コロナで一変した採用傾向!『学歴』も選考基準のひとつになる現状

2021年10月6日

2019年12月に就職相談でやり取りがあったAさん(23歳)から、約2年振りに連絡を頂きました。

当時、大学生だったAさんは中退して番組制作会社に就職するかどうか悩んでいました。

その後、Aさんがどうされたのかは追い切れていませんでしたが、今回の連絡で2021年3月に中退したことをお知らせ頂きました。

テレビ局や大手と言われる企業には一定の採用基準がありますが、大多数の番組制作会社では『学歴』は重視していません。

『熱意』『素養』『人柄』『体力』などを評価し、採用になるケースは多々あります。

採用要件が厳しくない理由としては、人手不足も大きいですが、番組制作の仕事は特殊なので、まずはチャレンジさせるという意味合いあります。

実際に、キャリアトレインの就職・転職サポートでは、大学を中退していても番組制作会社に就職した方はたくさんいました。

(例)
・大学中退を前提に就職活動を行い、新卒・中途関係なく就職
・高卒で社会人として勤務した後、中途採用で転職
・大学中退後、フリーター経験を経て入社

大学を中退して就職することを後押しするつもりはありませんが、何らかの事情があって中退してもネックになるということはありませんでした。

しかし、Aさんとこのようなお話しをしていたのは、『2019年12月』でした。

その後、コロナ禍で未曾有の事態となり今に続いています。

コロナ禍前と後では求人状況がまったく異なります。

番組制作職に就くのに、学歴がネックになることはあまりなかった状況が一変しました。

何が一変したかと言うと、コロナ禍により多くの企業で余裕をもった人材採用が行えなくなったことで、下記のような傾向が見られるようになったのです。

・未経験者を対象にした求人の激減
・学歴などの採用要件の厳格化
・将来性を感じられる根拠のある方を採用

完全に売り手市場から買い手市場にシフトし、『厳選採用』となっています。

「大学を中退している」という理由だけで不採用になるというわけではありませんが、応募者が多い場合、足切りのようなことも起こります。

まだ応募者に会ってもいない状態なのに、どこで判断するかと言うと、『学歴』も選択肢のひとつになってしまうのです。

普通に大学を卒業していても、大学名(偏差値や知名度、ブランド力など)で左右されるケースもあります。

これまで、大学名を重視する企業でこのようなことが見られたことがあります。

・某有名私立大学出身者ばかりの企業(いち部署)
・社長が有名大学好きで、大学名だけで合否を判断する企業
・おのずと偏差値の高い大学出身者ばかりのクリエイティブ企業

もちろんこのようなことは公表されているわけではありませんが、転職エージェントとして企業に関わると見えてくることはあります。

こういった企業の場合、経験者(即戦力)としての転職でも影響することがあります。

それなら仕方がないと割り切るしかありません。

中退後の行動がとても重要

このように、世の中が変われば採用条件も変わるものですが、不確かな状態で動くのは少々危険です。

もしくは、すぐに次のステップに進む手立てを考えたうえで決断することが重要です。

以前のブログでも言いましたが、大学中退後の行動が非常に大事になるのです。

『社会人としてスキル』を身に付けることに、全力を尽くす必要があります。

参考:2020年3月30日ブログ「【大卒以上】採用条件!じゃないとホントにダメ?

また冬になりどうなるかわかりませんが、コロナが落ち着けば求人状況も改善される見込みです。

テレビ業界の圧倒的な人手不足が解消されたわけではありません。

現状は様子見をしているので、ギリギリの人数で耐えているだけです。

すでに大学を中退して、なかなか就職活動がうまくいかない方はもう少し我慢する必要があるかもしれません。

これから中退を検討している方は、社会情勢や求人状況を見ながら決断の時期をずらした方がよいと思います。

どちらにしても、動かないと何も始まりません。

今回のコロナ禍のように状況が一変することもありますが、時代に合わせて臨機応変に対応できるよう、就職・転職相談を重ねていきたいと思っています。

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<石川かおり>

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