【実録!内定者シリーズ】第16回:テレビ番組制作デスクの理想と現実!なくてはならない存在で居続ける為に!

2013年9月12日

テレビ番組制作と言うと・・・
ついついアシスタントディレクター(AD)の話ばかりになってしまいますが、縁の下の力持ちと言ったら『制作デスク』をご紹介しないわけにはいきません。
求人自体も少なく、トラブルになることも少ない職種なので、なかなか話題になりにくいのですが、『制作デスク』なしでは番組制作は回らないのです。

この夏~秋にかけて、テレビ番組の制作デスクとして羽ばたいた2名をご紹介します。

【アシスタントディレクター(4年)→ 制作デスク】

ADとして4年間バラエティ番組制作に携わっていたMさん(27歳)

ディレクターになると言う目標を持って頑張って来たのですが、自分にはディレクター志向が薄いことに気付きました。
かと言って、プロデューサー志向でもありません。
クリエイティブな能力が自分にはあまりないのではないかと考えるようになっていました。

「テレビ業界にはずっと関わっていたい」
この想いだけはハッキリしていました。

番組内で気のおけるスタッフのことを考えた時、制作デスクのSさん(34歳)がいることに思い当りました。

Sさんは制作デスクとして長いキャリアを持ち、番組内のアネゴ的な存在の女性です。

ADの男の子達のお尻を叩き、提出物を出させたり、女性同士Mさんとも良く話しをしていました。

Mさんが先輩にこっぴどく怒られた時も、Sさんが「大丈夫?」と声を掛けてくれたり、思えば随分助けられたものです。

Mさんは自分も制作デスクとして番組に関わりたいと思うようになりました。
もっと言うと、体力的にもしんどくなっていたのです。
毎日のように終電で帰宅し、週に何日か徹夜もある。
ディレクターになるという目標が薄くなってからは余計に辛くなりました。

キャリアトレインの就職・転職サポート面談で来社して頂いた時は、とても疲れた様子でした。
でも、AD4年の経験を引っ提げたMさんの転職活動はとてもスムーズに進み、某番組制作会社の制作デスクとして勤務することになりました。

勝手知ったるテレビ局内での勤務なので、スタートは順調です。
AD時代と違い、終電や徹夜もありません。
何もなければ18時~19時には帰れます。
さらに週休2日!これまではありえなかった環境です。

すっかり生き返ったMさんは、こうして新たな目標を見付けることが出来たのです。


【一般企業事務(3年)→ 制作デスク】

某通信会社の事務職として3年間勤務していたFさん(25歳)

デスクワークはもちろん、経理的な心得もあり、バックオフィスを十分に任せられる雰囲気の女性です。

昔からテレビ業界に憧れていたのですが、就職は一般企業でした。
「自分にハードワークのADが務まるのか?」
不安が先行してなかなか踏み込むことが出来なかったのでした。

キャリアトレインの求人サイトで、
「未経験者OK」の制作デスク求人を見付け応募に至りました。
制作デスク(事務寄り)の仕事ならば自分の経験が活かせると考えたのです。

見事、某番組制作会社に転職することになり、9月から勤務しています。
上記のMさんと違い、Fさんはテレビ局内ではなく制作会社内での勤務です。
入社して間もないので、これから何が起こるかわかりませんが(笑)
きちんとした社会性を持つFさんならば心配ないでしょう!

ほとんどの制作デスクの労働環境は、テレビ業界の中でもそう厳しいものではありません。
ただ、ディレクター達のようにわかりやすく作品を作りだすポジションと違い、会社にとって明確な成果を与えづらい職種でもあります。
制作デスクご本人もキャリアップを感じづらく、給与面でも大きく上がることは期待出来ません。

その中で、何をやりがいとするのかは考えなければなりません。
給与やキャリアアップではないやりがいはいくらでもあるはずです。

制作デスクは全体を見ることが出来るポジションです。
「番組や会社を良くしたい」
そんな風に思える方ならば、みんなに頼られる制作デスクになれるのではないでしょうか?

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