評価が分かれる!?未経験29歳アシスタントディレクター(AD)希望者!
なぜか連続して【未経験29歳アシスタントディレクター(AD)希望者】からの応募が相次ぎました。
私個人的には社会人経験がある、そこそこ大人の応募者には安心感を覚えるのですが、求人企業側の判断は厳しいところもあります。
ほとんどのテレビ番組制作会社は、未経験者だったら20代半ばくらいまでを想定して募集を行っています。
25歳で入社した場合、専門学校卒ですぐにスタートした社員達で言うと5年目の年齢。
どの業界・職種でも5年の差が小さくはありませんね。
ただ、転職組にも強みはあります。
そう『社会人経験』です!
一般的に大学を卒業して3年目くらいで25歳。
3年は就職した先で揉まれているということです。
よくAD求人の募集欄に『第2新卒歓迎』とありますが、
これは学校卒業後、就職して2~3年の方のことを言います。
大卒の場合、24~26歳と言ったところです。
当然、社会人としての基本が備わっている方と判断されます。
このような事情を理解した上で応募を決断した、
タイプの違う3名の29歳未経験者をご紹介します。
Aさん:実業団野球の選手として某大手企業に就職して7年。選手人生にピリオドを打ち、第2の人生へ。
Bさん:直近はレコード会社勤務。一般企業、販売業等、転職歴3回。
Cさん:一般企業の営業として1社で7年。
この中で真っ先に番組制作会社の内定をゲットしたのはAさんでした。
スポーツ選手だけあり、体力と根性はお墨付き。
面接では第2の人生に賭ける想いを伝え、説得力を伴って見事合格。
スポーツ選手らしい爽やかでハキハキとした受け答えは年齢を感じさせないものがありました。
Bさんは苦戦中です。
レコード会社にいたので、マスコミ業界のハードワークや習慣のようなものは心得ています。
ただ、これまでの転職歴が業種も職種もバラバラという部分に厳しい評価を下す会社もありました。
「テレビ業界も思いつきで志望しているのではないか?」
「すぐに飽きてしまうのでは?」
Bさんはその都度スルスルと転職を成功させてきたこともあり、
「今回の応募にも真剣味を感じない」とまで面接後の感想として言われてしまいました。
Cさんはありがちなタイプの方です。
社会人としてそれなりに経験してきて、それなりのプライドがこびり付いています。
テレビ業界に関して、それほど調べているとは思えないのですが、理解しているようにふるまいます。
全体的に「教えてください」という姿勢が見られないのです。
Cさんの先輩となる年下のADさんたちはどう思うでしょう?
気を使うことこの上なしです。
Cさんの場合は、入社後の人間関係が心配です。
就職活動を通じてご本人なりに気づくことがあれば良いのですが。
番組制作会社に28歳~30歳くらいで入社して、ディレクターになった方達を私は知っています。
アシスタント職ということで、募集年齢が低くなるのは仕方がないのですが、人間性と番組制作への強い想いで払拭出来ることもあります。
社会人経験という武器を活用しながら、自身が新入社員だった頃を思い出し、新たな環境での適応力をアピールしてもらえたらと思います。
≪石川かおり≫