就活生だけじゃない!転職活動でもある「オワハラ」への対処法は
4月10日、ついに政府が「オワハラ」について具体的な言及がありました。
「2024(令和6)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等について」が経済団体・業界団体に通達されたのです。
「オワハラ」とは?
「就活終われハラスメント」の略
企業から学生の意思に反して他の企業等への就職活動の終了を強要するようなハラスメント的な行為。
2019年度の文部科学省による調査では、32.9%の大学が学生から相談を受けたと回答しています。
情報元:就職・採用に関する調査(文部科学省)
こんなのが「オワハラ」
■他社の辞退を強要する
■他社の選考を妨害する
■内定辞退しようとする就活生を脅す
■内定承諾書の提出を急がせる
■長い面接や長期間の研修などで時間的に拘束する
「オワハラ」なんて言葉が、政府の正式文書に載るくらい一般的になり、被害を受けている学生は相当数に上ることがわかります。
そもそも、企業はブラック企業に成り下がるような「オワハラ」行為をするのでしょうか?
その理由は大きく3つ考えられます。
①就活の早期化
②人材獲得競争が激化
③採用コストの問題
これらの理由から学生の囲い込みがエスカレートし、「オワハラ認定」される企業が続出するわけです。
せっかくコストと時間をかけて内定を出した就活生に内定辞退されてしまうとダメージではありますが、無理やり入社させてもすぐ辞められてしまうのが現状です。
「オワハラ」は新卒採用の就活生だけではありません。
中途採用の転職活動でも被害を受ける方はいます。
本当にあった転職の「オワハラ」
個人で転職活動をしていて、「オワハラ」にあったという話をつい最近も聞きました。
これまでに、企業からこんなことを言われた!という転職希望者のお話しを聞いたことがあります。
「今日中に返事をしないと不採用」
「他社と天秤かけるなら採用しない」
「明日から出勤できるなら採用する」
「業界は狭いから、内定辞退したら他社にも伝わるよ」
「採用しようと思って話を進めているから辞退なんかしないでね」
どうしてもその会社じゃなければならない理由もないので、皆さん普通に辞退して事なきを得たようですが、社会人経験がある転職希望者だからこそ怖がらずに判断できたのかもしれません。
これから社会に出ようとする学生がこんなこと言われたら怖いです。
なかなかこのような横暴な企業はありませんが、実際にあったお話しですのでやはり注意が必要です。
では、「オワハラ」とまでいかなくても、内定承諾の返事を待ってほしい場合など、どのように対処したら良いのでしょうか?
「オワハラ」への対処法
◇返事を迫られた場合、なんと返答するのか言葉を用意しておく
◇企業から就活や転活について縛る権利はないと、気持ちを強く持つ
◇誓約書には法的拘束力はないことを理解しておく
◇明らかな脅しにあった場合は学校や労働局に相談する
◇「オワハラ」イコール「ブラック企業」だと認識し、即刻辞退する
「オワハラ」が発生する背景の一つとして、学生や転職希望者側の誠意のない対応も残念ながらあります。
「連絡せずに内定辞退」「面接のばっくれ」など、学生や転職希望者側のモラル低下も問題になっている事実もあります。
不要なトラブルは避け、皆さんが安心安全に就活・転活を行えるよう、キャリアトレインでもサポートしていますので、何かあればお気軽にご相談ください!
<石川かおり>