続けなきゃ楽しいはずがない!?番組制作の仕事
ある番組制作会社にお邪魔して、アシスタントディレクター(AD)のYさんとお話しする機会がありました。
Yさんは大学を卒業した後、新卒入社して今年3年目になるそうです。
入社当時から担当していた番組を離れ、今年4月から新番組のチーフADになることが決まっています。
そんなYさんですが、この年末年始にある事件(!?)に巻き込まれました。
Yさんと同じ番組を担当していた後輩ADが、入社3ヶ月で突然いなくなったそうなのです。
ある朝、Yさんにその後輩ADからLINEが届いたそうなのですが、なんと「実家の親が亡くなったので帰る」と!
会社中で、「そりゃ大変だ!」ということになったのですが、その後後輩ADとまったく連絡が取れなくなりました。
おかしいと感じて会社から後輩ADの実家に電話したところ、ご両親はピンピン(!?)
父親から促されて、後輩ADとやっと連絡が取れたという顛末でした。
「親殺すって、ビビりますよね」と、呆れ口調のYさんですが、逃亡ADを見たのは初めてではないそうです・・・。
確かに、ある日突然来なくなるADの話は、このブログでも何度かお話ししてきました。
テレビ業界では珍しくもない話なのですが、こんな話を聞く皆さんは、「え?なんで?」と思いますよね?
逃亡せずとも、1日~3日で辞めるADや、1ヶ月~3ヶ月で辞めるADはざらです。
私が聞いたことのある最短記録は2時間!
番組会議に出て、「テレビ業界は何か違う」と思ったらしいです。
こうもあんぐり話しを聞くと、「続けている方達の理由は逆になんで?」ってなっちゃいます。
Yさんはこう言いました。
「続けることが大事だと思います」
「あ、辛い!嫌だ!なんて思うことはいくらでもあったし、仕事がわからないうちは本当に楽しくありませんでした」
「続けたからこそ、わからないことがわかってきて楽しくきました」
Yさんだけではありません。
番組制作の仕事に限らずですが、マスコミ・エンタメ業界で働く皆さんに頑張っている理由を聞くと、同じようなことを言います。
「続けたから楽しさがわかってきた」
続けるとなぜ楽しくなる理由
仕事を続けると下記のようなことを得ることが出来ます。
■自信がつく
下積みからスタートして、小さな成功体験を積み重ねていくことで、出来る自分を認識できるようになります。それが自信を持つことに繋がり、仕事へ向かう姿勢も前向きなものになるはずです。
■人間関係を築く
長く続けることで周りの方達との絆が生まれ、信頼関係のもとに仕事を進めることができます。互いに助け合う人間関係は苦楽を共にしてきて初めて生まれるものです。
■目標が生まれる
1歩1歩進んでいくことで、大なり小なり目標(目的意識)が生まれます。具体的な目標(目的意識)がないまま走り出したとしても、進んでいくことで自分なりの道が見えてくるはずです。
これらを得ることで、スタートした時とは明らかに違う自分となっているのではないでしょうか。
間違ったジャッジ
「続けてみて、やっぱり自分にはこれ以上無理だと感じた」
何年か続けることで、辞めるという選択をする方ももちろんいます。
続けたからこそわかったことは同じで、きちんとジャッジ出来るだけの期間を得たからこその選択です。
短期間でさっさと結論を出してしまっては、正確なジャッジが出来ていない可能性があります。
上記の2時間で辞めたADもそうですが、「テレビ業界は違う」なんて知った気になっているだけです。
続けないと見えない景色があるのに、もったいない・・・。
≪石川かおり≫