ADが流出するテレビ業界の悪習!?イタ過ぎる立替金20万円!
立替地獄
某テレビ番組制作会社に数ヶ月前に就職したアシスタントディレクターのTさん(26歳)から相談を受けました。
テレビ番組制作にはもちろんお金(経費)がかかります。
細々した出費は毎日のように発生するのですが、制作スタッフは主に2つの方法で経費を精算しています。
経費支払い2つの方法
仮払金
支払い金額が確定していなくても、とりあえず概算額が渡されます。
何をいくらで買ったのか経費精算表に記入し、差額があれば返金します。
立替金
スタッフ自身のお金で立て替えておくことです。
経費精算表を記入し、後日お金が戻ってきます。
どちらも“領収書”が命!
領収書を貰い忘れたり、なくしたりしたら自腹も覚悟!
会社や番組によって、経費精算表を提出する期限が決まっており、とても面倒な作業ですが、提出しなければお金が戻って来ないのでスタッフの皆さんは必死です。
そう、経費精算表を期日までに提出すれば立替ていたお金は戻ってくる・・・はずなのですが・・・。
では、Tさんはなぜ立替地獄に陥っているのでしょう?
聞けば、現時点で20万円も立替金が戻ってきていないと言うのです。
Tさんの会社も、経費精算表を提出すれば立替金が戻ってくるシステムです。
期日はないようで、出せばすぐに精算してくれるそうです。
何が問題かと言うと、立替金を精算してくれる経理担当者の前に、ディレクターの確認が必要なのだそうです。
このディレクターが問題で、Tさんがお願いしてもなかなか確認をしてくれず、経理担当者に経費精算表を回してくれないと言うのです。
ADのTさんにとって、20万円というお金は月給よりも多い金額です。
家賃の支払いさえ遅れるようになってしまい、Tさんとしては深刻な状況なのです。
そういった事情をディレクターに話しても・・・
「俺だってそうだった」
「カードで支払いをすればいい」
「借金してもみんなそうやっている」
などなど言われ、取り付く島もありません。
ただ、このディレクターを飛び越えて経理担当者に渡すわけにもいかず・・・
社長に相談すると角が立つような気もするし・・・
毎日こんなことで悩んでいるTさんが可哀相でなりません。
客観的に聞けば、「そんなこともっと主張すれば解決出来るだろ」と思うかも知れませんが、新人ADという立場でディレクターに強くは言いにくいものなのです。
ただ・・・そう・・・。
“そんなこと”でADのモチベーションは下がるものなのです。
事実Tさんはお金の心配がたたり、辞めたいとまで言っています。
せっかく入ったADが、悪習を引き継ぐディレクターによって辞めていく構図
いい加減にして欲しいものです(怒)
≪石川かおり≫