求職者にとって対象外となるのはこんな会社!
求職者が出す履歴書や職務経歴書の悪い例はたくさんありますが、企業が出す《求人情報》にも困ったものがあります。
求人情報【悪い例】
残業時間:有り
休日休暇:月4~8日くらい
仕事内容:アシスタント業務
残業時間は「どのくらい」あるのか?
月のうち「いつ」休めるのか?土日?平日?
アシスタント業務とは「なに」をやるのか?
何だかさっぱり伝わってこない求人情報です。
キャリアトレインでは出来る限り詳細な情報を求職者に伝えたいというこだわりがあります。
就職・転職サポート求人では会社名非公開の為、掲載出来る求人情報には限度がありますが、求人広告(会社名公開求人)では求人企業の情報公開こそが命だと思っています。
ただ、求人広告掲載企業が詳細な求人情報を公開するとは限りません。
二言目には「面接で説明するから」とおっしゃる企業はたくさんあります。
昨今、求人を出せば応募が来る時代ではありません!
面接で説明する以前に、応募を呼び込まないとどうしようもないのです。
情報不足が応募を躊躇させる!?
アンケート結果が証明しました。(マンパワーグループ調査:20~59歳で過去5年以内に転職経験を持つ正社員の男女400人)
情報不足により応募をためらった経験がある56.0%
求人情報の内容が少なく、入社後のイメージがしにくい企業は、検討時点で転職先候補の対象外になる可能性が高くなることがわかりました。
求人情報に掲載されている基本情報以外にどのような企業情報を希望するか?
- 1位「勤務時間」(46.8%)
2位「残業時間」(45.8%)
3位「昇給昇格」(44.0%)
求職者が求めているのは、入社後の「ワークライフバランス」がイメージできる情報のようです。
しかし、このアンケート結果は、不規則な勤務体系となっているテレビ業界の企業には耳の痛い話しです。
テレビ番組制作会社だって出来る!?
同じ毎日ではないテレビ業界では、勤務時間も休日もバラバラです。
ポジションによっては、例えば10時~19時で土日祝休みというスタッフもいますが、制作職・技術職などのクリエイティブなポジションになればなるほど不規則さは増します。
求人情報に嘘を書くわけにはいきません。
冒頭の求人情報【悪い例】のように、曖昧な書き方しか出来ない事情もあります。
ただ、「書けないから書かない」という企業ばかりではありません。
出来るだけ詳細な求人情報を出そうとするテレビ業界の企業も増えてきました。
あるテレビ番組制作会社では、既存スタッフの残業時間の平均を出したり、代休状況も公開しました。
また、夏休みや年末年始など、長期の休暇が取れることも実態として証明。
その他にもオープンで明確な求人情報に注力し、応募者の増加はもちろん、入社後の離職率を下げることにも成功しました。
入社後のイメージを求人情報で極力伝えることが出来たからだと思います。
昇給・昇格で将来像をイメージ
まずは、求人情報の中に【昇給】と記載されていることが大前提です。
番組制作会社の場合、初任給は月額固定で18万円~20万円程です。
残業代を支給している会社がごくわずかで、ほとんどの企業では残業代を含んだ月給となっています。
働けど働けど給与は低い位置で固定されています。
お金が目当てで番組制作の仕事を選ぶ方はあまり聞いたことがないですが、やはり評価が給与に反映されることはやりがいに繋がります。
【昇給】と一言で言っても、何年経ったらどのくらいの評価になるのか?年1回の査定でどのくらいのアップが期待出来るのか?・・・etc
想像出来れば頑張れることもあります
そこで求人情報の中にこのような記載をする企業もあります。
■モデル給与
(例)
3年目 月給25万円
25歳 年収300万円
■平均○○%以上の昇給率
■入社後○○年から支給
昇給年1回や賞与年2回と記載があっても、蓋を開けてみたら「入社○○目からが対象だった」なんてことはよくあります。
評価が上がるということは、昇格していくことにもなります。
番組制作会社の場合、アシスタントディレクターからディレクターへの昇格はひとまずの目標となります。
個人の力量は当然ありますが、どのくらいでディレクターになれるものなのか知りたいものです。
「平均○年でディレクターに昇格しています」「入社○年目でディレクターになりました」など、求人情報に記載されていれば希望になります。
また、「ディレクターになったらその先はどういった道があるのか?」
応募者が歩く道を見せてあげるのも求人情報の役割ではないでしょうか?
《石川かおり》