求職者「何でも良いので紹介してください。」

キャリアトレインの就職・転職サポート面談で求職者と話す時、一番困るパターンがこれ。

キャリアトレインの就職・転職サポートをご利用頂く求職者は20代～30代がほとんどです。

20代半ばくらいの求職者の場合、以下のように「わからない」ことが多く、将来を模索するが故に「何でも良い」となる方もいます。

・どんな求人があるのかわからない
・自分にはどんな可能性があるのかわからない
・やりたいことがあるけれど、自分に出来るかわからない

こういった方の「何でも良い」は、先に繋げる為の「何でも良い」の場合が多く、投げやり感は感じません。

しかし、30歳前後の求職者の場合、「何でも良い」という仕事の探し方をすると、選択肢を広げているようで、逆に狭めてしまうことにもなりかねません。

30代は即戦力という現実

大学卒業後、イベント企画制作や広報などの仕事を経験してきたAさん（32歳）。

番組制作のアシスタントディレクター（AD）職を志望し、キャリアトレインの転職サポートを利用しました。

ADの求人は未経験者の場合、20代を求めているものばかりで、32歳番組制作未経験のAさんには厳しいかもしれませんというお話をしました。

すると、、、

Aさん「じゃあ、何でも良いので何か求人ありますか？」

Aさんのこれまでの経験を活かせるような仕事から考えていこうとしたのですが、、、

Aさん「これまでのこととか関係なので、忘れてもらって良いので。」

Aさんは、特にマスコミ・エンタメ業界でやりたいことや目的があるわけでもなく、これまでの経験も活かそうともしません。

30代未経験でチャレンジ出来る仕事は世の中にはたくさんあるかとは思います。

しかし、マスコミ・エンタメ業界では、30代ともなると“即戦力”しか求めていません。

せめて熱意や「○○がしたい！」という夢や目標があれば、30代からのスタートを応援してくれる企業もあるかもしれませんが、「何でも良い」という気持ちでは選考を通過するのは難しいかと思います。

マスコミ・エンタメへの熱量重視

また、マスコミ・エンタメ業界の企業は、「マスコミ・エンタメ業界以外の企業も受けている」という求職者を嫌います。

特にクリエイティブ職の場合、やりたいことや目的を重視するので、「別にマスコミ・エンタメ業界じゃなくても良い」という方は続かないと思われがちです。

総務や人事などのバックオフィスや管理部門でさえ、マスコミ・エンタメへの興味やクリエイティブを支える心意気みたいなものを問います。

参考：2018年5月23日ブログ「正社員で事務職なら何でも良い」が良くない3つの理由

ただ、20代ならば、具体的にやりたいことが見えていなくても、入ってみて見えてくる時間はたっぷりあります。

マスコミ・エンタメ業界という好きでやっている方達が集まる世界に入ることで、やりたいことを見付けるきっかけになることもあるので、引け目を感じずに挑戦してみて欲しいです。

≪石川かおり≫