【獅子の子落とし】ばり就職サポート!?時には突き放し『成長』させることも人材紹介会社の使命

2013年7月11日

 

「ご無沙汰してすみません、〇〇です」

登録者のM君(22歳)からの久々の電話だった。
5月に話したっきり、どうなっているのか気にはなっていた。
つい先日、心配になりメールをしたばかりだったのだが、
すぐには返事が返って来なかったのだ。

「業界を諦めたのかなぁ」
「うちは頼りにならないと思っちゃったかなぁ」

などなど、想像を膨らませていた矢先だった。

思えばM君とは色々あった。

今年の3月に都内の四年制大学を卒業したM君は、
テレビ番組のアシスタントディレクター(AD)を目指し、
キャリアトレインの就職・転職サポートに登録。
なぜ卒業してからの就活になってしまったのか?

M君の通っていた大学では金融系に就職する割合が多く、
M君もその流れに沿って就活をしていた。
企業面接を進めていくうちに、
「本当にやりたいことは何だろう?」と疑問を抱くようになり、
一大決心をしてこれまでの就活をリセット。
すでに卒業を間近に控えた時期だった。

テレビ番組のアシスタントディレクターの求人は多いから、
就活すればすぐに決まるのでは?

確かに、どこの番組制作会社も人手不足なので、
やる気のある若い子ならば比較的就職はしやすい。

M君だってやる気は十分だ。

ただ、一言で表すと、M君はとても“個性的”

・しゃべりだしたら止まらない
・テレビ番組に対してのうんちくが激しい
・あー言えば、こう言う
・地下アイドルが大好き
・ピンクの傘にキャラクターのネクタイを着用

賛否両論、好き嫌いがハッキリ分かれるタイプの男性なのです。

私は個人的には嫌いじゃない(笑)
テレビ業界などのクリエイティブな世界で“普通”である必要はないと思っているからだ。
ただ、就職となるとある程度はスタンダードさが求められる・・・。

M君は決して『自分と言う人間をわかってくれる会社』を探しているわけではなく、
人に受け入れられない部分を理解して直そうとはしていた。

受け入れ側のタイミングも大きかったが、
それにしてもなかなか内定を得ることが出来なかった。

そうこう約3ヶ月間も一緒に就活を進めていると、
M君の方に甘えが見えてしまった。

私があれこれと世話を焼いてしまったせいで、
就活に対して主体性が見えなくなってしまったのだ。

ある時私は一旦M君から距離を置くことにした。
このまま私主導で就活を進めたら、M君が成長しないと感じたのだ。

ここから一切連絡が来なくなった。
自分で就活をしているはずなのに、経過報告はない。

・・・
突然の電話は約2ヶ月が経った頃だった。

「少しでも良い報告がしたくて・・・」

連絡が途切れた理由は、進展した自分を伝えたかったから。
ずっとうまく行かず、連絡出来ずに来てしまったのだと言う。
応募した企業の選考がうまく行っているので連絡が出来たというわけだ。

ネガティブな理由ばかり考えていた私は少し反省。
M君なりに頑張った自分を見せたかっただけなのに・・・。

M君は長きに渡る就活で確実に『成長』しているはず。
本当の勝負は入社後だけど、苦労した入った会社でますますの成長を期待したい。

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