【番組制作会社】社員数10人未満が31.6%!可能性を狭めているのは自分自身だった
キャリアトレインの就職・転職サポート面談で必ず確認することがあります。
「社員数は気にしますか?」
この質問に対し、下記のような回答が返ってきます。
▼気にしない派
「全然気にならないです」
「特に考えたことはないのですが、少なくても気にしません」
「社員数があまり多いと埋もれてしまいそうで嫌です」
「自分の意見も聞いてくれそうなので多い会社じゃない方がいいです」
「色々と任せてくれそうなので成長できそうな気がします」
▼気にする派
「あまり少ないと不安」
「社員が少ないと福利厚生が整っていない気がする」
「知らない会社だとよくわからない」
「社員数が多い会社は待遇が良さそう」
「色々な人がいるので合わない人がいても避けられる」
社員数イコール大企業と考えるとかなり限定されてしまうので、そこまでは皆さん考えてはいないようです。
感覚的に、「100人くらいいれば・・・」という方もいれば、「50人くらい?」という方もいます。
不安にならない程度の社員数は人それぞれ違います。
特に根拠はなく、気にしたり気にならなかったりしているというわけです。
昨年コロナ禍に突入した頃、転職サポート面談でお話しした番組制作希望の方(25歳女性)がいました。
各社採用を抑制するなか、社員数10名ほどの番組制作会社が積極採用を行っていました。
しかし、この方は「社員数が少なくて不安」という理由でエントリーすることはありませんでした。
社員数が少ない会社にいたことがあって何か不安な思いをしたとか、社員数が少ない会社だから潰れたのを見たとか、そういうことではないようです。
「何となく不安」というだけなのです。
結局そこから1年以上経った今でも、番組制作会社に転職することはできず、この方なりに納得のいく会社を探し続けています。
社員数10人未満は珍しくない
2019年総務省「情報通信業基本調査」によると、放送番組制作業の社員数(事業者構成)は下記の通りです。
<2018年度>
■1~9人 (31.6%)
■10~49人 (45.6%)
■50~99人 (10.9%)
■100人以上(11.9%)
放送番組制作業(テレビジョン番組制作業及びラジオ番組制作業の合計)回答した 337 社について集計したもの。
単純に「10人以下の会社は嫌だ」とすると、30%ほどの会社はなしになるわけです。
100人以上の会社は中途採用で機会があまりないかもしれない、50人以上の会社はそもそも数が少ない、では10~49人の45%ほどの会社を狙っていこう。
そう考える方は少ないと思いますが、明らかに可能性の幅を自ら狭めてしまっています。
社員数は多いけれど
番組制作のお仕事は、自社で番組を制作するか、テレビ局などに派遣されて担当番組のスタッフルーム内で働くか、会社によって異なります。
社員数が100人以上の番組制作職の求人は、「派遣会社」である可能性が高くなっています。
派遣先は複数あるため、スタッフの数もそれなりに必要です。
派遣会社は年間を通して、多数の採用を行っています。
ということで、派遣会社の社員数は多いですね。
しかし、社員数を気にする派の方々はこういうことを言っているわけではないと思います。
社員数だけではなく、会社の事業内容まで目を向ける必要があることがわかります。
あと、福利厚生、給与、休日休暇などの待遇は、社員数とは比例しません。
むしろ、業界内では大企業と呼ばれる会社ほど、契約社員採用でなかなか正社員になれないなど、様々なハードルが存在したりします。
番組制作のお仕事は一般の会社の感覚とは異なる部分が多々ありますので、ご不安な方には一から説明しています。
まずはご参考になればと思います。
参考:2014年8月13日ブログ「社員数では計れない番組制作会社の実力」
<石川かおり>