「女性社員の方が優秀」と言うならば・・・
今に始まったことではないのかも知れませんが、クライアントと話をすると皆さん「女性社員の方が優秀だ」と言うのです。
先日は、女性と比べられるどころか、男性の応募者を否定するようなクライアントまで現れました。
この3月に卒業する男子大学生に対してだったのですが、面接後にこんな風に言われました・・・。
「男子大学生にありがちな感じだね」
「全然ダメ」
詳しくは書けないのですが、コミュニケーションの取り方と自己PRの仕方についてのダメ出しでした。
男性に限らずだとは思いますが、とにかく「頑張ります!」押しで、具体性がまるでない自己PRに終始してしまいました。
3月6日(金)の東洋経済オンラインでもこんな話が掲載されていました。
さて、最近、採用担当者が集まると、こんな会話がよく交わされます。
「元気な若手男子社員が非常に少ないですな」
「採用面接をしていても、評価の高いのは女子ばかりです」
人気の大手企業でも、いぶし銀の中堅企業でも、成長著しいベンチャー企業でも、どこに行ってもこうした思いを語る採用担当者が、非常に多くなっています。
この話には、「日本の会社が女性より男性を雇いたいと考えている」と言う裏があるのですが・・・、一見した評価は女性に集まりがちということは傾向として多くの業界で言えるようです。
単純に考えると、女性の方が往々にして器用な方が多く、要領よく立ち回れる方が多いのかも知れません。
男性も女性も同じ機会を与えられるのであれば、成長が早いのは比較的女性社員に見られます。
ただ残念なのは、30歳近くなると女性ならではの悩みが出てきます。
多くの女性が立ち止まって人生を考える結婚や出産はもちろん、体力的にもやはり男性とは差が出てきてしまうこともあります。
ワークライフバランスが保てる職場であればともかく、テレビ業界の第一線で活躍するのは女性の誰もが出来るわけではありません。
女性のアシスタントディレクター(AD)は、番組によっては男性ADより多いくらいなのに、女性ディレクターやプロデューサーとなると極端に減ります。
上に行けば行くほど男性スタッフばかりです。
こうして“優秀”な人材を手放してきたのはテレビ業界のしくじりです。
「人がいないいない」と言っても、誰でもいれば良いってものではありません。
女性に限らず、“優秀”な人材を確保&長期に渡り活躍してもらう為の会社間競争はテレビ業界でも始まっているのです。
《石川かおり》