が必要となるような転勤はほとんどありません。
番組制作会社や番組スタッフの人材派遣会社に所属するとよくあるのは、担当する番組によって勤務地が変わることです。
(例)
パターン①
TBSテレビの番組を制作
勤務地:TBS放送センター(東京都港区赤坂)
↓
日本テレビの番組を制作
勤務地:日本テレビタワー(東京都港区東新橋)
パターン②
自社の企画制作番組を制作
勤務地:自社内
↓
情報系番組へ担当番組の変更
勤務地:テレビ局の中にある番組スタッフルーム
パターン③
番組制作会社A社に派遣
勤務地:東京都港区麻布十番
↓
番組制作会社B社に派遣
勤務地:東京都渋谷区神宮前
マスコミ・エンタメ業界の多くの企業では、転居を伴う転勤がないことは、働くうえで安心材料の一つになるのかもしれません。