番組制作は“ものづくり”可能性を広げる会社選択

2016年4月11日

番組ディレクター

「『月曜から夜ふかし』が好きなので作ってみたいです。」
「『世界の果てまでイッテQ!』を制作しているので、御社を志望しました。」
「『情熱大陸』に携わりたくて希望しました。」

番組名を限定して番組制作会社のアシスタントディレクター職を希望する方がいます。

どの番組制作会社の求人情報を見ても、制作番組をずらりと記載しています。

応募者としては、自分が普段観ている番組や好きな番組があれば、その会社に応募してみようと思うのは自然の流れです。

番組制作会社の方も、自分達が制作している番組を好きだと言ってもらえるのは嬉しいことですが、「この番組が作りたい!」と指定した応募は、実は困ってしまうのです。

必ずしも、希望する番組を担当させるとは約束出来ないからです。

例えば、『世界の果てまでイッテQ!』へは、番組制作会社からテレビ局へ社員を派遣しているとします。

派遣先の状況を見て、スタッフが足りていれば過剰な派遣は出来ません。

その他にも、男女のバランスや、番組の雰囲気に合うか合わないか、番組制作会社としては様々な見地から担当番組を決定します。

もし、希望する番組以外が嫌だと言われてしまうと、社員として採用した意味がなくなってしまいます。

また、番組指定で制作職を志望すること自体がそもそも視点がずれている証拠なのです。

“ものづくり”にジャンルは関係ない

先日お会いした番組制作会社の社長はおっしゃっていました。

「私たちは番組という“ものづくり”をしているのだから、バラエティだろうとドキュメンタリーだろうと、どんなジャンルの番組でも何も変わらない。」

番組を【作る】ことが目的であって、○○という番組に【関わる】ことが目的ではないのです。

よく、「ADは嫌だけど、番組に関わっていたい」という希望の応募者がいます。

その応募者にとって、番組という“ものづくり”をしたいわけではなく、ただ関わっていたいだけなのです。

“ものづくり”がしたくて仕方ない人たちの集まりの中で、【関わる】だけだと番組制作の面白みが味わいづらいかも知れませんね。

また、このようにおっしゃる某番組のチーフディレクターもいました。

「色々な番組を制作しているうちに、自分が何に向いているのかわかるようになる。」
「向いている番組をやっていると、自然と誰かに認められるようになる。」

この番組!と決めて、最初から自分の可能性を縮めることはないというわけです。

番組企画実現の為に

「「こういう番組を作りたい!」と思うなら、企画を出して実現させればいい。」とテレビ業界で成功した方達は言います。

例えば、ドラマが作りたいけれど、自分の会社ではバラエティ番組しか制作していない。

それなら企画を立てて、会社全体を巻き込んで実現させろというわけです。

もちろん簡単なわけがありません。

一生かかっても実現出来ないかも知れません。

それならば、自分が作りたい番組を多く制作している会社を選択することも手です。

ただ、「好きだから」「観ているから」という単純な理由ではなく、将来を見据えた考えのある番組(会社)選択ならば夢の実現に近づけるかも知れません。

まとめ

さてこうなると、数ある番組制作会社の中で、どの会社を志望すれば良いのかわからなくなります。

会社のホームページや求人情報を見ただけではわかりません。

面接や会社訪問で、肌で感じることが大切になってきます。

縁がある会社は、その企業の社員と触れ合うことで感じることも出来ます。

まずは行動あるのみです!気になる会社があれば二の足を踏む理由はありません。

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《石川かおり》

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