引き抜き!?同業他社への転職で大切なこと

2018年8月29日

転職

テレビ番組の制作アシスタントディレクター(AD)として、現在働いている転職希望者からの相談を多く受けます。

面接等で時間を取るのはとても大変ですが、辞めてから転職活動をするより働きながらという方のほうが多い印象です。

情報収集はいつからでも始められますし、収入も途絶えることはなく、焦らずに次の会社を見付けられることがメリットです。

番組制作会社から番組制作会社への転職は会社が変わるだけで仕事内容は大きく変わりません。

いわゆる同業他社への転職となりますが、そこでたま~に問題となることがあります。

アシスタントディレクターに抜けられた番組制作会社からの、「引き抜きなんじゃないか!」問題です。

引き抜きとは?

同業他社から声がかかり転職することは引き抜き(スカウト)になります。

今よりも良い条件だったり、転職者本人に何かしらのメリットがあるからこそ、引き抜きに応える方はいます。

よくあるのは、、、

■以前一緒に働いていた上司や先輩から「うちに来ないか?」
■ヘッドハンティング(スカウト)会社からの誘い

つまり、下記のような転職は引き抜きにはあたりません。

□転職希望者本人が応募して採用された
□転職エージェント(人材紹介会社)経由での転職

同業他社への転職

例え、引き抜きで転職したとしても、労働者には「職業選択の自由」(日本国憲法の第22条)という権利があります。

法律で戦って労働者側がアウトになることは余程の事例ですが、下記のような理由で揉めることはあります。

■会社の機密情報を扱っていた方(競業避止義務違反)
■就業規則で競合企業への転職条件規定がある
■役職クラスで部下を一緒に連れて転職する
■顧客データや書類等の持ち出し

しかし、番組制作アシスタントディレクターが上記に当てはまることは考えにくく、法的に争うような問題になるなんてあり得ません。

では、なぜ同業の制作会社への転職が問題になることがあるのでしょうか?

同業他社への転職で大切なこと

テレビ業界は案外狭い世界です。

1つの番組をいくつもの制作会社が入って制作することも多く、横のつながりを大事にしていると言えます。

また、制作会社の社長同士は知り合いが多く、引き抜いたわけでも何でもないのに、転職者の会社に気を遣うこともあります。

面接でも、「今の会社は大丈夫?」「うちに来て問題になることはない?」なんて聞く会社もありました。

一から育てたアシスタントディレクターが抜けてしまう気持ちが痛いほどわかるからです。

だからこそ、アシスタントディレクターの皆さんは同業他社へ転職する際、誠意をもって退職する必要があり、転職後もテレビ業界できちんと働くために、きれいに辞めることが大切なのです。

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≪石川かおり≫

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