新卒レベルでは意味がない!リベンジ転職の勘違い!
『就活混乱のあおり…不本意新入社員、“リベンジ転職”も』
(産経新聞1月6日)
リベンジ=復讐、仕返し、恨みをはらす、報復
なんだか物騒な響きですが、、、
“リベンジ転職”とは?
就活に苦労した氷河期入社組が本当に希望する会社に入り直そうとすることです。
売り手市場の現在、下記のように考える転職希望者は増えています。
「同じ大学のあいつでもあの会社に入れた」
「社会人として実績を積んだ今ならあの会社に入れるかも知れない」
『新卒の4割以上が会社選びに「後悔」、約5割が「リベンジ転職」希望』
インターネットサービス会社ビズリーチがアンケート調査したところ、下記のような理由が上位を占めました。
「自分のやりたいことが明確に定まらないまま就職活動を進め、入社してしまった」(51%)
「業界や企業研究が十分でなく、入社後にギャップが生じた」(50%)
「最初に内定が出たという理由で入社してしまった」(37%)
人材不足の企業もリベンジ転職を歓迎する傾向にあるそうです。
しかし、、、
今の職場が嫌だから転職したいだけでは?
「本当に入りたかった会社や仕事に再チャレンジする!」と聞こえは良いような気がしますが、今の職場に不満があるだけ、、、ということはないでしょうか?
いわゆる自分の居場所はここじゃない病です。
また、現実が見えていないリベンジ転職は滅入っていくだけです。
例えば、テレビ番組制作会社のアシスタントディレクターが「本当はテレビ局に入りたかったのに!」と言ってリベンジ転職しようとしても、どこまでいっても山は高いのです。
さらに、入社3ヶ月、6ヶ月~1年でリベンジ転職を目指す方がいますが、入りたかった企業に「復讐」するほど何が出来るようになっているのか疑問です。
職種によってはその業務について一通りの流れを経験しているだけでも採用の対象にはなりますが、短期間で辞めた方をいっぱしの社会人として評価する企業は多くはありません。
リベンジ転職に挑む転職組は、新卒と同じでは意味がないのです。
企業にとって価値のある人材になっているだろうか?
“リベンジ転職”を果たした方は、一様にこう言います。
「スキルを磨く努力を怠っていなかった。」
「勉強会に進んで参加するなど、スキル維持に努めるようにしていました。」
本来の希望ではない企業や仕事であっても腐らず、着々と力を付けてきたこらこそリベンジ転職を成功させたのです。
希望していた企業や仕事に就いたら終わり、、、ではないことがわかっている方だけがリベンジ転職成功と言えるのかも知れません。
本当にやりたかった仕事でも困難はついてきます。仕事が楽しいと思えるまでは長い道のりです。
困難にぶつかる度に転職を考えているようでは、いつまで経ってもリベンジは果たせません。
《石川かおり》