自分は自分、バカはバカ!?「今思えば…w」と、いつか笑える日がくるまで
仕事仲間のS子は、以前働いていた会社で具合が悪くなるほど嫌っていた上司がいました。
傍から見ると、なんでそこまで嫌うのかよくわからなかったのですが、S子としては大問題でした。
パワハラやセクハラをされたわけではないのですが、とにかく嫌で嫌で仕方がない。
転職してその上司ともおさらばしたわけですが、当時のことを話すとS子は以外にもケロッとしています。
「今思うと、なんでそこまで嫌っていたんだろう???」なんて言うわけです。
あれほど嫌っていた上司なのに、時間が経つと何でもないことになっているのです。
こういったことは往々にしてあります。
ブラック企業に勤めていて、うつ病になったり、最悪は自殺してしまったりというニュースは後を絶ちません。
「そんな会社早く辞めればよかったんだ」
「死ぬまで働くことはない」
「自分ならバックレてやる」
客観的に見れば、こんな風に言えてしまいます。
しかし、当の本人にとっては逃げ場を見つけられず、追い込まれている状態です。
よく、「真面目な人ほど・・・」なんて言いますが、それは当たらずとも遠からずかもしれません。
ブラック企業を無事辞められた人に話を聞いたことがありますが、渦中にいると気がつかないことは多いのです。
その人も、「何で自分はあんなだったんだ」と時間が経つほど不思議な気持ちになるそうです。
恋愛でも同じようなことが言えます。
今思うと、「なんであんな奴が好きだったんだろう?」なんて思うことはないですか?
その時は真っ直ぐな気持ちだったわけですが、なんだかんだあった後で振り返ると、黒歴史状態になることもあります。
仕事でも恋愛でも、様々な経験を重ねて人は成長していくわけです。
周りや相手だけが悪いわけではないかもしれない。
時が経つと自分自身も省みて、物事を広く考えられるようになります。
なぜ、時が経つと物事を広く考えられるようになるのでしょうか?
◎経験値が上がるから
今この瞬間も経験を積み重ね、昨日よりも何かを知り、物事の本質を捉えることができるようになっていきます。
「年の功」とはよく言ったもんだ。
◎余裕ができるから
問題から逃れることで時間的な余裕ができるようになります。
視野がパッと広がり、明るい考えができるようになります。
◎他を知ったから
別世界に目を向けることで、自分の置かれている環境が危ういことに気がつくことができます。
「他者を知ることは知恵であり、自分を知ることは悟りである」(老子)
今、人間関係や働き方でお悩みの方もいるかと思います。
追い込まれるまで我慢することはありません。
これから紹介する方達は、問題のある日々から抜け出して、「今思えば」と笑い話に変えられるとうになりました。
自分は自分、バカはバカ
ひろゆき氏の著書、『自分は自分、バカはバカ。 他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)では、冒頭に「ムダなものに振り回されない力=最強の個人戦略」と記されています。
ひろゆき氏のように、周囲にいる人たちを「見下しモード」でながめることが難しいと思いますが、多少そんな気持ちを持ってもよい場面はあるかと思います。
他人や会社に振り回されてしまうくらいなら。
Aさんの場合:「独特の文化のある会社に振り回されて」
一般企業の営業職から芸能プロダクションのマネージャー職に転職したAさん(26歳)
Aさんが入社した芸能プロダクションは歴史が長く、古参の社員で溢れていました。何を報告するにも「手書き」の書類を求められ、日報や月報も手書き。こんなことはまだ笑える話で、極端な上下関係や女性蔑視とも思えるような独特の文化が蔓延っていました。余計なことばかりに気を遣い、時間を取られ。Aさんは入社半年で限界に達しました。明るく活発だったAさんは、この会社ではまったく影を潜めてしまったのです。「あのまま会社にいたら元に戻れなかったかもしれない」と、明るさを取り戻したAさんは言います。
Bさんの場合:「横暴な上司や先輩を気にし過ぎた」
映像制作などの、エンタメに関わる事業を展開している会社に入社したBさん(25歳)
ひとまず2年間は頑張ったのですが、その間の仕事が楽しいとか充実しているという気持ちに1度もなりませんでした。昨日言ったことが今日には変わるような上司と、パワハラ体質の先輩に囲まれる毎日。辞めてからBさんが口にした感想は、「今思えば、嫌いなものを避けて通ればよかった」でした。Bさんは横暴な上司や先輩から離れようとせず、いつも真正面から受け止めてしまっていました。本来ならば正しいのですが、ストレスに自ら飛び込んでしまった節もあります。会社を辞めてから1年が経ち、「今なら人間関係の築き方がわかるようになった」とBさんは言います。
Cさんの場合:「今思えば洗脳状態だった」
新卒でファッション業界に就職したCさん(22歳)
大御所のデザイナーがトップにいる会社で、社員は全員その人の僕のような働き方をしていました。「こうあるべき」という教えがいくつもあり、「会社の方針や指示に従えない方がおかしい」という思いにさせられるようなことを毎日のように刷り込まれました。「休むことは怠慢」「時間を忘れて没頭しなければよいものは作れない」という教えのもと、退社までの1年半無休で働きました。しかし、ある日体調に異変をきたし、何日か復帰できない日が続きました。そこで初めて、家族や医師に話し、Cさんの会社の異常性が発覚したのです。
Aさんは、芸能マネージャー。
Bさんは、映像クリエイター。
Cさんは、ファッションデザイナー。
3人とも、やりたいことや夢があって会社に入社しました。
しかし、他人や会社が原因で早々に辞めることになってしまったのです。
「もっとやりようがあったのでは?」と、客観的な意見もあるかもしれません。
それは、この3人が一番よくわかっています。
やはり、渦中にいると気がつかないものなのです。
我慢して本当にやりたいことを見失っては何の意味もありません。
他人か会社に振り回されていいはずがないのです。
「今思えば・・・」と思える時が必ず訪れるはずです、思い詰めず、自分を大切にしてみてください。
ちなみにひろゆき氏の著書では、こんなフレーズも出てきます。
「ムカつく上司、バカな同僚は“動物”だと思え!」
www。
<石川かおり>