「とりあえず3年はもはや死語です」!?入社4年目の悩める求職者が出した結論は
またまた、カンテレ・フジテレビ系月10ドラマ『転職の魔王様』のお話しから入りますが、、、(同業としては気になるの! )
先週放送の第3話も興味深いお話しでした。
大手食品会社に勤める笹川直哉(渡邊圭祐)は、大学のサッカー部で培った体育会系のノリの良さを生かし、健康食品部門の営業として働く入社4年目。 上司のむちゃな要求に応え、取引先との接待では若手として気を配り、場を盛り上げるために身を削ることも少なくないが、それでも、自らの仕事にやりがいを感じ、会社の利益につながる働きをしていると自負していた。 しかし、会社はそんな自分の仕事ぶりを正当に評価してくれず、次第に不満を感じるようになった笹川は転職を考える
引用:カンテレHPより
笹川との面談中、毒舌敏腕キャリアアドバイザー来栖嵐は言いました。
「とりあえず3年はもはや死語です」
「その間に実績がなければ無駄にしたも同然」
この発言は、「同期で3年たって生き残っているのは自分だけ」という自負心が心の支えになっている笹川への痛烈なパンチとなりました。
ドラマの中の笹川は、3年やってきて自分の強みや評価すべきところが答えられないのです。
“3年”働いたことに意味があるのではなく、“3年”やってきて「何を身につけたか」「何ができるのか」に意味があります。
新卒の3年以内の離職率は3割、2年以内は2割、1年以内は1割で大体推移しています。
最新の厚生労働省公表では、、、
就職後3年以内の離職率は大卒就職者31.5%
情報元:新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)【厚生労働省】
毎年同じような数値なので、もはや驚きはありません。
ドラマでは3年経たずに早々に辞めていった笹川の同期達が登場しますが、みんなそれぞれの道を見つけて充実した様子がうかがえます。
中には入社2ヶ月で辞めたという同期もいました。
その同期は、会社勤めが向いていなかったことがわかり、今はeスポーツで生計を立てていると言います。
このように3年働いていなくたって、自分の道を見つけて楽しく働くことができないわけではありません。
「とりあえず3年」の意味
「とりあえず3年」
「石の上にも3年」
「3日、3ヶ月、3年」
3年がキーワードになる、忍耐力を示すような言葉は色々とありますが、古いという意見もあれば、まだまだ目安に考える人も多くいるのが現実です。
■ポジティブな意見
「「何年働いたか」ではなくて「何を身につけたか」なので勤続年数は関係ない」
「やりたいことがあるのに、なぜ3年も待たなくてはならないのか」
「第二新卒など、年齢的に高い需要があるうちに転職すべき」
「 合わない仕事を続けることで心身の健康を損なう」
「長くいることで辞めづらくなるから早いほうがいい」
■ネガティブな意見
「たいしたスキルも経験も身についていないのでは」
「合わないからすぐに辞めるのはこらえ性がなさ過ぎ」
「確かなキャリアとして認められるのは3年以上必要なはず」
「また短期間で辞めるのでは」
「 3年くらい続けてみないと見えないこともある」
よほど何か特別な計画がない限り、早々に辞めようと思って会社に入社する方はいません。
しかし、事実として3年以内に転職する方は多いわけです。
もうこうなったら最初から「最低でも3年間勤め続けることができる」という基準で転職先を考えたほうが良いのではないでしょうか。
結果的に例え2年で転職しようとも、「3年間勤め続けることができる」と判断した会社や仕事なら入社時点では確かなのかもしれません。
“3年”に意味があるわけではありませんが、研修期間~見習い期間~独り立ちという流れを考えると、1年やそこらで辞めるのは、現実的には物足りないことは否めません。
テレビ番組制作会社では、「1年を通して番組制作の流れを体感してほしい」と言います。
最低でも1年はやってみないと、わからないことがあるということです。
芸能プロダクションでは、「スケジュールを切れるようになるまで3年はかかる」というお話しもありました。
2021年3月31日ブログ「とりあえず3年?されど3年!芸能マネージャーの仕事ができるようになるまで」
さて、冒頭に紹介した『転職の魔王様』第3話の主役笹川ですが、3年間無駄に過ごして評価されるべきところが見当たらないと落ち込んでいました。
しかし、キャリアアドバイザー来栖に相談したことで、自分では気がついていなかった「強み」が見つかったのです。
「周りに気を配れる」「ずっと笑顔でいられる」など、一生懸命に働く笹川を評価し協力している仲間はたくさんいたのです。
最後にキャリアアドバイザー来栖の刺さるセリフをご紹介。
「自分の強みは自分では気づきにくいものですからね。
人間 得意なことは無意識にできてしまう。
だからこそ しっかり自分と向き合う必要があります。」
本当にその通り!
転職エージェント(キャリアアドバイザー)に相談することで気づくことはたくさんあるはずです。
皆さんも是非ご活用ください!
<石川かおり>