コロナ禍で注目!『ジョブ型雇用』でマスコミ業界志望者への影響は?

2021年3月10日

新型コロナウイルスにより、企業の働き方は一変し、学生の就職活動にも大きな影響を及ぼしています。

そんな中で以前から議論されている『ジョブ型雇用(採用)』を導入しようとする熱が高まっている企業が増えています。

■ジョブ型雇用(採用)とは?
・特定の職務を遂行できる人を採用する雇用
・業務に合わせて専門スキルを持っている人材を採用
・仕事に対して人を割り当てるイメージ
・重視されるのは学歴ではなくスキル
・欧米では一般的な雇用制度
・新卒一括採用ではない
・一括での研修などは実施しないことが多い
・中途採用ではジョブ型雇用(経験者採用)に近いものがある
・初任給は決まっていないので交渉する

つまり、ジョブ型雇用を導入している企業への就職・転職は、、、

「学生も即戦力になっておかなければならない」
「中途入社では社会人インターンシップなどを受けて知識やスキルを身についていなければならない」

企業が求める『即戦力』の定義はいろいろですが、まったく何の知識も経験もスキルもない人材はジョブ型雇用には当てはまりにくいです。

従来(現在多い)の日本の雇用制度は『メンバーシップ型雇用』と言います。

新卒の一括採用を基本として、採用に経験やスキルを身に着けていく制度です。

中途採用でも未経験者を採用する企業は同じような仕組みです。

採用してから(入社してから)仕事を一から覚えればよいというスタンスです。

2022年卒生の8割が興味あり

ジョブ型雇用の導入を検討している企業は増加傾向で、KDDI株式会社は「新卒採用はジョブ型採用を5割拡大」「一律初任給制度は廃止」と先日発表がありました。

その他にも、資生堂や日立製作所などの大企業で続々と導入されています。

大企業の導入が目立っていますが、例えば番組制作会社や芸能プロダクションなどのマスコミ・エンタメ業界の企業では、新卒一括採用を行わずジョブ型雇用とも言える採用方法を以前からとっている例がたくさんあります。

実はグローバルで日本では最先端だった!?

学生側もジョブ型雇用を希望している現状があります。

Q.「ジョブ型採用に興味はありますか?」※2022年卒学生679名から回答

第1位:「どちらかと言えば興味がある」45.5%
第2位:「興味がある」33.4%
第3位:「どちらとも言えない」16.6%
第4位:「どちらかと言えば興味はない」2.7%
第5位:「興味はない」1.9%

出典:株式会社学情「ジョブ型採用」に関するアンケート結果

約8割の学生が、ジョブ型採用に対して興味を示す結果となりました。

すでに大学などで専門的なスキル・経験を得ている“理系学生”は、ジョブ型雇用にマッチしやすいと思われます。

しかし、民間企業への就職の多くを占める“文系学生”は専門的なスキル・経験を得る機会に乏しいのではないでしょうか?

では、どうすればジョブ型雇用に対応できるのか?

ジョブ型雇用対策

文系学生やまったく何の知識も経験もスキルもない中途はジョブ型雇用の企業には入社できないのか!

そういうことではありません。

ジョブ型雇用で求めるスペシャリストは、新卒や未経験中途ではほぼ存在しません。

そういった方達にジョブ型雇用企業は以下が明確になっていることを求めます。

■「どんな仕事(何をしたい)をしたいのか」
■「なぜそれをやりたいのか」
■「仕事や専門性に対する想い」

また、若年層ではピンポイントに求める職種にマッチした経験やスキルではなくても、「仕事内容に必要なスキルがあるか」という部分でも勝負できる可能性もあります。

しかし、いくら「この仕事をしたい」という想いが明確で強くても、いきなり経験やスキルを求められたらお手上げの場合もあります。

その場合、これまで正社員採用の場面で評価を受けづらかった、「派遣で実務経験を積んでから正社員雇用にチャレンジする」と言うのがジョブ型雇用に当てはまり、一般化されたら良いと期待しています。

“スキル”がないと諦めるのではなく、まずは“スキル”を自分で磨くことを考えてみましょう!

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<石川かおり>

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