テレビ業界志望ならあって欲しい「やりたいこと」
先日、某都内キー局の新卒採用を担当している方とお話をする機会がありました。
番組制作希望としてテレビ局入社を目指す場合、どういったことが大切であるか質問したところ、このような答えが返ってきました。
①やりたいことが明確で企画に移せる方
②考えることが好きで発想力豊かな方
③伝えたい気持ちを惜しまない方
特に①はエントリーシートの志望動機欄で、「入社して何がしたいのか?」を見ているそうです。
これまで内定に繋がった先輩達に共通する点は、具体性を持った志望動機が多かったそうです。
例えば、実際に放送された番組名を例として明記するなど、人事担当者がイメージしやすい志望動機が印象に残るようです。
また、やりたいことが具体的であるほど、番組作りへの熱意も伝わり、本気度をはかるバロメーターになるとのことです。
私も、多くの番組制作希望者の志望動機を見てきましたが、その内容を思い出せる方はほとんどいません。
皆さん個性的で魅力のある方達ばかりでしたが、いざエントリーシートの志望動機を書くとなると、どれも同じような内容ばかりになってしまうのです。
こんな志望動機は伝わらない
キャリアトレインの就職・転職サポート面談で、番組制作希望者の方達からこんな志望動機をよく聞きます。
「バラエティ番組に携わってみたい」
「やってみてやりたいことを見付けたい」
「ロケとか行ってみたい」
間違いではないのですが、これだけでは志望動機としてはふわっとし過ぎているかと思います。
また、こんな志望動機も、、、
「芸能人と一緒に仕事がしてみたい」
「昔からテレビが好きだったので」
「未経験者でも応募可能だったから」
素直な気持ちなのでしょうが、“番組を作る”ということに対して具体性がなく心もとない印象です。
きっかけを肉付けして志望動機に
「ロケに行ってみたい」とか「芸能人と一緒に仕事がしたい」などは、何かを見聞きして率直に感じたことなのだと思います。
なぜそう思ったのか?
ロケに行ってどんなことがしたいのか?
芸能人と一緒に仕事が出来たらどんな番組を作りたいのか?
率直に感じたことから1歩2歩3歩と考えを進めてみて欲しいのです。
テレビ業界に進むきっかけはどんなことでも構いません。
きっかけを得たその先に、自分がやりたいことは何であるのか?
若いうちに、「将来やりたい事」を見付けるのは誰もが容易に出来るわけではありません。
ただ、テレビ番組制作などのクリエイティブ業界を志す方の場合は、何か一つでも実現したいことがあった方がやりがいを感じるはずです。
笑わせたい、感動させたい、伝えたい。
何らかの想いを持っている制作者こそ人の心を動かすのではないでしょうか。
《石川かおり》