テレビ業界にも多発する『突然”折れる”若者たち』!
「え?なんで!?」
「昨日まで普通に来てたじゃん!」
番組制作会社で働いているアシスタントディレクター(AD)が突然来なくなる事件は嫌というほど見聞きしてきました。
私の印象では、「やっぱりな」と思うADよりも、「頑張ってたのに」と思うADの方が予想外の行動をします。
昨年、NHKのニュース番組で『突然”折れる”若者たち』という特集をやっていたのですが、まさにこの題名通りのADがたくさんいました。
現在家事も通学もしていない、15~39歳の「若年無業者」について取り上げていましたが、その数244万人にのぼるそうです。若年人口の16人に1人の割合です。
「若年無業者」への調査結果によると・・・
「高卒以上」86.9%
「就労経験あり」75.5%
「学生時代に不登校になってそのまま働かずにいる」とかではなく、一度は社会に出た経験があるのです。
番組ではアニメ制作会社に就職し、2ヶ月で辞めてしまった26歳の男性を例に挙げていました。
仕事の要領がつかめず、周囲に相談出来ずに心身共に追い込まれてしまったそうです。
そしてそのまま「無業者」に。
アニメ制作会社・・・(汗)
テレビ番組制作会社と同等?それ以上!?にハードワークで知られる業界です。
アニメ業界もテレビ業界も、「2ヶ月で辞めた!?最近の若者はまったく!」と断じるのは難しい業界です。
新入社員をきちんとした労働環境で余裕を持ってじっくり育てるという環境が作りづらい業界でもあります。
業界に限らず、ブラック企業やなんやと言われている会社(育てる方)も含め、無業者を作り出してしまう責任の一端はあるのかも知れません。
突然来なくなるADだって、みんな最初はやる気に溢れていました。
それなりに夢や希望を持って入ってきても、現実はそう思い通りにはいきません。
思い描いていた道から外れた瞬間に”折れる”ようです。
会社や社会、頑張ったけど出来なかった自分など、”折れる”原因は十人十色無数にあります。
そのまま無業者にはならないのか、無業者になるのか、無業者になっても脱出出来るのか。
折れてからが本当の戦いのような気がします。
≪石川かおり≫