社内で波乱を巻き起こす!?『給与』の公開

2020年9月30日

自分がいくら給与を貰っているか同僚などと話し合うのはタブーとされています。

会社に「給与について話し合ってはいけない」と禁止されているわけではありませんが、一般常識として聞いたり話したりはしないものです。

本当は会社としても禁止にしたいくらいです。

給与額が少ない社員が不満を抱いたり、他の社員と比べて評価が低いと感じ、モチベーションが下がる社員が出ないとも限りません。

同期であっても同額ではないことありますし、契約形態や労働条件で異なることもあるので、ちょっと話しただけで一喜一憂するのは間違っている可能性があります。

給与額をあえてオープンにしている会社もあるようですが、一般的には馴染みません。

職場で給与額を話し合ったことでトラブルになる事例をいくつも見聞きしてきました。

3年目より新卒の方が多い!?

某局の情報番組でチーフADを務めるTさんが“キレた”という騒ぎがつい数か月前にありました。

Tさんが所属する番組制作会社では、年々新卒の初任給の基準が上がり、Tさんが入社した時よりも数万円も多くなっていました。

新卒を採用する為に給与基準を上げざるを得ない状況だった為、既存社員の入社時よりもスタート時の給与が良いということになってしまいました。

それは仕方のないことですが、だったら既存社員の給与基準(規定)も見直すべきだったのです。

ある時、職場で給与の話になり、3年目のチーフADであるTさんと新入社員の基本給が3,000円しか違わないことが発覚したのです。

では、基本給以外の賞与や手当等で大きな差があるのかというとそうではありません。

給与だけがTさんの価値を決めるものではありませんが、長時間労働で満足に休みも取れない中で毎日頑張っているTさんにはショックな事実でした。

Tさんは「もう辞める!」と憤っていますが、どうなることやら・・・。

何も悪くない新入社員もなんだか気まずい思いをしています。

会社の給与規定が曖昧(バレなきゃ良いと思った?)だったのが悪いのですが、給与の話をし合ったことでみんなが嫌な思いをすることになりました。

賞与をたくさんやったのに!?

給与の話を職場で暴露してしまうのは若い社員ばかりではありません。

某芸能プロダクションでは、こともあろうに社長がみんなの前で社員の給与について公開してしまいました。

有能な芸能マネージャーとして勤務していたNさんが退職を申し出たところ、引き留めようとした?社長がこんなことを大声で言いました。

「この前の賞与で70万もやったのに!」

賞与の額は社員ひとり一人異なります。

この会社では70万円の支給はかなり多い方だったようで、社内の不平不満が一気に噴き出すことになったのです。

このように、毎月の給与や賞与の額を言い合って良い結果になることはあまりありません。

「不当な扱いを受けていたことがわかって良かった!」となる当事者はいるかもしれませんが、思わぬトラブルや諍いのもとになるかもしれないということは意識しておきたいものです。

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<石川かおり>

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