真夏の就活！それでもリクルートスーツの不可思議
↑海外の方がたくさんいますね。何かのイベントのようですが・・・？
実はコレ、マレーシアの合同説明会（就職説明会）だそうです。
日本の合同説明会とはえらく雰囲気が違います。
だれもいわゆるリクルートスーツを着ていません！
平均気温27～33℃のマレーシアでリクルートスーツは酷というものです・・・。
服装は関係なし、年齢や学歴も関係なし。マレーシアの就職活動で見られていることはとにかく、「あなたは何ができるの？」「何を学んでいたの？」「どんなポジションで働きたいの？」といった、どのような価値を提供できる人間なのかということだけです。
マレーシアだけではありません。
韓国や中国、台湾などのアジアドラマを観ていると、「就職の面接なのに！」と思うような服装で就活に臨むシーンがよく出てきます。
ドラマの中の話ではなく、リアルだそうです。
ジャケットくらい（結構派手な）羽織る方もいるそうですが、そこらへん着と大差ないようです。
そもそも履歴書の写真も私服。
アジア圏の就職は過酷を極めています。
中国：大卒者就職率35％（2013年）
韓国：大卒者就職率56％（2014年）
中国も韓国も猛烈な学歴社会ですが、良い学校を出たからと言って良い会社い入れるわけではありません。
留学経験や語学力。新卒一括採用は日本だけなので、海外では就業経験も求めます。
諸外国の就職はリクルートスーツの着方がどうのこうのではないのです。
変わる！？ニッポンの就活
例年より4カ月遅い8月からの選考となった2016年度新卒採用。
まさに真夏の決戦（汗汗汗）
日本（東京）8月平均気温
それはいくらなんでも学生が可哀想だ。倒れてしまう。
ということで、『就活クールビズ宣言プロジェクト』なる取り組みが始まりました。
日産自動車やコクヨ、カゴメ、サイボウズなどの人気企業を含む82社が賛同。（上記写真：就活クールビズ）
紳士服大手AOKIとマイナビスチューデントが昨年末、企業の採用担当者200人にアンケートした結果
「適度なクールビズなら問題なし」・・・49％
「積極的に取り入れてほしい」・・・23％
「少し抵抗がある」・・・20・5％
「非常に抵抗がある」・・・7・5％
リクルートスーツ廃止の会社はまだまだあります。
リクルートホールディングスでは、新卒採用HPにてこのようにうたっています。
電通グループやDeNAなど40社が参画する渋谷就活フェスタでも・・・
「リクルートスーツ禁止！就活の文化を変えよう！」とカジュアルな私服必須！！としていました。
企業に対して「うちの学生はリクルートスーツ着ません」宣言をした大学があります。
就職率100％で有名な国際教養大学（秋田）です。
「夏の暑い時期に、黒のリクルートスーツは非効率。家が近い東京の学生ならいいけど、遠く秋田から面接に行く学生にとっては大変です」
「男子なら、スラックスにシャツでいい。柄はストライプやグレーでもOKです。女子だとスカートやパンツにブラウスでいいのかなとは思います。企業の方も『上着は必要ない』と話していました」
「喪服のような」就活スタイル！？
グローバル大学である同校には海外からの留学生も多く在籍しています。
フランスから来た女子学生が、日本のリクルートスーツを見て、フランス人留学生「あれを着るなら日本で働きたくない」
黒のリクルートスーツは海外の方には喪服に見えるそうです・・・。
そもそもなぜリクルートスーツを着なければならないのか
日本のビジネスの社会において“標準的な戦闘服”とされているから
業種・職種によって仕事着はスーツとは限らないのに、就活では男女ともに揃って黒のスーツ。
理由なんてなく、社会に出るための儀式でしかないのではないでしょうか？
私の個人的な考えとしては、みんな同じ格好をしていた方が逆に個性が見えてくるような気もしています。
私服を見てしまうと、どんな格好をしているかで先入観を抱いてしまいます。
勝手に「○○系な人」と決め付けてしまう可能性も否定出来ません。
同じ黒のスーツを着ているのににじみ出る個性。
フラットに見ることで学生の良さを発見出来るのかも知れません。
逆に、みんな同じであるからこそ欠点も目立つのがリクルートスーツ（黒）です。
黒のスーツに慣れていないから、眉毛が細かったり、中途半端に毛先を遊ばせたり、ギラギラのメモ帳やスマホケースが出てくるなんてことも。
みんなと違うところを見つけるのは簡単です。
まとめ
リクルートスーツ（黒）の何が悪いって、学生が服装について考えなくなることがダメなんだと思います。
お決まりのスタンダードに合わせるだけ。
みんな一緒で安心♪
グローバルな世の中で通用しないとかいう以前に、「つまんないなぁ」と思います。
今日見かけた女子就活生は、ポニーテールの結び目に、黒いリボン型のバレッタをつけていました。
黒だからあまり目立たないのですが、彼女の個性を感じました。
バレッタをつけているのとつけていないのでは、明らかにつけている方が良いのです。
何だって良い方を選べばいいのではないでしょうか？
≪石川かおり≫
