《アルバイト》活用で変わる!テレビ番組制作会社
就職活動真っ只中の17年卒の学生さんや、新1年生の学生さん達からこの時期に問い合わせが多いのは、、、
「テレビ業界でアルバイトは募集していますか?」
「番組制作会社のインターンはありますか?」
せっかくアルバイトをするなら、興味のあるテレビ業界でしてみたい方。
就職を見据えて、テレビ業界の仕事を体験してみたい方。
学生に限らず、このような考えでテレビ業界のアルバイトやインターンを探す方は思いのほか多いのです。
テレビ業界のアルバイトと言っても色々ありますが、やはりメインは番組制作に直接関わる【番組制作スタッフ】となります。
いわゆる【アシスタントディレクター(AD)】業務となりますので、大変な業務の一部でも知っておくことは本人の為になるかと思います。
では、どのくらいのテレビ番組制作関連の会社がアルバイトやインターンの受け入をしているのかと言うと、、、
テレビ番組制作会社では数える程度の募集
500~1000社ともあると言われているテレビ番組制作会社。
※テレビ番組の制作会社による団体や協会加入社数は100~300社
こんなにも存在するテレビ番組制作会社の中で、アルバイトやインターンを積極的に受け入れているのはホンノ数社です。
3月からで2週間~1ヶ月程度の17年卒インターンシップを行ったテレビ番組制作会社もありますが、映像系の専門学校との提携や強い要望を受けての実施となっています。
あとは、セミナーという形で1日~数日間の業務説明を実施しているテレビ番組制作会社はあります。
■□テレビ番組制作会社の本音■□
「2週間や1ヶ月程度で何を教えたら良いのかわからない」
「雑用をやらせて終わり」
「ちょっとしかいない人に指導するのが面倒」
「自分の仕事が忙しくて教える時間がない」
テレビ番組制作会社側の事情を考えると、こういった本音はわからなくもありません。
だからでしょうか、インターンシップに対して消極的なテレビ番組制作会社に業を煮やしたテレビ業界団体や協会が、半ば強制的?にインターン受け入れを推奨したこともありました。
自社で積極的にインターンシップを実施しているテレビ番組制作会社もありますが、問題も起きています。
「週5日、30日間休みなしでこき使われた!」
こんな苦情がテレビ番組制作会社のインターンシップに参加した学生から寄せられたという話があります。
本格的な【アシスタントディレクター(AD)】であろうかというくらいの働かせっぷりです。
インターンは無給ですしね。さすがにこれはインターンシップの利用方法を理解していないと言わざるを得ません。
実施期間の定めや制限の少ないアルバイトの場合は?
テレビ局が学生アルバイトを活用している例があります。
例えばこんな学生さんがいました。
◎映像系の専門学校に通うAさん(19歳)
某都内テレビ局の平日朝の情報番組のアルバイトスタッフとして勤務。
生放送で使用する放送用の資料作成(朝刊記事を切り抜き、ボードに貼るなど)を中心に、パソコンで簡単なデータ整理などを担当。アシスタントディレクターの補助的な役割。午前9時に放送が終了し、その後に学校に行く毎日。
◎都内私立大学に通うBくん(20歳)
週2~3日ほど、夜の報道番組のアルバイトスタッフとして勤務。
学校終わりの夕方5時~6時に某テレビ局に出社。技術スタッフの補助を担当。カメラマンや音声スタッフの指示に従い、ケーブルや機材を運んだりします。放送終了後、ギリギリ終電に乗り帰宅。
テレビ局のアルバイトは特別なイベントなどがない限り、大量募集はしていません。
アルバイトと言えども狭き門ですが、学業に支障のない形で勤務することは可能です。
では、テレビ番組制作会社のアルバイトは?
卒業半年くらい前から、内定者に研修という名のアルバイトとして勤務される例は多々あります。
あとは、アルバイト登録制度みたいなものを設け、必要な時に声をかける、、、など。
規模が大きめのテレビ番組制作会社ではアルバイトを募集をすることもあるようですが。
テレビ番組制作会社はもっとアルバイトの活用を!
「社員を募集しても思うように人が集まらない」
「人が足りなくてスタッフが疲弊していく一方」
ほとんどすべてのテレビ番組制作会社は人手不足で苦しんでいる現状があります。
それなのになぜアルバイトを積極的に活用しようとしないのか?
①「来れる時だけ来る」ではあてにならないので仕事を任せることが出来ない
②テレビ局にスタッフを出向・派遣するのにアルバイトでは外に出せない
③勤務時間や時給計算などの管理が面倒
④アルバイトだけ短時間・週何日かの出社では他のスタッフとバランスが取れない
などなど、アルバイトを活用するデメリットばかりを考えてしまうようです。
ただ、実際に学生アルバイトとしてテレビ番組制作会社で勤務したことで番組制作の仕事に魅力を感じ、卒業後は正式に業界の一員になりずっと頑張っているスタッフの話も結構聞くことがあいます。
アルバイトを受け入れることは、番組制作の魅力をダイレクトに感じさせる絶好の機会になるわけなのです。
忙しいから、面倒だからとそんな絶好の機会をものに出来ないようなテレビ番組制作会社では、例え正社員を受け入れたとしてもろくに育てることも出来ず、入っては辞め入っては辞めを繰り返すだけなのではないでしょうか。
《石川かおり》