180度変わったキャリアの常識!『転職2.0』が始まった!

2021年7月5日

世界最大級のビジネス特化型SNS「LinkedIn(リンクトイン)」の日本代表を務める村上臣さんの『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』というタイトルの著書に注目です。

我慢しながら働く時代はもう終わり、正しい転職の価値観と正しい転職の方法論を身につけようというお話しです。

転職1.0(1回の転職成功)から転職2.0(自己の市場価値最大化)へのシフト。
転職2.0では転職することが目的ではなく、あくまでも手段。
目的は自分自身の市場価値を上げること。

「1人の人が職業人生において転職を経験する機会は確実に増えていく」と村上さんは言います。

「これからは誰もが4回は転職を経験する時代」

世界的に見ると、アメリカの労働者の平均勤続年数は最も短く4.2年。
日本は11.9年(データブック国際労働比較2018より)。
大学を卒業して65歳まで約40年間働くとして、12年刻みで転職していけば、約3.6回転職する計算になります。
現状では、1社でキャリアを続ける人と平均以上の転職を繰り返している人に二極化しているのかもしれませんが、いずれは一人が3〜4回くらいの転職を経験することが当たり前になると予想しています。

情報元:「転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール」より

村上さんが提唱する『転職2.0』を参考に、私が何を言いたいかというと。

「20代で具体的にやりたいことがなくてもよい」ということです。

マスコミ・エンタメ業界では、「こんなことがやりたい」「○○が作りたい」など、具体的な夢や目標を持っている方がよしとされてきました。

キャリアトレインの就職・転職サポートを利用される方も、「番組制作がしたい」とか「芸能マネージャーになりたい」など、様々な夢や目標を持っている方ばかりです。

しかし、まずはそういった会社に就職することを考え、その先(就職したあと)に具体的に何をやりたいのか明確でない方がほとんどです。

ほとんどの方が、「まずは仕事を覚えて、それから具体的に何がしたいのか見つけたい」という感じです。

一昔前の考え方だと物足りないと思われるかと思いますが、ある意味では正しいと私は思います。

私はマスコミ・エンタメ業界への就職・転職をサポートして20年近くになりますが、「最初からやりたいことなんてなくてよい」という考えに現在は行き着いています。

そんなことに縛られるから、少しでも思い描いていたことと違うと感じるとテンションが下がってしまうのだと思います。

就職・転職の軸はブレるもの

村上さんも「20代で志がある人なんて、ほとんどいない」とおっしゃっていますが、私もそう思います。

やってみたいこと、興味のあることにまずはチャレンジして、その後は臨機応変、変化にいかに対応できるかが勝負です。

夢や目標があったとしても、それはいつしか変化するものです。

良い意味でも悪い意味でもありません。

人生は山あり谷あり、フラットで何も変わらないままというわけにはいきません。

そこでこれからマスコミ・エンタメ業界への就職・転職を目指す方、すでに働いている20代に向けて下記のようなことを伝えたいと思っています。

■軸はブレるもの
会社や仕事を選ぶ際、自分なりの価値観や判断基準(軸)を設定します。その軸が一生変わらないわけがありません。
ブレたらブレたで、どう自分でコントロールして方向転換できるかが大切です。

■逃げてもよい
「石の上にも三年」に縛られる必要はありません。自分なりに努力してもどうしても苦しさから逃れられないこともあります。
精神的に病んでしまったり、体調不良を起こす前に全力で逃げて次にいきましょう。

■利用すればよい
言い方は悪いですが、会社なんて自分の夢や目標を叶えるためにうまく利用させてもらえばよいのです。
自分のなかで変化が訪れたときに、最適な会社があるはずです。

間違えてほしくはないのですが、これらは目の前の仕事を一生懸命やっていることが前提です。

新卒だろうが未経験入社だろうが、教えてもらうだけではなく成果にこだわらないと自分の価値は一向に上がりませんし、方向性も見えてきません。

ダメな転職2.0

いくら「これからは誰もが4回は転職を経験する時代」とは言え、転職を繰り返せばよいというものではありません。

下記のような方ほど、すぐに転職を考えがちなのですが、どこかで歯止めをかける必要があります。

・すべて「誰かのせい」にする
・人の言うことに左右される
・まったく成長していない
・次のイメージがない
・とりあえず転職すればすべてがうまくいくと思っている
・転職のリスクをわかっていない
・不満を改善する努力をしていない
・周りが辞めたから自分も辞める
・客観的に自分を見ていない

様々な企業の採用状況を見ている限り、まだまだ転職を肯定的に捉えているところは少ない印象があります。
(中途採用しているくせにね)

例えば、「20代で転職回数1回、30代で2回まで」など、採用基準を設けている企業はたくさんあります。

派遣で働いていて、派遣先の会社が変わったことまで【転職回数】と捉える企業もあります。

自分の価値を高めるための転職が、逆に価値を下げることのないようにしないといけませんね。

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<石川かおり>

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