テレビ業界で働く女性の≪結婚・出産≫事情
6月のキャリアトレインの就職・転職サポート面談は、今のところ女性求職者ばかり!
大学4年生の方、どこかの会社で働いている現職中の方、マスコミ・エンタメ業界で勤務中の方、、、様々です。
求人の特性上、9割以上が20代の女性なのですが、お年頃?故に多い質問があります。
それは、【結婚】に関する質問です。
多くの女性求職者からマスコミ・エンタメ業界の結婚事情について質問を受けます。
新卒の女性でも、結婚・出産後のことまで考えていて、熱心に質問されました。
それは驚くことではなくて、新卒の就活時に結婚を考えて企業を選ぶ方は多いのです。
結婚を意識して就職先を選んだ新社会人は40.0%
出典:新社会人白書2017(マイナビ学生の窓口調べ)
さらに、今年新社会人になった18歳〜22歳の女性213名にアンケートを実施したところ、、、
≪就職後の働き方について意識したポイント≫
1位「結婚後の待遇、働き方を考慮してくれるか」(27%)
2位「有給休暇が取得しやすいか」(21%)
3位「長時間労働やサービス残業がない」(19%)
出典:MUSEE MARKETING
働くことに真剣だからこそ、きちんと将来のことも考えて就職先を選ぶわけです。
テレビ業界の結婚事情
「テレビ業界に入ると忙しくて結婚出来なくなりますか?」
きちんと統計を取ったわけではありませんが、10うん年テレビ業界の方達を見聞きして思うのは、30代以上の方で結婚している方としていない方、半々と言ったところでしょうか。
一般企業で働く方と比べて、女性の未婚率は高いと言われています。
女性の正社員の生涯未婚率は、テレビ業界の77%
出典:2012年総務省統計局「就業構造基本調査」
そして、この調査結果を見ると見ると、「忙しくて結婚出来ない」とはちょっと違うことがわかります。
「経済的に自立している」
テレビ業界に限らずですが、「女性は年収が高いほど、男性は年収が低いほど結婚していない」という傾向があるようです。
テレビ業界の産休・育休
女性求職者からの質問第2位は、、、
「結婚しても仕事を続けられますか?」
アシスタントディレクター(AD)のうちに結婚⇒出産する例は、ほとんど聞いたことがありませんが、ADからディレクターやアシスタントプロデューサー、制作デスクなどになり、結婚⇒出産(産休)⇒育休⇒復帰する例はちらほら聞きます。
そう“ちらほら”です。
一般的な業界や会社と比べると、やはりまだまだ少ないと言わざるを得ません。
産休育休は労働基準法で定められている権利ですので、会社が否定するものではありません。
ただ、多忙なテレビ業界では、理想と現実は異なります。
何時から何時までと決まっている仕事でもなく、トラブルが起きれば対応しなくてはなりません。
よほど、家族のサポートがあれば別ですが、小さな子供を抱えながらの番組制作職は一筋縄ではいきません。
ただ、最近は時短勤務やポジションを変えてでも働けるようにする番組制作会社を見かけます。
まだまだシステムとして整っているとは言えませんが、会社としては女性スタッフが長く働くことを決して邪魔したいわけではありません。
テレビ業界に限らず
先日、10年来の仲であるマスコミ業界で働く女性Iさんと久々にお話しました。
Iさんは今の会社に入ってから結婚⇒お子さん2人出産しました。
小さなお子さんを抱え仕事復帰したわけですが、そのことで同僚(女性達)から悪口めいたものを聞く機会があったそうなのです。
お子さんの体調などで、周りに負担をかけることもあるそうですが、迷惑がられていると感じてしまったのです。
会社としては全面的にサポートしていますし、引け目を感じる必要はないのですが、Iさんとしては居心地が悪い想いをしています。
私はIさんの能力やポテンシャルを知っているので、「絶対に辞めない方が良い」「もっと自分本位で良い」と話しました。
悪口を聞き流すだけで、将来的に“得”するのはIさんです。
金銭的な面(話題の年金問題など)はもちろん、もし辞めて、後で働こうと思っても今と同じような環境や待遇を叶える再就職は想像以上に大変です。
テレビ業界に限らず、Iさんのような想いをしている女性は多いのではないでしょうか。
「最後に得するのは自分だ」と考えて、自分の場所を死守する。
女性だけが努力する問題ではありませんが、仕事を続けようと思えば続けられる環境はテレビ業界にないわけではありません。
産休・育休から復帰が会社で第1号になる可能性もありますが、テレビ業界は女性の力を必要としています。
それだけは間違いありません!!!
≪石川かおり≫