転職を考えはじめる理由の多くは、「人間関係」や「給料」、「労働環境」などリアルな悩みがきっかけですよね。
でも、そのままの本音を面接で話すと印象が悪くなってしまうことも。
このブログでは、不採用リスクを避けながら本当の気持ちを上手に伝えるコツや、よくある悩み別の伝え方を詳しく解説していきます。
転職理由の「本音」と「建前」の違い
転職理由には、みんなが本当は感じている「本音」と、他人に伝えるための「建前」があります。
本音は“給料が低い”“上司が苦手”など正直な気持ち。
でも、そのまま伝えるとネガティブに受け取られることも…。
建前は前向きな表現で本音を包み隠すことで、面接官に好印象を与えます。
大事なのは、本音を隠すのではなく、どう表現を工夫するかです。
よくある本音の転職理由とは
実際によく聞くのは、「上司や同僚との人間関係がうまくいかない」「給料が上がらない」「残業や休日出勤が多すぎて心身ともにツラい」などが代表的です。
ほかにも「評価が不透明」「やりがいを感じない」といった声も多数。
こうした率直な理由は共感できる一方、面接では伝え方次第で印象が大きく変わるので注意が必要です。
本音をそのまま伝えた場合の不採用リスク
本音をストレートに伝えると、「協調性がなさそう」「マイナス思考なのでは?」とネガティブな印象を持たれがちです。
たとえば、「給料が低くて辞めました」は、金銭だけで動くタイプと見なされることも。
転職理由がそのまま『他責』や『感情的』と受け取られるリスクに要注意です。
仕事選びの軸が伝わるように表現を変えてみよう。
企業が応募者の転職理由で気にするポイント
企業側は、応募者がなぜ転職するのか=「何を重視して職場を選んでいるのか」を知りたいと考えています。
「自社でも同じ理由で数年後に辞めてしまうかも?」を見極めるため、過去の辞めた理由や仕事への考え方を注意深くチェックしています。
前向きな理由、今後の成長意欲が感じられる伝え方を意識することが大切です。
本音:人間関係が理由のときの伝え方
職場の人間関係で悩んだことはきっと多くの方が経験しているはず。
でも「人間関係が原因で辞めました」とストレートに伝えると、転職先でもトラブルを起こしかねない印象を与えてしまうかも。
ここでは、人間関係がきっかけの転職理由を上手に伝える具体的な方法を解説します。
研修・教育体制や組織文化の改善希望に言い換える
「人間関係」を理由に挙げたいときは、「もっとオープンなコミュニケーションができる環境に身を置きたい」や「協力しあえる組織文化で自分も成長したい」といった表現に変えてみましょう。
また、「研修や教育でのフォロー体制が充実している会社で自分の力を発揮したい」といった前向きな伝え方にすると、面接官にも好印象です。
「協調性」や「柔軟な対応力」をアピールする伝え方
「私はチームワークや互いの意見を尊重しながら働くことを大切にしています」といった協調性をアピールすると効果的です。
また、「多様な価値観を活かせる職場で自分の柔軟な対応力を生かし、会社に貢献したい」といった表現もGOOD。
単に「人間関係が合わなかった」ではなく、自分の強みをプラスする言い方がポイントです。
悪口や愚痴に聞こえない注意点
「上司とうまくいかなかった」など直接的な表現は、愚痴や悪口っぽくなり印象がよくありません。
相手企業への期待や自分の成長につなげる話し方を意識しましょう。
また、前職の悪い点だけでなく、学んだことや得られた経験を添えることで、ポジティブに受け取られます。
面接官にも「この人は前向きに物事を考えられるんだな」と思わせられます。
人間関係以外にも前向きな理由を加えるコツ
人間関係のみを理由にするより、「スキルアップしたい」「新しい分野にチャレンジしたい」など別の前向きな理由を組み合わせると説得力がグッと増します。
また、「より幅広い業務に関わりたい」「お客様との接点を増やしたい」など仕事の内容や自分の成長の観点も加えて伝えると、面接官の納得感も高まります。
実例:人間関係がきっかけのケースの伝え方
例えば、「前職ではコミュニケーションが少なく、自分から提案したり意見を交換し合う機会があまりありませんでした。
今後は、チームで意見を出し合い、支え合える組織文化の中で成長したいと考え、転職を決めました」といったように、自分の成長意欲や新しい環境への期待を強調することで、好印象につながります。
本音:給料・評価に不満だった場合の伝え方
給料や評価への不満を転職理由にする人も多いはず。
でも「お金のために転職しました」と正直に言うのはNG。
ここでは、給料や評価への不満があっても、前向きなチャレンジ精神や自己成長を印象付ける伝え方を解説します。
上手く表現を工夫して、リスクを減らしましょう。
給料のみにフォーカスしない理由構成
「とにかく給料が安かった」という理由は避け、仕事のやりがいやスキルアップも含めた理由にしましょう。
例えば、「報酬だけでなく、自分の成果がきちんと評価されて、モチベーション高く働ける環境を求めて転職活動を始めました」などがオススメ。
お金だけに偏らず、今後成長意欲があることもセットで伝えるのが大切です。
成長・チャレンジを求めた転職にする表現
「より成長できる環境を求めています」「キャリアアップのために新しい挑戦をしたいと思い、転職を考えました」といった前向きなフレーズに置き換えるのが効果的です。
現状への不満を、そのまま伝えるのではなく、「こんな風に頑張りたい」という意思を加えてアピールしましょう。
意欲的な印象に繋がるのでおすすめです。
どこまで給与条件に触れても良いのか
給与に関する話題は触れてもOKですが、「生活が厳しかった」や「今より多くもらいたい」だけでなく、「実績が正当に評価される環境でさらに成長したい」など理由を付け加えるのがベター。
お金が全てに見えないように伝えることで、企業側も納得しやすくなります。面接ではバランスを意識しましょう。
前職批判にならないためのポイント
前職での待遇や評価への不満を語る際は、「どんな制度だったか」や、「自分なりに努力し成長できた部分」も含めて話すのがコツ。
「~が足りなかった」だけで終わらず、そこから何を学んだか、これからどうしていきたいかを伝えれば、前職批判にはなりません。
あくまで未来への希望を前面に出しましょう。
実例:待遇が理由の場合の回答例
例えば、「前職では自分の成果をしっかり評価していただける機会が少なく、努力が正当に認められる環境でさらにスキルを高めたいと思い転職に踏み切りました。
今後も成果にこだわり成長したいと考えています」と伝えると、意欲的だと受け取ってもらえます。
評価基準への不満はどう伝えるべきか
「どのような基準で評価されているのかが明確でなく、自分の成長にどんな部分が影響したのか分かりづらいことが悩みでした。
これからは、評価の仕組みが明確な環境で自分の課題と成果を把握し、より高いモチベーションでチャレンジできる会社で活躍したいです」といった具合に、具体的な希望や目標を加えると説得力が増します。
本音:労働環境への不満をどう伝える?
長時間労働や休みが少ないなど、労働環境への不満で転職を考える人も少なくありません。
ただ「残業がイヤだった」「休日が少ない」とそのまま伝えるのはNG。
ここでは、働き方改革や自身の今後のライフスタイルに絡めて、前向きに伝えるコツを解説します。
働き方改革やワークライフバランスを軸にする方法
「ワークライフバランスを大切にし、長く安心して働ける環境を求めて転職活動を始めました」といった表現は好印象です。
「働き方改革を通じて社員の健康や生産性を意識している会社に魅力を感じました」など、今社会で注目されているテーマに絡めてポジティブにPRするのがおすすめ。
未来志向を意識しましょう。
残業・休日出勤などの現状と希望の伝え方
「前職では業務が集中する時期に残業や休日出勤が多く、自己成長やプライベートの時間を確保することが難しかったです。
今後はワークライフバランスを意識しつつ、最大限能力を発揮できる職場で働きたい」という伝え方なら、前向きかつ納得感のある理由になります。
現状と希望の両方に触れるのがコツです。
労働環境が悪かったケースのNG回答例
「とにかく疲れた」「残業が多すぎてうんざり」「ブラック企業だった」といったネガティブな表現は逆効果。
文句や愚痴に聞こえるため、面接官から“すぐに辞めそう”“他責な人”と思われてしまいます。
理由をそのまま言うのではなく、これからどんな働き方をしたいかに軸を移して話すのがポイントです。
「何を改善したいのか」を明確にするポイント
「プライベートの時間も大切にしながら、集中して働ける環境を求めています」など、何をどう変えたいかを明確に伝えると説得力が上がります。
「新しい職場では生産性や効率を大切にし、業務の質を高める働き方にチャレンジしたい」など、具体的な改善ポイントを盛り込むと好印象です。
実例:労働環境に悩んだ場合の伝え方
「前職では残業が多く、自分の成長のための学習時間や家族・友人との時間が取りづらかったため、プライベートと仕事のメリハリをつけ、さらに生産性を高められる環境を求めています」と伝えることで、前向きな意思が伝わりやすくなります。
面接での転職理由の伝え方テクニック
面接で転職理由を聞かれたとき、どう伝えるかで合否が大きく変わることも。
ここでは、前向きな印象を残すためのフレーズの使い方や、感情と事実の整理、面接官が納得しやすい話し方のコツを解説します。
自分らしい言葉で“未来を感じさせる”伝え方をマスターしましょう。
前向きさを感じさせるフレーズ選び
たとえば「新しい挑戦を通じて成長したい」「よりよい環境で能力を活かしたい」など、前向きワードを積極的に使いましょう。
ネガティブな言い換えを避け、「~ができなかった」よりも「~を実現したい」に焦点を合わせるのがポイントです。
明るく前向きな姿勢は、面接官の心にも届きやすいです。
事実と感情を整理して話すコツ
「何があって、どう思ったのか」事実と感情を分けて伝えることが大切です。
「事実→気持ち→どう変えたいか」という流れを意識すると、ストーリーが伝わりやすくなります。
感情だけが前面に出ないよう、冷静に具体的なエピソードを混ぜつつ話すと、信頼性もアップします。
面接官が納得しやすい伝え方
面接官は「なぜ転職したいのか」「うちで長くやっていけそうか」を重視しています。
自分の将来像や、応募先企業で実現したいことを絡めて、「だから転職活動をしている」と背景や理由をロジカルに整理して伝えましょう。
納得感が高まると評価もアップしやすくなります。
過去よりも未来志向でまとめる方法
過去の嫌だったことばかりを強調するのではなく、「これからどんな環境でどう成長したいか」に焦点を移してまとめましょう。
たとえば「今後は、~なスキルを磨いて、より大きな貢献ができるようチャレンジしていきたい」と締めくくれば、未来に前向きな姿勢が印象に残ります。
これからの転職活動に活かすためのポイント
転職活動では、自分の「本音」と「建前」を上手にコントロールしつつ、相手企業に伝わる前向きな動機づけが求められます。
どんな理由でも、ネガティブな印象にならない表現や、自分の成長・チャレンジ意欲を強調することが大切。
このブログで紹介した伝え方を活かして、自分らしさと未来へのポジティブさをしっかりアピールしていきましょう!
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