転職のタイミングを逃さない!ポテンシャル採用?即戦力?年齢別に企業が求めること
先日の転職サポート面談でお話ししたNさんは、6月で30歳になりました。
Nさん曰く、「転職するタイミングを逃した」そうです。
とても悔やんでいる様子で、転職することに自信を失っていました。
Nさんは大学卒業後、少し経ってから就職し、現在一般企業で事務職として働いています。
大学時代はやりたいことが見つからず、いわゆる就職活動は行っていませんでした。
卒業後はアルバイトをしながら将来を模索し、エンターテインメントが好きなので何となく近しい仕事ができればと考えていました。
未経験で社会人経験もないため、まずは事務職として就職し、20代半ばくらいまでにエンターテインメント業界に転職したいと思っていたそうです。
しかし、忙しい毎日を過ごすうちに転職活動をすることもなく、20代半ばになりました。
そして、「30歳までに転職するぞ!」と思い直したそうですが、転職することもなく30歳を迎えたのです。
特に今の仕事や会社に不満があるわけではなく、居心地も良かったので「転職するタイミングを逃した」と言います。
「30歳で遅いことなど何もない!」と一般的には言えることもあるかと思いますが、マスコミ・エンタメ業界の場合は様々な壁が立ちはだかることになります。
■30歳の壁■
①未経験者の場合、20代半ばくらいまでの募集が多い
②募集求人に活かせる職務経歴やスキルが求められる
③明確な転職目的が問われる
④年齢給は適用されないので新卒レベルの給与からスタート
⑤同じ未経験者ならば年齢が低い方を優先されてしまう
個別の条件にもよりますので、これらすべてが必ずしもというわけではありませんが、意識したいところです。
30歳の壁を乗り越えて、マスコミ・エンタメ業界へ転職を叶えた方もいます。
ただ、マスコミ・エンタメ業界に限らず、異業種転職がスムーズにできる年齢は、一般的に「35歳まで」と言われています。
もちろん、業界・業種・職種・状況によって異なりますが、30歳を過ぎると年齢が壁になることは多々出てきます。
転職するタイミングは人それぞれ
年齢が理由で乗り越えられない壁も出てくるのは事実ですが、転職するタイミングは決まりがあるわけではありません。
人それぞれの事情や状況により、いつ頃の転職になるのか想定通り行くとも限りません。
みんがみんな当てはまるわけではありませんが、下記のようなタイミングで転職をする方はいるかと思います。
■第二新卒(社会人経験3年くらい)での転職
大卒や専門卒で考えると、24歳~26歳くらいの年齢です。
第二新卒での転職はこんな理由があります。
・新卒で入れなかった業界や仕事にリベンジ転職
・社会に出てからやりたいことがみつかった
・ポテンシャル採用で未経験職にチャレンジできる
■29歳までの転職
上記のNさんのように、20代のうちに転職を目指す方は多いです。
未経験職へチャレンジするなら最後のチャンスとなるかもしれません。
・社会人経験を積んで転職に自信が出てきた
・まだ下っ端で入社しても耐えられる年齢だと思う
・労働条件を上げたい(経験者の場合)
■30代前半の転職
「即戦力」としての転職では、一番求められる年齢層と言ってもよいかと思います。
未経験職への転職でも、募集求人に経験やスキルが活かせる場合は選考対象になることもあります。(営業職やバックオフィス職など)
・業界経験を活かして他ジャンルに挑戦したい(例:テレビ業界→動画制作会社)
・結婚などのライフイベントにより労働環境を変えたい
・これまでの仕事に一区切りがついた(つけたい)
■39歳までの転職
「幹部候補」「マネジメント層」での転職となります。
年収に見合ったスキルがあることが条件となり、選考のハードルは高くなります。
・子育てがひと段落したので仕事復帰したい
・フリーランスから社員になりたい(戻りたい)
・40代以降安定した仕事に就いていたい
年齢的な転職のタイミングではなく、個別の事情によるタイミングもあります。
例えば、、、
・担当していた番組が終了になった
・派遣契約が満了になった
・年明けから新たな環境で働きたい
・賞与をもらったら転職する
・資格を取得したので応募条件がクリアになる
・プロジェクトが一区切りした
・会社が合併(買収など)された
・尊敬する上司が転職したから
・同僚が辞めていき自分も転職をすることにした
・契約更新で希望が叶わなかった
・転勤の辞令が出た
・配置転換があり希望していない仕事をすることになった
などなど、それぞれの転職希望者なりのタイミングがあります。
転職に制限がある仕事もあるので、後から後悔しないように準備しておくことが大切ですね。
<石川かおり>