もう数年前の話ですが、本当に困り果てた出来事がありました。

アシスタントディレクター（AD）として勤務している男性の、「お母様」が怒鳴り込んできたのです。

当時、キャリアトレインの事務所はセキュリティがなかったので、誰でもどんどん入って来られる環境でした。

突然、うちの客層ではない「年配の女性」が入ってきたのでビックリしました。
しかも何か怒ってる？？？

まさかADのお母様だなんて思いも寄らなかったので、私も含め社員たちは一様にぽかーんとしてしまいました。

「〇〇の母ですけど」

というので、ハッとして挨拶をしようとしたら、

「おたくは一体うちの息子に何て仕事をやらせてるの！」

ときたのです。

何と言われても・・・、ADのお仕事はご紹介しましたが・・・。

息子が家に帰って来ないことが多く、帰ってくる日はほとんど終電。
「とんでもない勤務をさせている！」ということでした。

番組制作の仕事をまったく理解していない「お母様」に説明しても埒があかないのです。
息子も同じことを言っているの一点張り。

とにかくこの仕事は辞めさせると言うのです。
本人の意思を一つも聞けないまま、退職の流れになってしまいました。

このADと同じ番組を担当しているスタッフに聞いたところ、
本人は辞めたくなかったのに、無理やり辞めさせられたと言う。

それにしても、本人から連絡の1本も欲しかった・・・。

 
Copyright Paylessimages,Inc. All Right Reserved.

番組制作の世界に飛び込む前に、
労働環境についてはしつこいくらい説明しています。
本人は当然納得（覚悟）して入るわけですが、
親御さんまでに説明がいっていないわけです。

この事件！？があって依頼、必ず家族の理解があるのかを確かめています。
よくわからない時間に帰って来たり、来なかったり。
同居している場合、何かしらの迷惑と心配をかけることになります。

必ず入る前に（目指し始めから）、
きちんと自分がどのような仕事に就くのか家族にも説明してください。
安心させることももちろんですが、家族の理解や応援があると余計に頑張れるものですよ！

≪石川かおり≫