ボーダーレスな業界!?音楽に関わる仕事イロイロ
「音楽に関わる仕事がしたい」
という求職者からの相談を、キャリアトレインの就職・転職サポート面談でよく受けます。
レコード会社をすべて不採用になったという就活中の大学生や専門学生。
有名どころの音楽プロダクションを受けているが書類で落ちてしまう中途転職希望者。
“音楽”というキーワードで仕事を探している求職者は本当に多くいます。
先日面談した音楽業界希望の女性は、「音楽系のホールや劇場で企画の仕事がしたい」とおっしゃって頑張っていましたが、このような方は非常に珍しいのです。
これまでにお会いしたほとんどの音楽業界希望者は、音楽業界で何がしたいのか明確になっていない方ばかりでした。
「音楽業界」と言っても、どんな会社があって、その中で何の仕事をするのでしょうか?
音楽業界に関わる仕事
就職先として考えられるのは主に下記となります。
■レコード会社
【CDの企画・制作・宣伝・販売をする会社】
宣伝に関わる、映像作品の制作やリーフレットやポスターなどの制作も行っています。
<主な職種>
・A&R(アーティストの発掘・契約・育成など)
・音楽制作ディレクター
・音楽プロデューサー
・宣伝プロモーター
・営業(スポンサー、マネージメント)
・グッズ企画
・ファンクラブ企画運営
・WEB系(ディレクター、運用など)
・バックオフィス(経理・総務・法務など)
■音楽出版社
【作詞家・作曲家と契約し、楽曲のプロモーションや著作権管理を行う会社】
<主な職種>
・著作権ビジネス業務
・作詞家・作曲家
その他、レコード会社の職種と同様
■プロダクション
【アーティストのマネジメントをする会社】
<主な職種>
・アーティストマネージャー
その他、レコード会社の職種と同様
■映像制作会社
【ミュージックビデオや、音楽番組を制作している会社】
<主な職種>
・映像ディレクター
・映像プロデューサー
・映像編集
・バックオフィス(経理・総務・法務など)
上記からわかるように、レコード会社やプロダクションでは業務の内容が同じ部分が多々あり、業務の垣根がないのが現状です。
アーティストを中心に、楽曲の制作・宣伝・マネージメントを行うという基本路線は同じで、それぞれの会社の強みを活かしているに過ぎません。
その他に、、、
■コンサート制作会社
【コンサートやイベントの企画制作宣伝、ステージ制作】
コンサート1つ行うにしても、下記のような音楽の“周辺”業務の会社やスタッフが関わっています。
出典:「わかる!イベント・プロデュース 」
■照明会社
■音響会社
■音楽スタジオ
■音楽配信サービス会社
■グッズ制作販売会社
■チケット販売会社
■音楽雑誌出版社
などがあります。
音楽業界求人状況
レコード会社の新卒採用は求人数が少なく、応募者は殺到する為、採用倍率は何百倍にもなります。
社員数の割に、知名度が高いレコード会社への就職・転職はかなりの難関。
CDなどの音楽ソフトの売り上げが落ち込んできているのは周知の事実ですが、ライブ・コンサートに関しては成長傾向であることから音楽業界の可能性は無限です。
しかし、業界規模は現象傾向にある中、求人数が多くなることはなく、求人条件も良いものばかりではありません。(正社員登用なし等)
音楽業界に就職・転職する方法
レコード会社や音楽プロダクションなどに新卒で入社する場合は大卒がほとんどです。
テレビ局や新聞社などのメディア大手と同じく、高学歴であることも採用対象になります。
それでも、相当数の応募者の中からごくわずかな採用者が生まれるのみです。
ただし、上記で音楽系の会社では業務の垣根がないと説明しましたが、どこから音楽に関わる仕事に繋がるかわかりません。
例えば、ある大手音楽系プロダクションでは採用基準についてこう話していました。
「音楽業界での業務経験がなくても、マスコミ業界からの転職者は優遇しています。」
・勤務時間等の労働環境が似ている
・マスコミ業界での人脈を活かすことが出来る
・クリエイティブな志向な方が多い
などの理由から、音楽業界にまったくリンクしていない業界から転職を希望するよりは有利と言えます。
キャリアトレインでは、「音楽に関わる映像制作」を希望する方の転職を多くサポートしてきました。
<一例>
番組制作会社⇒ミュージックビデオ制作会社へ
番組制作アシスタントディレクター⇒アーティストマネージャー
番組制作アシスタントディレクタ⇒コンサート企画制作会社
番組制作会社がアーティストを抱えていたり、音楽制作をしているところもあります。
逆もしかり、レコード会社が番組を制作している例も多々あります。
「垣根がない」ということを理解して、視野を広くもって会社・仕事探しをしてみてはいかがでしょうか。
≪石川かおり≫