規制間近!求人サイトのトラブル回避!求人情報はココを見る
今やインターネットで手軽に求人へ応募できるのは当たり前ですが、掲載されている求人情報をめぐってはトラブルも発生しています。
キャリアトレインのような国の許認可事業に指定されている人材紹介会社には、様々な規制やルールがあります。
しかし、求人情報を掲載しているだけの求人サイトや求人検索エンジンは、規制対象になっていません。
厚生労働省は、22年度中に職業安定法などの改正・施行を目指していますが、まだまだ注意は必要です。
インターネット経由で求人情報を提供するだけのサイトには、下記のようなトラブル事例があります。
・実際は掲載内容と違う労働条件だった
・期限が切れている求人だった
・応募先からの返事がこない(連絡がつかない)
・集まりやすい職種で募集をかけて実際は違う仕事だった
求人サイト側も、わざとこういった求人情報を掲載しているわけではないと思いますが、システム上、管理することは難しくなっています。
求人情報の内容と、実際とでは齟齬があることは多少なりともあります。
人材紹介会社の場合、求人情報に掲載できないことなどは、応募者に補足として伝えることができますが、求人サイトで応募者が直接応募する場合はわかりようがありません。
それが求人サイトの特色なので仕方がないのですが、応募者側としては応募する前に知りたいことはたくさんあります。
求人情報以外に知りたいこと
求人情報を掲載する際、最低限明示しなければならない労働条件があります。
◎業務内容
◎契約期間:期間の定め有無
◎試用期間:試用期間有無(〇か月)
◎就業場所
◎就業時間
◎休憩時間
◎休日
◎時間外労働:有無(裁量労働制を採用している場合は記載)
◎賃金:固定残業代有無(○○時間)
◎加入保険:雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険
◎企業名
出典:厚生労働省「職業安定法の改正」
求人情報に掲載していないことは、企業のHPや口コミサイトやSNS等で調べることになります。
応募者が「求人情報以外に知りたいこと」には、下記のようなことが挙げられています。
・会社で働いてる人の声
・会社の雰囲気
・どんな人材が欲しいのか
・増員なのか補充なのか。
・従業員の平均年齢
・面接の回数
・会社の業績
・男女の比率
・最近の中途採用者数(全体の比率など)
・離職率、定着率
・PCはどの程度使えればいいのか(Excelでどのくらいまで使うかなど)
写真付きで社員のインタビューなどが掲載されている求人サイトもありますが、細かいことまで記載されていない方が多くなっています。
応募者は、求人サイトのどこを見ている?
求人情報を見る際、重視するポイント(項目)があります。
某人材サービス会社が行ったアンケート調査では、重視するポイントの上位はこのようになっています。
第1位:仕事内容
第2位:給与
第3位:勤務地
第4位:雇用形態
第5位:休日・休暇
求人情報に書かれている基本的な項目ではありますが、だからこそ詳細に知りたいものです。
基本を詳細に記載することで、「応募したくなる求人」に繋がるはずなのです。
プラスアルファで、待遇面だけではない企業の魅力を伝えていけたら一番です。
ハローワークでは、企業へ求人情報を作成する際のポイントについて、こう解説しています。
【POINT1】会社の特長欄を活用しましょう(経営方針、教育訓練制度、職場の雰囲気、代表的商品の評判などを記入)
【POINT2】仕事の内容を詳細に記入・入力しましょう(どんな仕事なのかがイメージできるような記入を心がける)
【POINT3】賃金は正確にわかりやすく記入・入力しましょう(基本給+定額手当以外の各種手当を含む総支給額を伝えること)
【POINT4】福利厚生や研修制度等の補足情報を記入・入力しましょう(入社1年後、3年後といった将来像を記入することで、入社後の自分をイメージしやすくなる)
【POINT5】企業や求人の魅力をアピールしましょう(具体的にどのように仕事を覚えてもらうのか等を記入することにより、応募者に安心感をもってもらう)
【POINT6】画像情報を追加して視覚的にアピールしましょう(会社の外観や作業風景、取扱商品など)
求人サイトによっていろいろな制限がありますが、可能な限り、求職者の不安を取り除けるような求人情報を心がけなければなりません。
疑心暗鬼になり過ぎて、応募を躊躇っていると前に進まないという弊害も生まれます。
最初からすべてわからなくても、面接などで直接確認する機会ももちろんあります。
必ずどこかの時点で気になることはすべて解消できるよう、気をつけてみてください。
<石川かおり>