転職エージェントあるあるでもあるのですが、転職をサポートしている途中で急に連絡が取れなくなる応募者がいます。
初回面談後なのか、企業へエントリー後なのか、面接確定後なのか、内定後なのか、、、
連絡が取れなくなるタイミングはいくつかのパターンがありますが、企業へのエントリー以降のタイミングだとかなり困ります。
企業へ、「連絡が取れなくなりまして・・・」と正直に言うのか、状況によっては別の理由を作って取り繕ろわなくてはいけないこともあります。
転職エージェントだけではなく、採用企業からも応募者と連絡が取れなくなったという話はよく聞きます。
色々な応募者と向き合っていると、連絡が取れなくなる理由はなんとなくわかることもあるのですが、その心理を探ってみたいと思います。
応募者と連絡がつかない主な原因
1. 返信スピードの遅さ
採用担当者の返信スピードが遅い場合、応募者が他企業との選考を優先させてしまう可能性があります。
転職活動中の求職者は複数の企業へ応募していることが多く、返信が遅れるとその企業への関心が薄れたり、不信感を抱かれたりする場合があります。
2. 応募者側のスケジュールの把握不足
応募者が自身のスケジュールを正確に把握していない場合も、連絡がつかなくなる要因になります。
特に、面接の日程調整や最終面接前後でのミスコミュニケーションが多発します。
求職者にとっては忙しい中での転職活動であるため、リマインドメールの送付や柔軟な日程調整が役立つ対応策となります。
3. 採用担当者の印象や対応に対する不満
採用担当者の対応が応募者にとって不快なものであった場合、今後の連絡を無視されることがあります。
言葉遣いや態度、面接の進行が適切でないと感じられた場合、応募者はその企業への興味を失うことが考えられます。
4. 応募者の転職活動の並行状況
応募者が複数の企業に同時に応募している場合、他社の選考が進んで内定を得た段階で連絡が途絶えることがあります。
辞退の連絡が難しい応募者もいるため、意思確認をしながら進める必要があります。
5. 誤送信や技術的なトラブル
メールの誤送信や通信機器の不具合など、技術的な問題が原因で連絡がつかないこともあります。
メールは何らかの理由で迷惑メールフォルダに入ってしまうこともありますが、確認しない応募者も多くいます。
応募者が連絡を無視する心理
1. 求人企業への不信感の発生
転職活動中に応募者が求人企業からの連絡を無視する原因の一つに、不信感の発生があります。
例えば、企業側の対応が遅れたり、説明に一貫性がなかったりすると、求職者にとって「信頼できない企業」という印象が強まります。
また、求人情報と実際の選考過程にギャップがある場合も、応募者が連絡を避ける原因となります。
不安を感じた結果、連絡を断つことで自己防衛に走るケースが多いのです。
2. 面接辞退への罪悪感
多くの求職者は、面接辞退の意思を伝えることに対して罪悪感を感じます。
こうした心理が原因で、連絡を無視する行動に出ることがあります。
本来であれば面接辞退の連絡を入れるべきですが、その過程で「怒られるのでは?」「失礼に思われるのでは?」という不安から行動を躊躇し、結果として連絡が途絶える状況に繋がります。
3. 希望条件の不一致
求人情報に記載されている内容と応募者の希望条件とのズレも、連絡が取れなくなる大きな原因です。
例えば、給与面や勤務地、勤務時間など、応募時には気にならなかった点が面接などの段階で問題に感じられることがあります。
その結果、応募先企業に対する興味を失い、連絡を避ける選択をする場合があります。
4. 応募者の転職活動方針の変化
転職活動中、応募者の方針が変化することも少なくありません。
例えば、別の企業から内定をもらったり、現在の職場に留まる決断をしたりすることがあります。
このようなケースでは、他の応募企業との連絡を後回しにしがちです。
また、短期間で転職活動を終えたい求職者には、複数の求人へ一括応募する傾向が強く、応募順に関係なく早期に結論を出すことも影響しています。
5. 求職者個人の特性や状況
求職者の個人的な事情や性格も、連絡を無視する背景となる場合があります。
例えば、コミュニケーションが得意でない人や、不安やプレッシャーで意思表示ができない人にとって、連絡を行うこと自体が大きな負担となることがあります。
また、突発的な体調不良や家庭の事情など、予期せぬ問題に直面している場合も、応募企業と一時的に連絡が途絶える原因となります。
応募者との信頼関係構築(キャリアトレインが心掛けていること)
1. 応募者視点に立ったコミュニケーション
応募者との円滑な連絡のためには、応募者視点に立った丁寧なコミュニケーションが不可欠です。
例えば、転職活動や就職活動中の求職者は、多くの企業に応募している可能性があり、スケジュールが非常にタイトな場合があります。
企業側は、この状況を十分に理解し、迅速かつ柔軟に対応する姿勢を示すことが大切です。
応募者が連絡をスムーズに返せるような環境づくりが、信頼関係の構築につながります。
2. 小さな対応の積み重ねが信頼を生む
些細な対応一つひとつが信頼関係に大きく影響します。
例えば、返信におけるスピード感や、応募者への質問に丁寧に答える配慮は、求職者側にとって安心感を与えます。
「連絡が来ない」「対応が悪い」といった印象を抱かせないためにも、小さな気遣いを積極的に行いましょう。
特に、面接日程の調整や最終面接後のフォローには迅速かつ適切に対応することが重要です。
3. リアルタイムで対応できる体制づくり
応募者との連絡をスムーズに行うため、リアルタイムで対応できる体制を整えることが大切です。
求職者が希望している職場条件やスケジュール調整に迅速に対応することで、企業への信頼感が向上します。
特に、スマートフォンでの応募が主流となっている近年では、チャットツールやメールを活用した即時対応が効果的です。
このようなスピード感は、競合他社との差別化にもつながります。
4. 継続的なフィードバックの提供
応募者が最終面接や選考プロセス全般に前向きに関わるためには、継続的なフィードバックの提供が必要です。
選考結果や進捗状況をこまめに連絡することで、応募者の不安を軽減し、信頼関係の強化につながります。
また、選考中に何らかの遅延や変更が発生する場合でも、こまめに状況を知らせることで「連絡が来ない」という不満を避けることができます。
5. 採用活動のブラッシュアップ
応募者との連絡が取りづらい原因を企業側で分析し、採用活動を改善していくことも重要です。
例えば、返信スピードを向上させるための社内ルールの見直しや、応募者にとって魅力的な求人情報の見せ方を工夫するなど、採用プロセス自体をブラッシュアップする取り組みが必要です。
さらに、技術的なトラブルを防ぐためのシステム整備も行い、応募者には「信頼できる企業」という印象を与えましょう。
何らかの事情で連絡が取りづらいという応募者(求職者)もいるかと思いますが、キャリアトレインの就職・転職サポートでは気軽に相談してくださいね!
国家資格キャリアコンサルタント
石川かおり