恐怖のセリフ「やる気は誰にも負けません!」には気をつけろ!消去法で決めてはいけない仕事

2013年3月26日

2013年3月8日のブログ
「テレビを作りたいのにテレビを観ていない!?出でよ、テレビっ子!」にも書いたのだが、
ほにゃほにゃ~と全身の力が抜けるような人に会ったので、
しつこいけどまた書いちゃう。

テレビ番組のアシスタントディレクター希望のKくん(22歳)
大学卒業を目前に控え、まだ就職が決まっていない。
Kくんから「やる気は誰にも負けません」というメールが送られてきた時は、
すでに3月になっていた。

話しは変わるが、この「やる気は誰にも負けません」というセリフ。
よく使う人がいるのだが・・・、
「誰」と比較して「負けない」というのか?

20歳くらいの若い人が使うのはまだ可愛げはあるが、
30歳過ぎて使っちゃいけない。
「やる気」があるのはあたり前。
自己アピールはダテじゃないので、一考すべし。
さて、このメールからしてかなり不安なまま就職・転職相談日がやってきた。

面談にやってきたKくんは、まるで覇気がない。
「ヤルキハダレニモマケマセン」はどこへ?

テレビ番組制作を目指す人にはお決まりな質問。

好きなテレビ番組の話になった。

Kくんの答えは・・・?

「テレビあんまり観ないんすよね。」

そうね(汗汗)
みんなそんなに観ちゃいない。
そうは言っても1つや2つは出てくるものだ。
グッとこらえて、質問を続ける私。

でもKくんは一向に番組の名前が出てこない。

「宮迫とかが出てるやつは観たことある」

宮迫さんの番組はたくさんあるわ(怒)

私「じゃあ、普段お家で何をしているの?」
Kくん「ネットいじってます」

私「じゃあ、何でテレビ業界に就職したいの?」
Kくん「何となく面白そうかなと思って」

テレビを観ない人に何が面白そうなのか・・・。
何にもやりたいことがなくて、
消去法で「テレビ!」と思いついた系らしい。

何だかこの会話デジャブかしら?と思うくらい、
別に珍しくもない会話なのだが、毎度のことながらグッタリする。

Kくんは何だかんだ言っても結局、
実際に働いているADさんの勤務表を見せたら引いていった。
想像以上の労働時間だったらしい。
想像ねぇ・・・。

今日はKくんのように新卒で就職活動を続けているOくんの面接だった。
求人企業に連れて行き、私も面接に同席したのだが、
先方の社長はOくんに何度も言っていた。

「すぐに辞められちゃうと迷惑」
「本当にやる気がないなら、この時点で引いて欲しい」
「働いてくださいとは思っていない」

でも、
「本気なら会社も本気でOくんを育てるから」

社長のおっしゃる通りである。

「やる気あります!」って入ってきて、
会社のみんなが教えるだけ教えて、
「思っていたのと違うんで」
なんてあっさり辞めて行く。
このパターンはどの会社もうんざりしている。

声を大にして言いたい!

テレビ番組制作の仕事は消去法で決めるような仕事ではない!!

テレビ業界で働くADさん達は、
『気力・体力・才能・努力』
数えきれないほどのパワーを持った人達なのだ。

是非、「我こそは」という志望者が現れることを願っている。

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