採用成功に導く!?人材紹介会社の使い方

2016年10月5日

提案

人材紹介会社(転職エージェント)は、企業から「こんな人を採用したい」という依頼を受けてマッチングを行い、転職希望者を紹介(推薦)しています。

人材の紹介を受ける企業には2つのタイプがあります。

①提案歓迎
企業が求める「こんな人」にピッタリ当てはまっていなくても、人材紹介会社からの提案(相談)を受け入れる企業。

②提案拒否
企業が求める「こんな人」に完全に満たしている人材のみを受け入れる企業。

②提案拒否の企業は、人材の提案をしても無視なんてことも珍しくありません。

多少、募集要件にマッチしないだけで提案を拒否(無視)されてしまうと、人材紹介会社としてはこういった企業への人材紹介を諦めざるを得ません。

企業(人事担当者)と人材紹介会社の目的は同じです。

人材紹介会社は企業と同じ、【採用】を成功させることが目的であって、押し売りでもなんでもありません。

この売り手市場の中、待っているだけではまともな【採用】なんか出来ません。

人材紹介会社からのたとえどんなに細い糸でも掴もうとしない企業(人事担当者)は、自らが採用の機会損失を招いているとしか言いようがありません。

募集要件に完全一致している人材はいない!?

番組プロデューサーとして実績があり、人脈が豊富で、スタッフ編成も出来て、高学歴、英語力もあり、リーダーシップがあり、すぐに勤務可能で、20代で、、、

企業の求める人材への理想は止まりません。

経験はもちろん、ヒューマンスキルまで、企業が求める募集要件に完璧に当てはまる人材を探すのは至難の業です。

「年齢は少しオーバーしているのですが・・・」
「○○の部分のみ経験がないのですが・・・」
「この条件をこうして頂けると・・・」

などなど、人材紹介会社からの提案を歓迎(①提案歓迎)してくれる企業は、決して妥協するわけではなく、採用効率を上げることが出来るはずです。

<人材提案を歓迎する利点>

■幅広い人材を検討することで、より人物像が明確になる
■好(高)人物を採用する為の勤務条件見直しに繋がる

人材提案を受けることは、停滞しがちな採用活動を打開する策になるのではないでしょうか?

また、人材紹介会社としても、転職希望者の選択肢を広げることが出来るので、提案を受け入れてくれる企業の存在はとてもありがたいものです。

ちなみにキャリアトレインでは、募集要件に少し合わない方からの応募でも必ず求人企業に確認するようにしています。

結果的に期待に応えられないことはありますが、提案(相談)で道が開けることもあるのです。

人材提案で採用成功(例)

■年齢オーバー

某ケーブルテレビ局の募集要件は、「35歳までの映像ディレクター」でした。地域に密着して番組作りを行うケーブルテレビは、独特のルールが存在し、映像制作のスキルがあれば良いというものではありませんでした。そこに、39歳の映像ディレクターの「ケーブルテレビの番組制作経験者」から応募があり、すぐさま企業に提案しました。ケーブルテレビの役割を理解していて、地域住民に受けそうな人当たりの良さが評価され、見事採用になったのです。

■未経験者

某映像技術会社はカメラアシスタントを募集していました。少数精鋭の会社の為、「教える時間が取れない」と会社全体で思いこんでおり、「カメラアシスタント経験者」を求めていました。募集開始から1~2年経過した頃、「映像系の専門学校で撮影技術を学んだ」新卒から応募があったのです。企業に提案し、お試し入社が実現。フレッシュな印象で会社の雰囲気も華やぎ、飲み込みの早さも「教える時間が取れない」という心配を取り去る結果になりました。

■時短勤務

産休・育休を経て、番組ディレクターとして復帰したい女性がいました。休暇前はバリバリのディレクターだったこともあり、実力は十分。ただ、子供が小さいうちは長時間労働は難しく、9時~18時で勤務出来る番組制作会社を探していました。番組だけではなく、企業ビデオや公官庁系の番組を制作している会社がディレクターを求めており、定時(時短)勤務を提案してみました。地上波番組ディレクターとスライドすることで、決まった時間で制作可能なポジションを得ることが出来ました。女性ならではの細やかさと気遣いで、今では若手AD達の教育係としても活躍中です。

上記のような、条件的なことばかりではなく、内面(性格)的なことも提案対象になります。

完璧な人間なんて滅多にいません。精神面の弱さや苦手なことを周りがフォローしてあげることで、成り立つ仕事もあります。

「○○でなければダメ」「○○が出来ないからダメ」と、消去法の採用では、人の確保が難しいご時世です。

企業には例えわずかな可能性でも、人材開拓に乗り出して頂きたいと願うばかりです。

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《石川かおり》

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