採用×転職成功のキーワードは“とことん”
“とことん”
これが採用×転職成功のキーワードだと、最近実感することが多くなりました。
就職・転職には不安はつきものです。
マスコミ業界(特にテレビ業界)は、ブラックだなんだと求職者の不安を煽る情報が溢れています。
業界を知らない未経験者の方は特に不安になると思いますが、業界経験者の転職では企業の情報こそが決め手になります。
今よりも条件の良い会社
今の不満を解消出来る会社
自分のやりたいことが実現出来そうな会社
人間関係が良好な会社
ビジョンに共感出来る会社 ・・・etc
次の会社でもっともっと頑張りたいからこそ、転職先への疑問は尽きません。
採用企業としても、業界経験者の採用が出来れば本当は一番効率的なはず。
そんな採用チャンスを逃す企業がちらほらちらほら。。。
「採用してやる」意識
番組制作会社A社では、アシスタントプロデューサー(AP)の経験者を募集していました。
ちょうど、A社の募集要件にピッタリと当てはまるAPのSさんから応募がありました。
A社としても採用に向けてノリノリで、面接も和やかな良い雰囲気で終えました。
すぐにA社はSさんに内定を出したのですが、Sさんは複数の番組制作会社を受けている為、転職先を選択する為の材料が必要でした。
そこで、A社にキャリアトレインを通じてSさんの質問を投げかけたのですが・・・。
質問①制作職の方達は平均的にどのくらいの休日を取っていますか?
A社「休まなくちゃならない理由があるの?何でそんなこと聞くんだろう?」
質問②平均残業時間はどのくらいですか?
A社「そんなの集計してないからわからないよ」
質問③他社の選考結果がこれから出るので少しだけ待っていただけますか?
A社「うちは、うちに来たいという人しか雇ってないんだよね~」
A社はSさんに対して感じ悪くもなく、どちらかと言えばウェルカムモードでした。
それなのに、Sさんの疑問を解消しようとしてくれませんでした。
当然、Sさんは他社を選択することになり、A社はせっかくの即戦力を採用することが出来ませんでした。
最後にA社は「本当にうちに入りたいならそんなこと聞かないはずだよね」と言いましたが、こっちから言わせれば、「本当にSさんを採用したかったら疑問を解消しようとしますよね」です。
A社の「採用してやる」意識は、新たな人材を採用出来ないどころか、既存社員の退職も招いているのではないでしょうか。
一方で、応募者に“とことん”向き合う企業も存在します。
社員全員と面接!?
イベント企画制作会社B社から求人依頼があり、詳しくお話を伺う為にお邪魔しました。
B社ではディレクター職や施設管理職など、イベントに関わる複数の職種で即戦力採用を目指すことに。
即戦力となる方は、大体今も同じ職種でどこかに勤務されているので、退職してまでB社を選ぶことになります。
B社はそういった応募者の気持ちをとても良く理解していて、採用選考では“とことん”理解を深めることを心掛けているそうなのです。
それは応募者の為だけではなく、B社としても採用の成功は採って終わりではないことを痛感しているからです。
入社後にアンマッチが発覚した場合、応募者も企業も傷つきます。
面接では応募者の質問に“とことん”答え、時には食事も交えてコミュニケーションを取る。
“とことん”自社を理解してもらい、疑問をクリアにしてから応募者が出す答えを待つ。
B社の社長曰く、「何なら社員全員と会っていただいても良いですよ!」
面倒に思わず、応募者と“とことん”向き合う会社。信頼出来ますよね?
辞退の理由は採用側の姿勢にある
キャリアトレインの就職・転職サポート経由での採用選考でも、内定辞退をされる登録者(求職者)は結構います。
上記のSさんのように、疑問が解消出来ず、他社を選ぶパターンは本当に多いです。
キャリアトレインが間に入るからには登録者(求職者)の疑問をすべてクリアにしたいと考えます。
でも、採用企業側が協力してくれなかったらどうしようもありません。
「本当にやる気があるなら、そんなことは気にしないはず」なんてブラック発言が飛び出す企業もありますが、それで入っても続かないんですよ。
採用する気があるなら企業には“とことん”を求めますが、求職者側も受け身ではいけません。
企業から聞いたしたことがすべてではありませんし、自分でも知る為の努力が必要です。
また、自分がどうしたいのか自分自身がわかっていなければ的確な質問が出来ません。
企業と求職者、お互いが“とことん”向き合う為には、双方が自分を知っていることが必須です。
≪石川かおり≫