面接前後で企業への印象が激変!?理解を深めることで志望度アップ
面接で企業の人と実際に話してみると印象が変わることはよくあります。
最近だと、こんな登録者の方がいました。
マスコミ・エンタメ業界への転職を希望しているAさん(25歳)は、下記のような優先順位で転職活動を行っていました。
第一希望:芸能マネージャー
第二希望:テレビ番組制作アシスタントディレクター
未経験で芸能マネージャーの募集は少なく、面接に進んでもライバルが多くなかなかうまくいきませんでした。
テレビ番組制作アシスタントディレクターで業界経験を積み、自身の可能性を広げようと考えはありましたが、芸能マネージャーほど志望度が高くないのが本音でした。
それでもきっかけを掴むため、番組制作会社の面接を受けることになったのですが…。
面接終了後、どちらかというとおっとりした印象のAさんから何らか興奮した様子で電話がありました。
「面接官からの話を聞いて、○○に入りたいという気持ちが強くなりました!」
会社の理念や、社員に対しての向き合い方、働くことへのフォロー体制など、聞けば聞くほど感銘を受けたそうなのです。
この番組制作会社は社員の離職率も低く、会社としてしっかりしていることは確かです。
ただ、求人情報だけでは伝わりづらく、Aさんも実際に話してみてわかったことがたくさんあったようです。
他の登録者の方でもこんなことが。
ミュージックビデオやアーティストのYouTube動画などを制作しているBさん(29歳)は、会社の業務が縮小になることをきっかけに転職活動を始めました。
アーティスト周りやYouTube動画の仕事に拘って求人を探していたのですが、ピンポイントではなかなか見つからずにいました。
これまで制作していたことに固執するあまり、映像制作のジャンルや幅を広げて考えることができず、可能性を狭めてしまっていました。
企業の動画(商品宣伝など)や採用動画、官公庁系の映像制作、各種研修映像など、様々な映像作品を制作している会社の選考を“しぶしぶ”受けることになったのですが…。
面接終了後、Bさんは言いました。
「この会社で是非経験を積んでみたいと思いました。」
面接官(代表とプロデューサー)の話を聞いて、制作ジャンルや幅は自由で、自分のやりたい方向に工夫次第で進んでいけること。
職場環境や社員同士の関わり方など、長く落ち着いて働けると安心感を得たようで、面接前の拒否反応はどこへやら。
面接で話したことにより、Bさんは今後のキャリアについて柔軟な発想が持てるようになりました。
8割が志望度に変化
上記でご紹介したAさんとBさんは、マイナスからプラスに変わった例ですが、逆もあります。
面接前に思っていたこととギャップがあり、がっかりしてしまった例です。
例えば、会社の雰囲気や仕事内容に相違があったなど、面接で会社を訪問して(またはリモートで面接官と話して)、入社意欲が低くなってしまうこともあります。
どちらにしても、面接や選考を進めると「志望度が変化」することは多くの方が経験しているようです。
転職者の約8割が面接・選考内容による「志望度の変化」を経験
Q.「面接や選考過程で企業への志望度が上がった、企業に良い印象を持ったことはあるか」
「ある」78%
「ない」9%
「覚えていない」12%出所:「中途採用における面接実態調査」(エンワールド・ジャパン株式会社調べ)
面接は求職者側が審査されるばかりではなく、求人情報だけではわからないことを確かめる場でもあります。
完全なるミスマッチでない限り、食わず嫌いはせずに進んでみることで得ることがあるはずです。
とは言え、いきなり面接という形で挑むのは心構え的に厳しいなどあるかと思います。
そこで、昨今増えてきたのは『カジュアル面接(面談)』です。
カジュアル面接(面談)とは?
応募者と企業のお互いの理解を深めるためにフランクに話をすること。
あくまでも“選考”ではなく、企業からの情報提供や応募者の聞きたいことをざっくばらんに聞ける場です。
カジュアル面接(面談)を行うことで、応募者と企業にはこんなメリットがあります。
■応募者にとってのメリット
・「まずは話を聞いてみたい」程度でもOK
・企業のことをよく理解してから本選考に進むことができる
・本選考に進まなくても、情報収集したことで今後に繋がる
■企業にとってのメリット
・自社の魅力を伝えて志望度を高めてもらうことができる
・より多くの人材との出会うことができる
・入社後のギャップを減らすことができる
ミスマッチを防ぐために有効な取り組みとして、昨今では多くの企業が「カジュアル面談」を実施するようになりました。
4社に1社が中途採用で「カジュアル面談」を実施
Q.カジュアル面談を実施していますか?
(29.1%)「実施している」
(25.7%)「実施を検討している」
(2.7%) 「以前実施したことがある」
(42.6%)「実施しておらず、実施予定もない」情報元:株式会社学情
カジュアル面接(面談)は応募者にとってもメリットはいっぱいですが、注意しなければならないこともあります。
①事前準備をしっかり行う
選考ではないとは言え、企業の基本情報を確認し、聞きたいことを整理しておく必要があります。
②自身の価値観や希望を整理しておく
企業に何を求め、入社後にどうなりたいのか、自分自身がきちんと理解していないと選考を進めるかどうかポイントが掴めません。
③質問に答えられるようにしておく
企業からも質問があるので、スムーズに答えられるように心構えは必要です。
カジュアル面接(面談)とは言え、「普通の面接と変わらないじゃん」ということも現実的には見受けられますが、キャリアトレインでは少しでも企業や仕事への理解を深めることができる場を作りたいと思っています。
<石川かおり>