オファー面談で入社後のミスマッチを防ぐ!何を確認する?注意点は?
某コンテンツ制作会社で、ほぼ内定状態になっている応募者(登録者)がオファー面談に進むことになりました。
Q.オファー面談とは?
「条件面談」とも言います。給与や待遇などの労働条件を確認し、入社後のミスマッチを防ぐために行います。
諸条件のみではなく、仕事内容なども改めて確認することもあります。
内定前後に行うことが多く、入社の合意を得るための最終確認の場となります。
下記の選考ステップで順調に進み、最終面接直後に入社前提のお話しがありました。
書類選考→一次面接→最終面接→ほぼ内定→イマココ→正式内定
こちらの某コンテンツ制作会社では、正式な選考ステップとしてオファー面談はありませんでした。
しかし、最終面接直後のお話しで、応募者から条件面の質問があったことから、「きちんと説明しましょう」と企業側からおっしゃってくれました。
採用担当者「メールや電話でもできるけど、お会いして話した方がご本人も安心するでしょう」
応募者ご本人は恐縮していましたが、これは本当にありがたいことです。
労働条件通知書だけで、オファー面談をしない企業はたくさんあります。
新卒採用ではほとんど見掛けることがありませんが、若年層の就職・転職では、ある程度スタートの待遇は決まっているので、ご本人の認識もゼロではないかと思います。
面接のなかで条件面の確認が済んでいればよいのですが、給与額もわからないまま入社したという方のお話しを聞いたことがあります。
通常はオファー面談がない企業でも、応募者から要望することは可能です。
オファー面談(対面)でなくても、メールや電話で最終確認はしておきたいところです。
なぜオファー面談を行うのか?
オファー面談は、「雇用(労働)条件」を確認し、入社後のギャップを防ぐために行われます。
応募者ご本人のみならず、企業にとっても採用のミスマッチを防ぐために有効です。
オファー面談で、入社後のギャップがないように説明することで早期退職防止になるからです。
わざわざ、「オファー面談」という場を設けるには理由があります。
応募者の心理的なことが大きいのですが、こんな経験や心配事はありませんでしょうか?
「面接で条件面の確認をしたら印象が悪いのでは?」
応募者にとって、給与や待遇などの労働条件は、面接時にはなかなか聞きづらいものです。
待遇優先でやる気がないと思われることを恐れる気持ちはよくわかります。
内定が見えてきたらになるかと思いますが、応募者・企業双方が気持ちよく入社・採用まで進むためのステップとして、オファー面談を利用すべきなのです。
オファー面談で確認すべきポイント
では、オファー面談では何を確認したらよいのでしょうか?
基本的には企業が内定した人に明示する、労働条件通知書に記載されていることを中心に確認します。
①賃金(給与)
②勤務時間
③休日休暇
④手当
⑤福利厚生
⑥雇用形態(試用期間)
⑦業務内容
⑧勤務地
⑨入社日
⑩評価制度
マスコミ・エンタメ企業では、“労働条件通知書に記載されている通り”にならないこともあります。
特に勤務時間や休日休暇については、“実態”を要確認するようにしてください。
オファー面談で雇用(労働)条件を確認する際、気を付けなければならないことがあります。
オファー面談での注意点
■内定のタイミング
まだ正式内定前のオファー面談の場合、話しの内容や応募者の姿勢次第で内定見送りになる可能性もあります。
■過度な交渉は禁物
オファー面談までに大体の諸条件は認識しているはずですが、転職先の規定を大幅に超えるような条件交渉は折り合いがつかなくなります。
■面接時と異なる話をしない
給与や入社日など、これまでの選考経過で話していた内容と異なる場合、転職先としては想定外となり内定を見直すことになりかねません。
■事前に準備しておく
諸条件だけではなく、会社の雰囲気や自分に求められていることなど、オファー面談では確認できるチャンスです。何を聞きたいのかメモは必須です。
オファー面談がなくても、キャリアトレインのような人材紹介会社を利用すると、応募者の皆さんに代わって確認してもらうことができます。
条件交渉も、オファー面談時とはいえ、なかなかしづらいものです。
すべて人材紹介会社に任せてしまうという手もあります。
ご自身で選考を受ける場合でも、人材紹介会社を通して選考を受ける場合でも、最終的な確認が就職・転職成功のポイントです。
<石川かおり>