先生質問です!「テレビドラマを作るにはどうしたら良いんですか???」

2016年11月28日

ドラマ制作

「生徒に聞かれてしまって・・・。」

何やら深刻そうな電話がかかってきました。

詳しくお話を聞いてみると、電話の主は中学校の先生のようです。

進路相談で生徒に「NHKの大河ドラマを作るにはどうしたら良いんですか?」と聞かれたらしいのです。

NHKの大河ドラマ!?

中学生が!?

なんてピンポイントな・・・(汗)

これは先生も難解だったことでしょう。

映像系の学校の先生ならともかく、専門外の業界について生徒に聞かれても普通わからないものです。

このように、キャリアトレインにヘルプを求めていらっしゃる学校の先生は案外多いのです。

中学生・高校生の場合、まずは・・・

ちなみに上記の「NHKの大河ドラマを作るには?」の質問に、先生はこう考えたそうです。

「NHKに入れば良いのでは!」

NHKに入れるものならそれにこしたことはありませんが・・・。

2016年卒の就活人気企業ランキングによるとNHKは、、、
「みんなの就職活動日記」調べ

49位!!!

日本テレビ(26位)やフジテレビ(37位)はもっと上ですから、NHKならずともテレビ局に入るのは容易ではありません。

今回の質問の生徒さんは中学生なので、とりあえず高校に進学することが大事ですが、テレビ局を本気で狙うならば高学歴であることも重要な要件です。

NHKでは、「短大・専門・高専・大学・大学院卒業」の方を募集していますが、実際は大卒以上が採用となっています。

しかも、、、

□2015年~2016年の採用人数約617名中

早稲田108名、慶應69名、東大47名、阪大21名、中央21名、明治16名、立教16名、京大15名、法政13名、上智12名、一橋11名・・・等

出典:就職四季報編集部『就職四季報 総合版 2017年版』

だそうです(汗)

NHKの大河ドラマに相当な拘りがあるならば進路は限られてしまいますが、「テレビドラマを作りたい」のであれば選択肢は増えます。

テレビドラマを作るには?

テレビ局に入る以外でテレビドラマを作るには様々な道があります。

テレビドラマ制作会社に入る

テレビドラマを中心に制作している制作会社は実はそんなに多くはありません。

第一線で活躍しているテレビドラマ制作会社は20社あるかどうか?

かたや、ドラマではない番組を制作している会社は500社、1000社あるとも言われています。

テレビ局に入るほどではないかと思いますが、新卒で入社するのはかなりの倍率です。

テレビ番組制作会社に入る

バラエティ番組を中心に制作している番組制作会社がテレビドラマを制作することもあります。

例えば今話題の『ドクターX~外科医・大門未知子』は、株式会社ザ・ワークスという『スクール革命!』『ボンビーガール』『ナカイの窓』などのバラエティ番組を中心に制作している会社です。

特にドラマ希望ではなかったのに、バラエティ番組からドラマに、、、なんてスタッフもいるのです。

逆もしかり、バラエティ番組から入って、「いつかはテレビドラマ制作をしたい!」というスタッフもいます。

他にも、テレビ業界での経験を積んでいくうちに、ドラマ制作の機会を得ることがあります。

芸能プロダクションが自社の役者を起用して作るテレビドラマや、制作会社や広告代理店などが出資し合って作品を作る【製作委員会方式】※『モテキ』や『勇者ヨシヒコ』などでドラマ制作に携わることが出来るかも知れません。

テレビ局に入る、テレビドラマ制作会社に入る、という正攻法だけではない道を切り開くのも、制作者に求められることかも知れません。

先生には言いづらいテレビ業界の慣習

一般的に知られていることでしょうが、テレビ業界は一般企業と比べれば俗にいう“ブラック業界”です。

進路相談の先生に対して、「休めない」「帰れない」「パワハラやセクハラに負けてはいけない」なんて言いづらいものです(汗)

それでも頑張っているスタッフがたくさんいるのは、本当に仕事が好きで目的があるからです。

ふわっと「ドラマはよく観るので~作ってみたいな~」だけでは、続かないかも知れません。

ふわっとした動機+クリエイターとしてのスキルが必要になります。

生徒さんには是非、テレビ業界の現実を自分で調べて、それでも挑戦したいのであれば、なぜテレビなのか?なぜドラマ制作なのか?を自問自答することから始めて欲しいです。

「はい、ここでこうしてドラマを作ってくださいね。」なんてお膳立ては誰もしてくれませんからね。

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≪石川かおり≫

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