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筆記試験編
採用選考時に、筆記試験があると聞くと、漠然と不安になる方は多いのではないでしょうか?
特に中途採用の場合、学校を卒業して以来の筆記試験という方も多いかと思います。
どんな内容なのか?何のために実施するのか?
筆記試験について知ることで、不安と抵抗をなくして頂ければと思います!!
筆記試験の実施率
筆記試験ありの求人は全体の51%と、約半数の求人で筆記試験を選考に取り入れていることがわかりました。
出典:中途採用の実態調査(DODA転職支援サービス)
2017年度の新卒採用では、38.3%の企業が筆記試験を採用活動で取り入れているという調査結果もあります。
出典:2017年度新卒採用に関する企業調査(アイデム人と仕事研究所)
中途・新卒採用共に、近年は面接重視の傾向にありますが、まだまだ筆記試験を実施する企業は少なくありません。
筆記試験を企業が行う理由
筆記試験は、適性の【有無】と【程度】を診断する目的で行われます。
その他にも、下記のような理由で企業は採用時に筆記試験を行います。
・選考にかける時間や人手が限られている
・面接時との印象にギャップがないか確かめたい
・公平・公正な基準で評価したい
・客観データによる裏づけが欲しい
・入社後の配属や研修時の参考にしたい
・人事データが収集出来るので、今後の採用計画等に活かせる
このように、採用の前と後にも参考となる筆記試験とはどのようなものなのでしょうか?
適性検査の種類
筆記試験は、適性検査と呼ばれ大きく2つのことを見るために行います。
①性格適性検査
応募者の人となりを把握するための検査です。
下記の側面から性格的特徴(人物イメージ)を測定します。
・行動
・意欲
・情緒
・社会関係
≪再現問題例≫
①困難なことがあっても強気で進めるほうだ
②時間をかけて考えてから行動に移すほうだ
③ユニークな考え方をするほうだ
④深く考えることが必要な仕事がしたい
⑤他人の意見に従うほうだ
↓回答を選択
◇当てはまらない
◇どちらかといえば当てはまらない
◇どちらかといえば当てはまる
◇当てはまる
テレビ番組制作会社や芸能プロダクションなどのエンターテインメント業界では、ほとんどの企業が能力(学力)よりも性格適性検査の結果を参考にしています。
とは言え、性格適性検査の対策をすることは非常に難しい!
自分を盛ろうとして、回答に矛盾・誇張・虚偽があるとすぐにばれます。
性格適性検査は小細工せずに正直に回答することがベストです。
②能力適性検査
応募者の基礎学力を図るための検査です。
言語分野(国語など)や非言語分野(数学など)に分かれており、仕事に必要な最低限の能力があるかどうかを検査します。
企業によっては、英語の問題が出題される場合もあります。
学力以外にも、社会人として最低限の一般常識があるかどうかも問われます。
時事問題が出されることも多く、国内外の出来事への知識や関心を知ることが出来ます。
その他に、作文を出題し、一般常識~総合的な知識~論理的思考力などをまとめて図る企業もあります。
マスコミの場合
テレビ、ラジオ、広告、出版等のマスコミ業界を受ける際、特に重視したい筆記試験対策があります。
・時事問題
政治、経済、国際情勢、社会問題などが出題されます。
・マスコミ漢字
読み書き以外にも(四字)熟語、ことわざ、慣用句、言葉の使い方等が出題されます。
・作文
文才が重要なのではなく、テーマに沿った内容であるか、文章構成力、語彙力、正しい日本語が使われているかを見られます。
適性検査ツール
企業は自社の採用ニーズに適した検査ツールを選択しています。
代表的な適性検査は下記のようなものがあります。
■SPI3
『言語能力』『非言語能力』『性格』をおさえることが出来ます。
WEB (能力検査35分、性格検査30分)
マークシート(能力検査70分、性格検査40分)
■CUBIC
個人の資質や特性を『性格』『意欲』『社会性』『価値観』などの側面から評価します。
WEB・マークシート(約20分)
■内田クレペリン
応募者の性格・行動面の特徴を把握することが出来ます。
簡単な一桁の足し算を連続して行う検査
WEB・マークシート(50分)
実施するタイミング
・書類選考通過後
・1次面接(同時に受検)
・最終面接の前後
受検形態
適性検査の受検形態は、Web受検と紙受検に大きく分かれます。
・WEB受検
受検者がパソコンやスマートフォン、タブレット端末で受検する形態です。
企業からURLが送られてくるので、指定された受検期間内で都合の良い時間に自宅などで受検します。
受検者の都合に合わせて実施出来るのがメリットです。
・紙受検
マークシート方式や企業独自に作成したペーパーテストを企業内会場などで受検する形態です。
面接で来社した時に同時に行うことが出来ます。
事前準備
性格適性検査は対策のしようがなく、ありのまま素直に回答することが求められます。
能力適性検査は、付け焼刃の対策で何とかなるものではありませんが、問題集などを購入して問題に慣れておく方が良いかと思います。
採用選考は面接重視の傾向があり、筆記試験は形だけのことも多々あります。
筆記試験の結果だけで合否を決めることは少ないとは言え、意識は持っておいた方が良い選考ステップです。