ドラマ・映画志望なのにバラエティ番組のADに!?近道ばかりが道ではないことを体現したディレクター!

2013年12月10日

本日、ドラマ・映画製作を希望しているS君(27歳)が、
バラエティ番組のアシスタントディレクター(AD)として某テレビ番組制作会社に入社しました。

入社に至るまで約半年間、S君は悩みながら転職活動を行っていました。
ドラマ・映画製作の仕事になかなか巡り合えずにいたからです。

以前のブログ:2013年8月19日「映画・ドラマを作るテレビ番組制作会社!?ただの映画好きか、それとも業界人としての一歩を踏み出すのか!?」

にも書きましたが、テレビ番組制作会社が全国で推定1,200 社以上ある中で、映画やドラマを専門で作っている会社は100社もないのです。

最近は製作委員会という方式が主流になりつつあり、1つの作品に対して複数の会社が資金を出し合い、「単独で製作しています!」という会社が少なくなっています。
なおさらドラマ・映画製作専門会社で、その専門の人材を採用する機会も減っています。

S君は映画館の社員として接客の仕事をしていましたが、製作に関してはまったくの素人。
専門的な勉強もしたことがなく、想いだけを持ち続けて20代後半に突入してしまいました。

しかも愛知県在住だったS君は東京での転職活動もままならなかったのです。
勤務先の夏休みを利用してキャリアトレインの就職・転職サポート面談に上京・来社頂いたのは今年の7月。

  • ドラマ・映画の求人は極端に少ないこと
    テレビ番組制作からドラマ・映画を製作している人のこと
    映像制作未経験者ではチャンスがあっても掴みづらいこと

S君にとってはガッカリする現実も含め、今後の転職活動についてベストを探りあいました。
愛知に戻ってからも情報交換は続いていましたが、11月になりS君から1本のメールが。

「昨日上京したので番組制作のADとして勉強出来る会社を探したいのですが」

S君はドラマ・映画を目標として、テレビ番組の世界でチャレンジすることを決意したのです。

早速某テレビ番組制作会社にエントリーすることになったのですが、そこでの面接がS君の決意をさらに後押ししたのです。

まさにS君がこの度入社した会社なのですが、この会社はテレビ番組制作会社として長い歴史を持つ会社で、ぽつぽつとドラマ・映画の製作実績がありました。

S君は自身の希望を隠さずに、これらの実績について面接をしてくれたプロデューサーに尋ねました。

すると同社のMディレクターの話しになりました。
テレビ番組のディレクターであるMさんは、入社した時からドラマ・映画を作るのが夢でした。
バラエティ番組や情報番組のADからスタートして、今はディレクターとして活躍しています。

超多忙なAD時代から今に至るまで、夢であるドラマ・映画の企画を書き続けて来たそうです。
脚本の勉強をする為にスクールにも通っていました。

いつそんな時間があったのか!!!

あるかないかのプライベートの時間をすべて費やしたといっても過言ではありません。

このMさんの熱意に、いつしか会社も全面的にバックアップするようになりました。
Mさんの企画を形にすべく、会社全体で考え、問題があればどうクリア出来るのかを一緒に考えるようになったのです。

Mさんが切り開いたドラマ・映画の道は今や会社のイチ事業になっています。
後に続くディレクターもいるそうで、個人も会社も製作ジャンルが広がっています。

自分の置かれている環境でベストを尽くしてこそ夢に繋がって行くのだと、このお話しを聞いて感動すら覚えました。

もし何か夢や目標があって、思うように1歩が踏み出せない方は、近道ばかりを探すのを止めてみてはいかがでしょう?
今出来ること、すべきことを考えて行けたらと思います。

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