新卒者が中途採用に応募するのはアリ?ナシ?既卒は新卒枠を受けるべき?

2023年3月13日

「新卒者(在校生)が中途採用の求人に応募してもよいのでしょうか?」

キャリアトレインの就職サポートでも、結構ご相談をいただきます。

中途採用の求人と言っても、実務経験者を募集している求人ではなく、「未経験者歓迎!」という求人へのご相談です。

新卒だって「未経験者」に違いありません。

だからこそ、応募できるのではないかと考えるわけです。

しかし、中途採用の求人では新卒者は“対象外”になっている場合がほとんどです。

ただ、例外もいくつかあります。

〇通年募集
新卒も中途も関係なく、年間を通して未経験者を募集している場合

〇タイミングが合った
中途(社会人)を募集していたが、何らかの理由で新卒者も対象に入れることになった場合

〇新卒も対象になる時期
内定後1~2ヶ月程度で入社できる中途を募集している場合、新卒者も卒業間近になれば対象になる場合

〇正規雇用以外で検討
正社員ではなく、アルバイトやインターンシップでの選考も可能な場合

〇作品や実績次第
クリエイター職の場合、提出できる作品や制作実績があれば選考可能な場合

〇選考時期をずらす
現時点では新卒者は選考対象になったいないが、時期を見て検討してもらえる場合

無理なものは無理ということはもちろんありますが、可能性がありそうならばダメ元でも確認してみてもよいと思います。

そもそも、基本的には中途採用では新卒者対象外となる理由があります。

新卒採用と中途採用の違い

いわゆる有名どころの転職サイトは、中途採用を前提とした求人が掲載されています。

新卒者には就活ナビサイトがあるように、中途採用と新卒採用は情報ツールが分かれています。

なぜ統一できないのか、中途採用枠と新卒枠で採用を分ける理由が企業にはあります。

■新卒は4月入社の一括採用だから
〇月に募集して、〇月に選考して、〇月に内定など、新卒枠は選考スケジュールが決まっています。

■新卒と中途では選考方法が異なる
新卒用の適性検査や、中途用のスキルチェックなど、選考内容の違いがあります。

■すぐに入社できる人材を求めている
中途採用は基本的に内定後1~2ヶ月程度で入社してくれる人を求めています。

■企業側が求める評価基準が異なる
新卒はポテンシャル採用、中途はスキル採用など、求める基準が違います。

■新卒者を採用したことがない
研修制度や新卒者の教育に関してノウハウがないため、社会人経験のある中途しか会社していない企業もあります。

また、同じ“未経験者”でも、社会人経験があるかないかは大きな違いと考える企業は、中途枠で新卒者の採用は行いません。

中途採用の募集では、新卒者が選考対象にならない理由はわかりましたが、難しいのは既卒者の扱いです。

既卒の場合

「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!」

厚生労働省「青少年雇用機会確保指針」改正により、卒業後3年以内の既卒者は「新卒枠」での応募受付をするように、企業に措置を求めています。

実際に、新卒採用枠で既卒の応募を受け付けている企業は2021年時点で※約70%となっています。
※情報元:厚生労働省「労働経済動向調査」

卒業後3年以内の既卒者が新卒採用枠を狙う理由としては、やはり「新卒での就職活動がうまくいかなかった」ということが言えます。

「うまくいかなかった」というのは、個人の感じ方なので、例えば「大手企業に入りたかった」とか「やりたい仕事に就けなかった」など色々です。

そこで既卒になってから、「卒業後3年以内ルール」を利用して新卒枠に応募するわけですが、果たしてうまくいくのでしょうか?

厚生労働省の指針により、企業は卒業後3年以内の既卒者も新卒枠での応募を受け付けていますが、実際に採用されるのか・・・!?

既卒者の新卒採用枠における採用率:40%(2021年度)
情報元:労働経済動向調査

若手層の獲得に苦しむ企業は多く、既卒も新卒枠で採用しようとする企業は多くなっています。

しかし、既卒の就職をサポートしているキャリアトレインの感覚的には、既卒が新卒枠で応募してもうまくいかないケースを多々見てきました。

新卒枠はあまりにも人数が多く、競争率が高すぎます。

より普及するであろう『ジョブ型雇用』や、新卒一括採用が見直されつつあるこれからの時代は、特に新卒採用に拘る理由は本人にも企業にもなくなってくるのではないしょうか。

新卒枠での採用に拘る理由は人それぞれですが、既卒は中途採用(未経験でも挑戦できる求)に応募した方が採用の可能性はより高まると考えます。

新卒も既卒も中途も、応募ルートや採用枠の違いがそれぞれ異なります。

皆さんには判断がつかないこともあると思いますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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<石川かおり>

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