メール1通で崩壊する業界歴8年!?『携帯メール慣れ』からの脱却でビジネスメールが完成
芸能マネージャー歴8年目のNさん(29歳)が転職した会社は、声優やキャスターなどの声の仕事で定評のあるタレントが多く所属している芸能事務所です。
言葉の力や意味をとても大事にしており、言葉の使い方にもこだわりをもっています。
社長を筆頭に、事務所のスタッフさん達の言葉使いは丁寧で、電話の対応はもちろん、メールのやり取りにも現れています。
Nさんは芸能業界歴8年目ということもあり、ややこなれた雰囲気の男性です。
特別言葉使いが悪いわけではないのですが、時折若者言葉が飛び出します。
その場のノリもありますので、決して若者言葉を使ってはいけないわけではないのですが、メールの場合はビジネスマナーを徹底するように事務所としても指導していました。
転職して半年ほど経った頃、Nさんは不満を口にするようになりました。
理由は・・・
「作成したメールを上長のチェックなしに送れない」と言うのです。
タレント、クライアント、新規営業活動など、どの宛先に対してもチェックが入るそうなのです。
相当数のメールをやり取りするはずのビジネスにおいて、それでは時間のロスもいいところです。
チェックする方も大変な労力だと思います。何か理由があるはず・・・。
機会があったので、事務所に確認してみました。
そして愕然・・・。
事務所の方も困っていたらしく、私にチェック前のNさんのメールを見せてくれました。
まず、件名がない!?
さらに本文に行くと、いきなり用件がずらずら。
書き出しに挨拶もなければ、名乗ってもいない。
しかも読む気が失せる、改行なしメール!
最後はやはり署名なし。
最悪の場合、「え~と、誰?」ってなります。
よく読むと、言葉使いも酷い・・・。
「~が○○なんで、その○○をお願いできればと思い~」
「○○したいし、○○でいけたらと~」
「○○を見れますか?」(ら抜き)
Nさんに確認したところ、このメールは携帯から打ったそうなのです。
なるほど、『携帯メール慣れ』の弊害ですね。
キャリアトレインでも携帯からの応募と見られる大半の方が、ビジネスメールとしてはいただけません。
携帯メールだったらタイトル「Re:無題」でやりとりは普通ですものね。
最後に署名なんかしなくても、友達同士ならば誰からのメールかわかります。
ところがビジネスはそれじゃいかんのですよ。
業界歴8年目にして、思わぬ壁にぶち当たったNさん。
最初はいじけていましたが、今では直そうと頑張ってくれているようです。
簡単に直すことは出来るはずですので、ちょっと意識してみましょう。
≪石川かおり≫