応募者にはわかりようがない!求人企業の採用本気度

2021年9月29日

今日は人材紹介会社(転職エージェント)を対象にしたウェビナーに参加しました。

関東だけではなく、全国の人材紹介会社が集まったわけですが、抱える悩みは同じでした。

一部の業界・業種を除き、コロナ禍による求人数の減少はやはり顕著で、徐々に元の水準に戻ってきたとは言うけれど、肌感覚ではまだまだ厳しい状況です。

とは言え、企業の採用活動は完全休止する状況ではないのです。

それは人材紹介会社各社が口を揃えて言います。

では何が問題なのか?

「企業は採用活動を休止しているわけではないが、採用の本気度が低い」ということです。

理由はいくつかあります。

①採用に予算をかけられない
②今後の状況次第、様子見をしている
③在宅勤務を実施しており研修などがしづらい

などなど。

コロナ以前から求人はしているけれど積極採用ではないという企業は多々ありましたが、最近は見極めなければならないという場面が多すぎるくらいです。

「良い人がいたら欲しい」という曖昧求人

あるアンケート調査では、「正社員が「不足」している」と回答した企業は6割以上となり、採用したい気持ちがないわけでは決してありません。

ただ、積極的に採用したいのは「経験者(即戦力」となり、未経験者を対象にしたポテンシャル採用は減る一方です。

経験者だからと言ってすぐに採用するかと言うと、また違います。

「良い人がいたら欲しい」

人材紹介会社には、このような曖昧な表現での依頼が届くのです。

「良い人」の定義は企業によって違います。

スキル的なこと?

スキルとは、人間的な部分のヒューマンスキル?

それとも、求人職種に通ずる業務的なスキル?

こと細かく、依頼を受ける人材紹介会社としては求人企業に確認しなければなりませんが、採用担当者の回答も曖昧だったりすることがあります。

それでも求人は求人なので、サイトに公開もしますし、求職者(登録者)にご案内もします。

ただ、できる限り求人企業のニュアンスや熱量、選考状況などをお伝えしてはいます。

「求人しているのに、積極的ではない」と言っている感もあり、変な話です。

人材紹介会社は求人企業と直接話すことができるので、採用に対してのニュアンスを感じ取ることができますが、求人サイトや企業の採用ページだけを見て応募する求職者にはわかりようがありません。

正直、仕事を求めている求職者には迷惑な話です。

納得いかない選考理由も

迷惑と言えば、その選考理由に怒りさえ覚えることもあります。

書類選考や面接で不採用になってしまった場合、求人企業に選考理由を確認しています。

面接官も人間なので、「何か合わない」みたいな、相性や感覚的な理由で不採用になってしまうこともあります。

求職者としては腹落ちしないこともありますが、意外と求職者側も同じように思っていることもあります。

このような感覚的なことまで、お互いに確かめる場となるのが面接でもあります。

ただ、採用の本気度が低い企業の場合、面接官の思い込みやこじつけのような不採用理由が届くことがあります。

コロナ禍になって「はぁ!?」と感じた選考理由ベスト3

第1位:「入社を1年待ってくれたら採用の可能性がある」
第2位:「採用してもすぐに辞めそう」※根拠なし
第3位:「明るくて元気で良いのだけど、社風に合わなそう」

求人企業に悪気があるわけではないのですが、何せ採用の本気度が低いのでこんなことになってしまいます。

こういった状況下においては、両者の間に立つ人材紹介会社の役割がとても大事になることを自覚しています。

企業と求職者、それぞれの代弁者として、安心して求人・求職活動できるよう、より気を配りたいと思っています。

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<石川かおり>

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