新卒全員が「家庭の事情」で退職!?
人材紹介の依頼があり、某番組制作会社にお邪魔したのですが、そこで衝撃的な?お話を聞きました。
なんと、今年の新卒(2019卒)7名全員がこの2~3ヶ月の間に退職してしまったのです。
4月に入社して半年を過ぎたあたりで少し余裕が生まれ、「この仕事で良いのだろうか?」と考え出す新卒は毎年います。
この会社の新卒の方たちもそれぞれ考えがあって退職に至ったのだと思いますが、人事担当者に聞いたところ、全員が「家庭の事情」と答えたそうなのです。
結婚や出産、介護などがそうそう出てくる世代でもない、20歳~22歳くらいの新卒が「家庭の事情」???
この会社だけではなく、この退職理由はよく聞きます。
「家庭の事情」と言われたら、プライベートなことになるので会社としては突っ込みづらいものです。
ウソと決めつけるわけではないですが、モヤモヤは残ります。
8割はウソの退職理由
“ウソ”という言い方はいまいちですね、“タテマエ”と言います。
エン・ジャパンが行った調査によると、50%以上の方が退職理由は“タテマエ”で話すそうです。
ダイアモンド社が行った女性を対象にした調査では、なんと80%以上が“タテマエ”の退職理由という結果も。
■タテマエの退職理由TOP3
第1位:家庭の事情
第2位:仕事内容
第3位:給与
■ホンネの退職理由TOP3
第1位:人間関係
第2位:給与
第3位:労働環境
なぜホンネを隠してタテマエの退職理由を話すのでしょうか?
下記のような理由が考えられます。
・引き止めにあうから
・退職後も関わりがあるかも知れないから
・波風が立てずに円満に終わりたいから
「〇〇さんが嫌だから」「仕事がキツイ」など、ネガティブな理由を言わずに早く辞めたい。
余計なことを言って長引かせたくないというのもあります。
退職理由は情報収集
会社にとって社員の退職は残念極まりないことですが、退職理由をきちんと聞くことで得られることがあります。
会社になにか問題があれば改善出来るチャンスであり、今後の退職者を防ぐ為の有益な情報を得られるのです。
「どうせ本当のことは言わないだろう」
「去るものは追わず」
「やる気がないならどうぞどうぞ」
というような姿勢では、これからも退職者が続出するでしょう。
お互いにホンネを吐き出して、お互いの今後の為にも退職時の対応は大切にしたいものです。
参考:2016年4月27日ブログ「誰の為にもならない!?本音を言わない退職者たち」
≪石川かおり≫