YouTube動画でスキルを磨く!?収入だけではない「副業」のメリット
少し前に国税庁が改定案を示していた「サラリーマン副業300万円問題」。
ザクっと言うと、「サラリーマン(給与がある人)の副業は、副業収入が300万円以下の場合、雑所得として扱う」という改正案です。
これにより、何が問題かと言うと。
「事業所得」ならば利用できた節税対策ができなくなり、増税になる可能性があるのです。
※事業所得は税負担を軽くする優遇措置が手厚い!
副業所得が年間20万円以下(確定申告義務のない)や、複数の勤務先から給与を貰っている形の副業をしている人には影響はありませんが、副業をしている人の大半※が「副業300万円以下」であることから反対意見殺到しました。
参考:副業平均月収:19,353円(お仕事応援ドットコム調べ)
そのため、国税庁は先月になって改定案を撤回。
「副業300万円問題」には大幅修正が入りましたが、副業をしている人やこれから始めようとする人は今後の方針に注視する必要があります。
政府は副業を推進しています。
2018年に厚生労働省の「モデル就業規則」から副業禁止規則が削除されました。
副業は法律で認められているのです。
私の実感としては、ここ数年で副業をしている人に出会うことが増えました。
仕事で関わる機会が多い企業の人事の人が、「副業で人事をしています」なんてこともあります。
どこかの会社の人事として在籍しながら、他の会社の人事も担当している形です。
本業を活かして、活躍の場を広げているわけです。
本業が人事ではない人もいました。
その中には、「副業」ではなく、「複数の本業をもっている」という人もいました。
このような働き方は、「パラレルワーク」や「パラレルキャリア」「複業」なんて言います。
それにしても、本業も副業もなんて、何だか大変そうと思う人もいるかと思います。
副業をするには、人それぞれ何らかの目的があるかと思いますが、メリットも多く考えられます。
副業のメリット
副業をする理由として下記のような理由があります。
〇収入を増やしたいから
〇余暇時間を活用したいから
〇新しい仕事にチャレンジできるから
〇キャリア形成の幅が広がるから
〇活躍できる場を広げたいから
〇リスクを抑えながら起業・転職の準備ができるから
〇人脈を広げたいから
〇好きなことを仕事にしたいから
副業をしている人は、収入だけを目的としているわけではないのです。
転職で年収を上げるのは王道と言えば王道ですが、副業や複数の仕事を持つことで、自分の価値を高め、結果的に年収増に繋げるのも方法の一つになっています。
法律で副業は禁止されているわけではありませんが、「就業規則」によって副業を禁止している企業もあります。
「就業規則」で禁止していなくても、社風や社長の考え的なことで「やってほしくない」とする企業もあります。
以前「本業がおろそかになる例があったので、できればやらないでほしい」と内定者に伝えた企業もありました。
昨年時点では、「自社の正社員の副業を容認している企業の割合は55%」(パーソル総合研究所調べ)という調査結果もあります。
約半数の企業が副業禁止にしているわけですが、バレずに副業をすることは可能なのでしょうか?
結論から言うと、副業はバレます。
副業の年収が20万円以下の場合、確定申告は不要ですが、市役所や区役所で「住民税」の申告を行う必要があります。
年収が増えれば住民税も上がるので、勤務先にに副業がバレてしまうわけです。
副業の年収が20万円を超えた場合、確定申告で住民税に関する項目の記入を工夫すれば抜け道はありますが、それだけ副業年収を得ていればどこかしらでバレそうなものです。
マスコミ・エンターテインメント業界の副業
マスコミ・エンターテインメント業界は、業務委託契約(フリーランス)で活動している人が多い業界です。
副業というよりも、本業をたくさん掛け持ちしているというイメージです。
クリエイティブ系の仕事をしている人は、副業者の割合が高くなっています。
【副業者の割合が高い職種】
「Webクリエイティブ(Webデザイナー、プランナー、プロデューサーなど)」
「プロダクトマネージャー」
「デザイナー」
「コンサルタント」
「人事・教育」
「経営企画」
テレビ業界でも、例えば番組制作会社に所属しながら、個人で仕事を受けている人もいます。
最近よく聞くのは、「YouTube動画」の制作を副業でしているディレクターやアシスタントディレクターです。
動画丸々なのか、テロップ入れや編集だけなのか、業務の範囲は色々です。
収入目当てではなく、スキルを磨きたい人やインターネットを使用した映像制作などに、活動の場を広げたいと考えている人もいます。
貪欲にスキルを磨き、個人の力を高めるために動いている人は、本業でも副業でもきちんとこなし、どこにいても活躍できる人材です。
副業をしなければスキルが磨かれないわけでは決してありませんが、自分の力を常に高める意識を持つことが大切なのだと思います。
<石川かおり>