「できません」が言えなくて信頼関係も台無しに!心(メンタル)が疲れない働き方を
「できません」「無理です」「助けてください」が言えなくて、結局自分を追い詰めてしまったADさんの話を聞きました。
某番組制作会社でのお話しなのですが、真面目で頑張り屋のAさん(25歳)は、仕事を振られると手一杯でどうしようもなくても引き受けてしまうそうです。
大学卒業後、一般企業での勤務経験もあるAさんは、番組制作会社に転職する際、とても期待されて入社しました。
社会人経験がない新卒などと比べると、仕事の覚えも早く、器用にこなす姿に、「やっぱりできるよね」と社内評価も上々でした。
そんな声や期待を受けてなのか、徐々にAさんは仕事を抱え込んでしまう状態になっていました。
いわゆる、上司への「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」は意識的に行ってはいたのですが、「○○をしているから○○まで手が回らない」とか、「○○をすると○○が間に合わないかもしれない」など、ヘルプを出すような報告は一切していませんでした。
ただ状況報告するだけで、「ホウレンソウ」が本来意図する、「コミュニケーション」は取れておらず、ある時ついにキャパオーバーになってしまいました。
仕事を抱え込む
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できないと言えない
↓
無理してやろうとする
↓
限界値を超え、心身のバランスを崩す
↓
結局任された仕事ができない
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みんなに迷惑をかける
人一倍頑張ってきたAさんなのに、みんなに迷惑をかけることになり、結果的に信頼関係を壊してしまうことになりました。
なぜAさんは「できない」という一言が言えなかったのでしょうか。
休養期間を経て復帰したAさんは、こんな話をしていたそうです。
「できないと言ったら逃げていると思われそうだったから」
Aさんは自分が頑張れば何とかなると思い続け、みんな忙しそうだから自分だけ弱音を吐くのは申し訳ないと思っていたそうです。
それでもやはり、Aさんはそのような状態を不安に思っていたようで、「できない」と言えないことで、結局は不安からも逃げていたのだと振り返りました。
「仕事ができる人」とは
「あの人は仕事ができる・できない」なんてよく言いますが、その基準って何でしょう?
仕事内容や年齢、ポジションなどによって評価基準は異なりますので、一言で表すのは難しいですが、一般的にはこんな特徴が見られます。
■仕事ができる人
・行動力がある
・コミュニケーション能力が高い
・仕事が早い
・レスポンスが早い
・計画的に動ける
・時間の使い方がうまい
・マルチタスク能力がある
・他者への気遣いができる
・課題発見能力がある
・優先順位がつけられる
・リスク管理ができる
などなど、「仕事ができる人」の特徴を挙げたらキリがありません。
とは言え、これらは一朝一夕でできるものでもありません。
元々の能力もありますし、経験を積んでこそできるものもあります。
では、若手でも経験が浅い方でも「仕事ができる人」になるにはどうしたら良いのか?
私が思うには、やはりこれに尽きます。
「できないものはできない」と伝えること!
冒頭でご紹介したAさんのような方を見てきて思います。
そして、「人に仕事をお願いすることができる」という能力です。
「仕事ができる」と言われている人は、すべてを自分一人でやっているわけではありません。
自分の状況を把握し、周りの人にお願いする(ヘルプを出す)ことで、仕事が回ることを理解している方こそ、「仕事ができる人」だと思います。
もっと言うと、自分・周囲の人・仕事を「コントロールできる人」です。
この中でまず大事なのは、「自分をコントロールすること」です。
自分のことは自分が一番よくわかっていなければなりません。
自分のことを理解していれば、下記のようなことを俯瞰的に捉えることができるようになります。
・ミスしないようにするには
・信頼を得るには
・チャンスをものにするには
・モチベーションを保つには
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心(メンタル)が疲れないようにするには
周りの人に「察してくれ」は期待してはいけません。
自分の状況を言葉できちんと伝えることを意識して、長い仕事人生を充実させていきましょう!
<石川かおり>