【番組異動】制作ADのフォローに効果的!?
先週お邪魔した番組制作会社A社では、5年間で1人もアシスタントディレクターの退職者が出ていないそうなのです。
当たり前のようですが、実は凄いことなのです。
番組制作会社の特にアシスタントディレクターは続かない方が多く、1年に1人程度は退職者が出てしまう会社が多い現実があります。
A社の社員数は20名程で、一人ひとりに目が行き届く範囲ではありますが、会社としてスタッフとの向き合い方が功を奏していると言えます。
A社は、自分達の企画を社内で制作している一方、テレビ局へスタッフの派遣(出向)もしています。
◆テレビ局で働くスタッフの仕組み
制作会社 → テレビ局
派遣会社 【派遣】
テレビ局で働く番組制作スタッフは、制作会社や派遣会社の所属(正社員、契約社員)としてへ派遣されています。
派遣スタッフのフォロー
スタッフをテレビ局等へ派遣している会社では、派遣スタッフのお世話係のような役割の方がいるはずです。
社長自ら派遣スタッフのフォローの為に、テレビ局へ頻繁に足を運んでいる会社も結構見かけます。
テレビ局へ派遣しっぱなしで、スタッフがどういう状態で働いているか把握していない、なんて会社はほとんどないと思います。
スタッフが辞めないA社では、ディレクターでもある社長が派遣スタッフのフォローに余念がありません。
①頻繁に連絡する(電話・メール・会いに行く)
②自分がディレクターとして関わっている番組に派遣している
③状況によって配属番組を異動させる
特に、③番組異動は派遣スタッフにとってかなりの救いになっています。
番組によって、勤務時間や休日の取り方など、働き方の違いは大きくあります。
月曜~金曜に放送されている報道系の番組に派遣されているBさんは、担当曜日が月曜日なので、火曜日は必ずお休みで、もう1日は状況を見て休んでいるので週休2日です。
某人気バラエティ番組に派遣されているCさんは、ロケとスタジオ収録が毎週あり、収録後の編集作業で数日間は編集スタジオ(ポストプロダクション)に缶詰めになる日々を送っていいます。
1週間のうち、どこで休みが取れるのか???
諦めモードで奇跡的に月に1~2日は休める、といった状態です。
ただ、労働環境は人によっては大きな問題ではなく、それよりも番組内での“人間関係”に悩むスタッフは多いものです。
努力しても改善しない場合、番組を異動することで余計なストレスを排除することが出来ます。
環境が変わったことで、伸び伸びと番組制作に打ち込めるようになったスタッフの例はよく聞きます。
退職を防ぐには
たまたま派遣された番組で人間関係につまづいたり、番組のスケジュール(勤務時間・休日)についていけなかったりで辞めてしまうスタッフがいるのは会社としては残念です。
志しはあるのに続けることが出来ない状態になるのはもったいない!
そこで、番組異動が有効ならば会社としては積極的に改善に向けて動きます。
スタッフのことを第一に考えた上で、会社として出来ることはたくさんあります。
どこで働いていても、ほったらかしにすることはないので、安心して飛び込んできて欲しいです。
≪石川かおり≫