学校や会社を辞める前に徹底リサーチが必須!
文部科学省の調査によると、今年度4月から12月までに大学や短期大学などを中途退学した学生は2万8647人で、コロナ禍の影響による中途退学は1367人になるそうです。
多くは経済的な理由ということですが、コロナを機に考え方の変化や今後の生き方について考えての中途退学という学生も少なくないようです。
コロナの影響とは異なりますが、将棋の藤井聡太二冠のように、「将棋に専念したい」と退路を断っての高校中退というニュースもありました。
藤井二冠のようにといったら大げさかもしれませんが、自信の夢や目標を持って学校や会社を辞めて就職・転職を目指すかたもいます。
ただ、すべてのかたがスムーズに進むとは限りません。
結論を出す前に相談
昨年末、都内私立大学を3年で中退してテレビ業界への就職を希望してキャリアトレインの就職サポートを利用したIさん(21歳)。
テレビ番組の制作に興味を持ち、大学であまり興味のない勉強を続けるよりも早く就職したいという希望でした。
テレビ業界の仕組みや番組制作の仕事についてはIさんなりに調べていたようですが、話を進めていくうちに明らかに熱が冷めるのを感じるようになりました。
「思っていたのとなんか違う・・・。」
違和感を感じながらではありますが、大学を辞めてまで希望した番組制作の仕事なので、いくつかの番組制作会社の選考を受けることになりました。
しかし、大学を中退した人は『中途採用』の扱いになり、社会人経験がある転職希望者が競争相手となります。
コロナ禍で番組制作会社も以前ほど「テレビが好きでやる気があれば良い!」というわけにはいかなくなっています。
「未経験でも社会人経験は必須」という番組制作会社が目立ちます。
結局、選考もうまくいかず、Iさんは番組制作への情熱も失ってしまいました。
「マスコミ・エンタメ業界は希望しない」という結論になってしまったので、直接の就職サポートはストップしてしまいましたが心配です。
大学を中退しなければどうにかなったかというお話でもありませんが、Iさんはどこにも行けずに彷徨う状態になってしまいました。
社会人でも同じです。
「働きながら転職活動をするのは大変なので会社を辞めてから」という中途採用を目指す社会人はいます。
会社を辞めてからキャリアトレインの転職サポートを利用するかたも多いのですが、心の底からお進めしないやり方です。
参考:2017年11月15日ブログ「「辞めないで!」現職中の転職活動をススメる理由」
まず、働きながら転職活動をすることが何がどう大変で、どうすれば良いのか自分自身でわかっていないかたが多いのです。
日中時間が取れない、忙し過ぎて企業のリサーチも出来ない、応募書類を作る時間がない・・・などなど。
例えばキャリアトレインのような人材紹介会社を利用すれば解決することもたくさんあります。
大学を中退したIさんのように、いざ行動に移した途端に「なんか違う・・・。」となることも社会人だってあります。
会社を辞める前にせめて十分なリサーチが必要です。
学校や会社を辞める前に調べること
■学校や会社を辞めたい理由を整理する
■どうして○○の仕事をしたいのかを考える
■学歴や職務経歴は今後影響するのかどうか
■家族の理解は得られるのか
※重要
■やりたい仕事について
・どのような仕事内容なのか
・どんな人材を求めているのか
・労働条件の確認
・生活水準の変化はあるのか
・就職・転職する方法
・将来像はどうなっているのか
・自分にできる仕事なのか
やりたい仕事が20代しか募集していなかったら30代の方は難しいですし、どうしても入りたい会社が大卒以上を求めていたら大学を中退していたら要件に当てはまりません。
こんなことは基本として、実際の仕事内容が自分に向いていないとか、給料が低すぎて生活出来ないとか、倍率が高くて採用される可能性が低いなど、ふたを開けてみたらわかることもたくさんあります。
リアルな話はひとりで調べるのも限界があります。
学校や会社を辞める前に、ちょっと立ち止まって是非ご相談ください!
<石川かおり>