【石川かおりの業界人取材レポート】第8回:情熱の彼方に何がある?「一番になりたい」と思い続けてきた番組ディレクター
【質実剛健】
中身が充実して飾り気がなく、心身ともに強くたくましい様
まさにこの言葉がピッタリくる男性が、
キャリアトレインの就職・転職サポートに申し込んでくれた。
いくらでも仕事を持っている方だが、
キャリアトレインが持っているある特殊な求人に興味を持ってくれたのだ。
今からご紹介するこの男性Kさん(36歳)は、
テレビ番組の企画・制作ディレクターだ。
最近では某キー局のゴールデン特番を手掛け、放送が終了したばかりだった。
2時間特番の中で90分枠を任されたKさんの企画。
「ある犯罪の犯人を追いかける・・・」みたいな内容なので、
長期間に渡る取材と90分のVTRに仕上げるという、超ド級のハードな番組だった。
さらに、ほとんどがKさんの持ち込み企画だったこともあり、
この2時間特番の中のKさんの役割はかなり大きいことがわかる。
当然、こりゃ貰うもん貰ってるでしょう!
ところがKさんは、
「テレビはみんなで作るものですから」
とさらりと言ってのけたのだ。
番組制作予算の中から、スタッフ全員分やその他諸々の経費を引いて、
自分にはこのくらいだろうと算出してみたそう。
提示されたギャラを二つ返事で受け取ったらしい。
Kさんはギャラは成果報酬で良いと言い切る。
期待に応えられるような作品を作る自信があるのだ。
そして、最終的に提示された金額が自分への評価と解釈している。
Kさんの目標を聞いてみた。
「頑張っている人にスポットを当てるような番組を作りたい」
「頑張っている人が報われない世の中はおかしい」
まるで新卒の面接での回答のようなことを、Kさんが言うと真実味を帯びる。
Kさんの履歴書の一文にもあった。
「情熱を持って丁寧にこつこつできればと考えています」
“情熱”という言葉を堂々と言える大人がどれほどいるか?
Kさんの話を聞いていると、本当に好きでこの仕事に携わっていることが伝わってくるのだ。
終始、謙虚で相手を立てて話をするKさんだが、
何度も出てくるキーワードがあった。
「一番になりたい」
その番組で、その企画で、このスタッフの中で、
色々な状況で『一番』は存在するが、
常にそうありたいとする気持ちが凄い。
Kさんは番組制作の世界に飛び込んで約15年。
ずっと一番を目指し続けていたのだろう。
そのくらいじゃなきゃ、戦えない世界でもある・・・。
「情熱の彼方に何がある?
気になるから行こうよ」
by斉藤和義『歌うたいのバラッド』
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